ニオイって

「あまり感じなくても、私生活にさほど影響しないんじゃないの？」

と思う方は思いほか多いのではないでしょうか…

近年では嗅覚と行動が関連づいた意外な影響、
事例がたくさん報告されるようになりました。

そのひとつが認知症。

認知症の中でも最も多いのが、
記憶力や思考力が衰えていく「アルツハイマー型認知症」。

実はアルツハイマー型認知症は嗅覚の障害が先に現れるそうなのです。

そのため、症状が始まる前に嗅覚に刺激を与えることで、
認知症を予防できる可能性があることがわかってきました。

近年の研究により、
ニオイが、脳の記憶や感情機能に直接刺激することが解明されていて
記憶や、感情をコントロールすることに効果的なのだそうです。

つまりは嗅覚を鍛えることで
認知症の予防ができる可能性があるというわけです。
現段階では「可能性」の段階だそうですが、その方法は日常生活の中で簡単に行えるものなので試してみる価値はあると思います。

その方法とは…

「身の回りのニオイを、どんなニオイか意識して嗅ぐようにする」

だけです。

花の香りで「いいニオイだなぁ」

食事のときに「美味しそうだなぁ」

のように普段のニオイをちょっと意識して嗅いでみる
と感情に届くように感じてみるだけでOKなのです。

「意識する」という事がとっても大事です。

意識です。

そしてポイントは「自然物」
化学合成されたニオイではなく、
自然由来のニオイを意識することがポイントです。

意識することで
日々の生活の中で、様々なニオイを今まで感じていたことに気付かされます。
そして徐々に自然物と合成物のニオイの区別がつくようになり
本物を見分けられるようになってきます。

この本物という定義がとても重要で
本物が分かるようになることで自覚症状が生まれ
自分にとって良い影響を及ぼすものへの嗅覚が研ぎ澄まされていきます。

本来、人間は無意識にこの見分けられる能力が備わっているのですが
近年の嗅覚ボケによって
嗅覚の能力が低下してしまっているので
意識的にこの能力を再覚醒させるていかなければならないのです。

何かを新たに身につけるのではなく
自分の眠っている能力を覚醒させるだけなので再覚醒と言っています。

嗅覚の秘められたポテンシャルを眠らせておくのはもったいないですよ…。

顔のど真ん中にあって
何よりも身近に存在しながら、
その恩恵をたくさん受けていながら、
結構軽視されがちな嗅覚…

その重要性をもう一度再確認する時代が到来してる気がします。