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テンセントによるデジタルマッピングVBへの出資(デジタルツイン実現へ!!)

 個人的に気になっていた、デジタルマッピングVB@英国がTencentから出資を受けたと報道が出ていました。
https://techcrunch.com/2019/10/01/tencent-leads-10m-a-funding-round-in-sensat-which-digitises-real-world-locations/?renderMode=ie11

 世界的に進む産業のスマート化のトレンドにおいて現実世界-デジタルの架け橋となるTechを持つ企業は今後ますます重要視され、既存のPFerにとってもなくてはならない存在になっていくと思います。今回はTencentによる出資でしたが、この世界を狙うGAFA/BATHによる投資が今後加速していくと。
以下、諸々まとめてみました。

【本件事案について】
<概要>

・地理空間のデジタル化技術VBであるSensatがSeries-Aで1000万USDを調達
 (Tencentがリード投資家)
<SenSat社概要>
・2015年に英国で創業したデジタルマッピングVBでデジタルツインの構築/事業化を目指す
 ┗データ構築のために政府からドローンの操縦免許を取得、英国最大のドローンデータプロバイダでもある
・事業目標として「現実世界をデジタル化し、双方の世界がリンクするPF形成」を掲げる
 ┗収集データにAI噛ませてのデジタルマップの自律的な拡大(業務での使用/自動ドローン航行)
 ┗現実の静的描写を動的に変換し、形状/状況のARにおける正確な描写を可能に
  →例えば、建設現場監督がアプリ(遠隔)を通じて進行状況を追跡/把握することで、現場設備/人員配置等の効率化が可能に
・19年10月時点で英国17都市をデジタル地図化済みで、インフラ利用/状況/状態のリアル把握が将来的に可能に
<調達資金の使途>
・人材確保(データサイエンティスト/数学者/ソフトウェアエンジニア)
・米国での事業拡大(既存顧客がネバダ/テキサス/アリゾナ等におり、当該顧客へのサービス提供のため)
■Tencentの狙い■
・Tencentは18年に事業再編を実施し、「Cloud&Smart-Industry」を部門として立ち上げ、スマート産業構築支援を新しい柱に据えた
 ┗主にRetail/Health/Education/Transportationをターゲットに据えており、将来的にSenSatの保有技術を活用する狙いがある?? 
<同業他社>
・OpenSpace(米);ナビゲート可能な建設現場の360度写真を自動生成するAI-PFの開発
・Cape Analytics(米);画像解析/地理空間画像を合わせ、不動産をより適正に評価できるPFの形成
・Replica(米/Google);匿名位置情報で「仮想人口」を生成、人流のシミュレーションを把握できるアルゴリズムの造成を担う
・PredictHQ (米);世界中のニュースデータから交通機関の混雑を予測し、UBERや航空会社に提供

【デジタルツインとは】
・デジタルツインは製造業DXが目指す究極の姿でスマートファクトリーと対をなすもの
 ┗スマートファクトリー;工場内のあらゆるデータをIoTで取得/収集し、データ分析/解析/活用を通じて新たな付加価値を創出
 ┗デジタルツイン;IoTで取得したデータをリアルタイムで分析/解析し、現実で買いで発生していることをデジタルで再現
  (販売後の製品利用状況の把握などを通じて、適宜適切なサービス提供による新しい収益創出へ)
・誤解を恐れずに言うのであれば、「コムトラックのリアルタイム版」であり、都市に拡大すれば「現実とリンクしたSimcity」と捉えることが可能かと。

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