見出し画像

海外スタートアップの資金調達と特許出願「Acorns」編

おはようございます、すずきです。

最近、昼間はずいぶん暖かくなりましたが、朝はまだ少し肌寒いですね。

さて、先日Twitterにて「企業分析ハック」様の下記のようなつぶやきを見つけました。

そこで今回からシリーズものとして、これらの評価されているスタートアップの特許出願状況を簡単に調べてみたいと思います。第1回なので手探り感満載ですが、よろしければ最後までご覧ください。

ということで、今回は「Acorns」社を取り上げます。

冒頭が長くなりましたが、この記事を読むと、米国で評価されている「Acorns」社の概要や、その資金調達状況、特許出願状況が分かります。

Acorns社とは

2012年創業のfintech系スタートアップで、カードで買い物した際の端数分の金額を自動で投資する、いわゆる「お釣り投資」サービスを提供しています。日本でもいくつか似たようなサービスがありますね。

Walter CruttendenとJeff Cruttendenが親子で創業し、その後複数のスタートアップにてCEO経験のあるNoah Kernerを招聘して、現在に至るようです。

サービスとしてもノーベル賞を受賞した経済学者であるHarry Markowitzから助言を受けてアルゴリズムを作成しているとのこと。


資金調達状況

資金調達状況は、Forbesの記事だと$257Mとなっていますね。ただ今回は時系列で見たいので、crunchbaseで見ていきます。

crunchbaseだと$207Mとなっていますね。50Mの差がありますが、今回は一旦置いておきます。調達具合はこんな感じです。

調達日    ラウンド   金額
2012/06/01  Pre Seed   $300,000
2013/10/13  Series A    $2,500,000
2014/03/12    Series B       $6,200,000
2015/02/15    Series C     $23,000,000
2016/04/21    Series D     $35,000,000
2017/7/20      Series D     $35,000,000
2019/01/28    Series E    $105,000,000

画像1

これだけだとあまり意味のないグラフですね。まあ、多少見やすい、ということぐらいですかね。


特許出願状況

特許出願状況はGoogle Patentsにて簡易調査しました。

画像3

画像4

画像5

ファミリー単位で7件の出願と、他社から1件購入しているようですね。G06Q(電子商取引)分類ということで、ソフトウェアを駆使したビジネス関連発明が多いのですかね。詳細は未確認です。
累計の出願件数推移は下記の通りです(横軸がちょっとあれですが)。

画像2

なんと、創業が2012年2月29日なので、1件目は創業前の出願ですね。

そして、これを先ほどの資金調達状況と並べると、、、

画像6

青が資金調達状況、赤が累計出願件数です。

ポイントは創業前の出願と、シリーズC直前の出願、シリーズE直後の出願でしょうか。

創業前の出願は知財関係者だとうなずけるかもしれませんが、資金のない、それも資金調達前のスタートアップとしてはなかなかすごいのかもしれません。。。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?