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思考の整理はスマホとノートのどっち?最終決着!

なんだか頭がゴチャゴチャして仕事が前進しない。
やるべきことが明確なのにどうやればよいのかスッキリしない。
どこか不安や面倒くささで頭がモヤモヤ状態!

あなたも一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか?

生活や仕事でスピードが求められる時代に、前述のような状況で行き詰まっていては焦りが募るばかりですよね。いつの間にか、その焦りはさらなるゴチャゴチャとモヤモヤを引き起こし頭を抱えてしまうリスクさえ発生してしまいます。

そんな時、スッキリと頭を整理するお手軽な方法があればいいと思いませんか?その方法とはとても簡単で、頭の中にあることをノート(もちろんメモでもよい)に書き出すだけです。

頭の中の状態が見えないまま頭を抱え込んでも何も前進しません。ノートに頭の中にあるものを書き出し(吐き出し)、”見える化”すれば後はパズルのように整理していくだけです。それでは、なぜノートに書き出すだけで良いのか、スマホではダメなのか?についてお話したいと思います。

1.「書く」のは自分の正解を作るため

ノートに書く、メモを取るという行為は記録する(インプット)目的で行うものである。そんなスタンスが学生時代から自然と身についてきたことでしょう。今でも会議内容などをノートに記録しているのではないでしょうか。学生時代の勉強は、正解が明確なゴールに向かっていくので受け身の「記録」だけを目的にしていました。

社会人になると、正解がなくゴールも自身で作り上げる場面が多いため、受け身ではなく積極姿勢で、また記録だけでなく「行動に移すための整理」がノートにも求められます。(ノートをとる行為とは、自ら跳び箱を飛ぶための”踏み台”部分とイメージしてみるとよいでしょう)情報を記録して覚えることより、思考を整理して「自分で正解を作り出す行動のキッカケづくり」こそがノートの意義そのものなのです。

2.なぜノートに書けば思考が整理されるのか?

ノートに書けば良い理由、それは「見える化」のためです。

たいてい、頭のゴチャゴチャやモヤモヤが起きている時は霧の中をさまよっているのと同じで、頭の中が視界不良の状態になっています。頭の中に様々な想いやアイデアが浮かんでは消え、同じ言葉が堂々巡りし、結局、霧で覆われている状態になっています。こうイメージしていただければ分かりやすいのではないでしょうか。「あ~でもない、こ~でもない」のつぶやきが頭を取り巻き、悩みという霧の面積は増すばかりに陥ります。

そこで、キレイな文章になっていなくても良いのでいったん書き出してみましょう。誤字脱字、単語レベルな一言二言だけ、オバカな意見、奇想天外な目標など何も気にしないでください。書き出すという行為自身を目的化するのです。決してキレイに書かなくても良いのです。

すると、何が懸案事項だったのか、自分がどんなアイデアを持っているのかなど露骨に浮き彫りになってきます。ここに図や矢印を加えたり文字を〇印などで囲んでいくと、頭の中にあったものがビジュアル化されてさらに”解像度”が上がってきます。

また、ノートに書き出し思考の見える化状態の解像度を上げることは、自分が客観的になるためのスイッチともなります。自分の頭の中にあるだけなら主観的で冷静にもなれません。
ところが、いったん頭の外に出して文字を見るとそれはもう”他人の文字を見ているのと同じ”であると脳が錯覚を起こす感覚です。よく自分のことはできていないことも、他人のことなら課題や方法について的確に指摘できるということがありますよね。ノートに書き出す行為とはこれと同じで、客観的に他人のことについてアドバイスできるレベルの客観的な脳にスイッチを切り替えることも可能になるのです。 

・頭の中が見えて課題や想いなどが「明確化」
 (ゴチャゴチャ、モヤモヤの在りかが分かり不安の軽減)
・主観的な脳を客観的なスイッチに切り替える「客観視」
 (書き出した瞬間から書いた文字は他人のものに見える錯覚を利用)

3.スマホのメモアプリではダメなのか?

