鈴木収春

出版社・クラーケン編集長(共同代表)。東京作家大学講師。講談社客員編集者を経て、現職。…

鈴木収春

出版社・クラーケン編集長(共同代表)。東京作家大学講師。講談社客員編集者を経て、現職。ドミニック・ローホー『シンプルリスト』、関智一『声優に死す』、夏生さえり『口説き文句は決めている』、那須川天心『覚醒』、QuizKnock『QuizKnockオフィシャルブック』などを担当。

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  • 出版社とフリーランスが生き残るための1000の試論

    ひとりごとに近い内容です。

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祭りか、それに等しいもの/出版社とフリーランスが生き残るための1000の試論

先日、宮崎県の美郷町に行ってきた。 実は、今年新設された「西の正倉院 みさと文学賞」(企業版ふるさと納税を活用した文学賞で、映像化やラジオドラマ化も仕掛けていく予定の意欲的な賞)に、日本放送作家協会の会員として僕も携わっている。 無論、現地を知ったほうが良いものが書けるということで、審査委員長の中村航さん(85万部『100回泣くこと』などでおなじみ)のご協力を得て、現地講座も含めた美郷町ツアーを開催したのだ。 * 余談だが、小規模出版社やフリーランスは業界の協会に入っ

    • 魚屋のように本を売る/出版社とフリーランスが生き残るための1000の試論

      この試論は、新規出版社が大手との格差をどう埋めていくかが大きなテーマだが、数少ない、大手と互角以上に戦えるカテゴリーが「手売り」である。 1000円の本が書店で1冊売れると、KADOKAWAなら710円入るが、ウチのような新規出版社は550円から650円しか入らない。 しかし、手売りであれば、そこに差は発生しない。KADOKAWAの人が売っても僕が売っても、入ってくるのは1000円である。 * そもそも大手の人は、手売りをしたがらない。大手に共通するというか、KADO

      • 固定費をゼロに近づける/出版社とフリーランスが生き残るための1000の試論

        「もはやお忘れであろう。或いは、ごくありきたりの常識としてしかご存じない方も多かろう。が、試みに東京の舗装道路を、どこといわず掘ってみれば、確実に、ドス黒い焼土がすぐさま現れてくるはずである」──阿佐田哲也『麻雀放浪記』(角川文庫) 出版社・クラーケンを立ち上げて1年以上が経った。 15年以上“野良”の編集者としてのキャリアはあるものの、出版社の経営者としては赤子も同然。 準備段階でいきなり詐欺師同然の流通代行会社に騙されそうになり、魑魅魍魎が跋扈する業界なのを思い出し

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