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島に憧れる私が過ごした2週間vol.5~はたらくへの見方の変化~



はたらくって何?

えんに来るまで私の知っている「はたらく」
月曜から金曜まで疲れた顔で決まった時間で業務をこなし、
日曜日にはあぁ休みが終わっちゃう…と言い、
ほとんどの人はお金を稼ぐことが目的で仕事が本当に楽しいなんて言う人は少ないというもの。楽しくてやりがいもあるんだろうけど、つらさと義務感の方が上回っているイメージ。

母が多分その典型例で、「仕事やだ楽しくない」っていうから
「じゃあ辞めて好きなことを仕事にしてみれば?一回休んでもいいんじゃない?」って言ってみても(私の発現勝手すぎるけど笑)
「今辞めたらこのお給料はもらえなくなっちゃう。」

……お金も大事だけど、仕事って貴重な自分の時間削ってやってるのに辛いのはなんかおかしくない?って思いだしたこの頃

大学3年生になり、周りで就活をしている人も増えてきた中で、夢や希望を持って就活をしている人は少なく、時期が来たからとりあえず就活をやっているっていう人が多いイメージだったから、とにかく「はたらく」に良いイメージはなかった。

でもえんでは全く違った。


こういうはたらくかたちもあるのか!


えんでは手塩づくりをメインで行っている。
ごりりん(小野敬さん)は起床と同時にかまどに火を入れ、その後一日中約1時間おきに塩釜に薪をくべに行く。
一般的な仕事みたいに何時から何時までという決まりはないし、どこまでが仕事の時間でどこからがプライベートなのか分からない。

仕事が生活に溶け込んでいる。

さらに、自家用の畑の作業はもちろん、卵を産んでくれる鶏や畑の雑草を食べてくれるヤギ、肥料になる糞をしてくれるポニーのお世話も、自分の生活を成り立たせるためのものであるから広義でははたらくということになると思う。
これらも含めるとさらに仕事に時間に明確なきまりがない。
出勤時間、退勤時間、残業なんて定義はない。定義したら多分普通のサラリーマンの勤務時間よりは長いかもしれない。
休憩もない。自分が取りたいときに取る。
通勤時間なんてものもない。働く場は自分の家の敷地内。
自分が頑張れば儲けも出るし、怠ければその分だけ自分に返ってくるといった生活。
フリーランスやリモートワークとは同じようで違う。こういう形もあるのだとびっくりした。

もっとびっくりしたのは、ごりりんもちーちゃんも私が知っている社会人の暗い顔をしている瞬間がなかった。普通のサラリーマンよりはたらいている(?)時間が長いかもしれないのに。
もちろんはたらいて疲れるときはあったのだろうけど、仕事が嫌とか、辛いとは思っていないんだろうなって。
今まで見てきた大人よりもむしろ生き生きしているような、人間本来の何かがあるような気がした。

ちーちゃんと人工透析

自分で働くペースを考えられるからこそ、小野家にとっては都合のいいことがある。

ちーちゃん(小野千鶴さん)は腎臓病をもっており、腎臓が上手くはたらかない。腎臓は血液をろ過して老廃物や有害物質を尿として排出し、体内を良い状態に保つ働きがある。けどちーちゃんの体ではこれができない。

腎臓がはたらかないと体に支障が出てしまうので、自宅で人工透析を行っている。
人工透析は、うまく働かなくなった腎臓の代わりに、食事をしたり水分を飲んだりすることで体内に蓄積した余分な水分や塩分、老廃物を取り除き、血液を浄化する治療法。

1週間のうち、5回5時間の人工透析を行わなければいけない。人工透析をやる日は昼間、機械の側から離れられず、基本的に動けない。
ちーちゃんは、動かなくてもできる仕事(問い合わせの対応や、塩の販売に関する連絡)をしていた。

ちーちゃんは出勤しなくていいし、透析中に何かあったとしてもごりりんや従業員の方が同じ家の中にいる。身動きが取れなくてもできる仕事がある。
また、透析以外の時間で体調不良でも、周りは家族や事情をちゃんと分かっている人だし、まず自宅だし、周りを気にしすぎて疲れることがない。

ちーちゃんが自宅で人工透析をできるのは、仕事が生活に溶け込んでいるおかげな気がした。


私にとってのはたらく

昔の人って、小野家みたいにはたらくってことと生活がだいぶ溶け合っていたと思うんだよね。時間も場所も人も。
でも、最近は、時間も場所も人も、はたらくってことと生活が切り離されてしまっているよね。
その状態って実は人には負担になってるんじゃないかなって思った。理由は分からないけど。

私にはいわゆる社会人がしている、何時から何時まで働いてー、どこどこに出社してーっていう形はあっていない気がした。
だからといって小野家のようになれるかといったら、それは仕事次第だし、実際やってみたら合うかどうかわからないけど。

人によって向き不向きはあると思うけど、生活にはたらくが溶け込んだ小野家の生活は私にとってはとても輝いて見えて、一つのロールモデルになった。

たくさん旅に出て、自分にあった環境や人間は分かるようになってきたから次は、願望でとどまってる自分にあったはたらき方やライフワークバランスを実現できるように行動しようと思ってる!

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