この質問はこれまで5万と受けてきました。スマホが良いか、ノートが良いかという神学論争です。僕の答えは「思考を整理するにはノートが良い」です。厳密に言うと、目的に応じて使い分ければ良いのです。

ちなみに僕の場合は、商談の記録など情報のストック目的の場合は、スマホやPCを中心に使います。デジタル情報の場合、あとでコピペなどをしながら資料作成や検索性にも優れるからです。

一方、考える時、考えた後に思考を整理する時はノートへの手書きを重視します。自由に図なども即座に書け、手で書くことで脳が刺激されて発想が豊かになる点や、手書きの場合、デジタル文字以上に文字のキレイ・キタナイ、濃淡などで心や感情の有様まで表現ができるからです。 

普段はサインペンかフリクションボールペンを使う僕も、ごく稀に鉛筆で書いてみることもあります。鉛筆だと濃淡はもちろんのこと、筆圧まで如実にノートに表現されますので、書いた瞬間にどこが自分の重点ポイントなのかが一発で見える化されてくるのです。
重点ポイントがはじめから見えてくると、思考を整理する際に、分類分けや優先順位、意思決定して絞り込みがしやすくなります。こう考えると表現の自由度が高い「手書きノート」に軍配が上がります。

では、スマホは思考の整理にとってダメなのかといえば、そんなことはありません。頭の中を見える化するという目的は十分果たせますので、電車内など手書きがやりづらい場合は、スマホへの入力でも効果はあります。ただ、感情表現にまで至らない平坦で規則正しく並ぶデジタル文字では自分の熱量や重点ポイントが見えづらいという難点があるのです。

4.お勧めのノートについて語ろう

お勧めのノートや文房具はありますか?という質問もよく受けます。基本は自分のお気に入りのものを色々と試してみて、自分ならではのモノを”初期設定”するとよいでしょう。

ノートという点では使い勝手よりも中のページ形式を気にします。通常の規則正しく文字を書くための罫線よりも方眼紙を使うことが多いです。
単なる罫線だとキレイな文章を書かなければいけないという心理が働き、手が止まってしまいます。キレイに頭の中で整理できないと書き出すのをためらってしまうので、見える化できないまま終わるリスクがあります。

では、真っ白で罫線もないノートの場合はどうなのか。こちらも僕はあまり気が進みません。どこから書けばよいのか迷ってしまい、そこで脳が消耗してしまう気がいつもするのです。さらに、真っ白で無地のところに文字を書き出すという行為は、こんなキレイな紙をいきなり汚してしまっていいのかな?などと気が小さい僕は微妙に緊張してしまうのです。

そこで、一定の規則性(整理のしやすさ)と自由度(配置や字のキレイさ、枠をはみ出してもおかしくなく、大きさなども無視できる気持ちよさ)の観点から方眼紙を選びます。

僕がお勧めのノートは、ロルバーンのランドスケープというシリーズです。

まさに考えるため、思考を整理するために誕生したかのようなシリーズは最高傑作としか言いようがないでしょう。

※参考までに、「何で書くか」ペンについてもご紹介しておきます。

僕の場合は3パターンです。さくっと整理したいときはサインペンを使います。サインペンを使ったときに出る”シュカシュカ”というあの音が好きなのです。またシャーペンやボールペンは固く紙に引っかかる感じですが、サインペンはスラスラとアイススケートをしているかのイメージで書けるので気持ちよいのです。

ある程度、じっくりと仕事の考えを整理しようという場合は、フリクションボールペンを使います。自由に消すこともできますし、硬すぎず柔らかすぎずのバランスに優れているからです。

最後に、万年筆を使う場合もあります。これは自分のビジネスの構想や、進路(キャリア)について考える時、また人生に想いを巡らせるときなどは特別感を持ちたいので、普段は使わない万年筆にします。さらにインクの色も黒ではなく青色を使って特別感を感じるようにしています。僕の好きだったブランドはイタリアのDELTAですが、廃業したようで輸入もストップに・・・

というわけで、「思考の整理に有効なのはスマホよりノートである」

今回は、そんな手書きノート(メモ)が思考を整理する意義と効用をまとめてみました。次回は、どんなノートの取り方が思考の整理を促進させるのかについても書く予定です。

何か、お役に立てば幸いです。

著者 : 思考の整理家 鈴木 進介


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