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3ステップ式「脳内整理術」とは?

頭のゴチャゴチャを消す方法って何かないかなぁ?これは僕のクライアントからよく受ける質問の一つです。世の中にはマインドマップやロジカルシンキングまで様々なメソッドがあふれていますが、個人的にはどれもしっくりこない。もっと簡単な方法論がないものか。そう思い、突き詰めた結果、たった3ステップで可能ではないか。そう思い、いったんまとめてみました。これは先日、スクーというネット番組でご披露した内容のダイジェストレポートになります。

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1.3ステップ式「脳内整理術」

まずは全体像を把握しましょう。頭が混乱したらすぐに3ホップ、ステップ、ジャンプのノリでリズムよくステップに当てはめていくことです。理想は感情を介在させず、理性をもって客観的かつ論理的に進めていきましょう。

人間が一番大変な時、何の役にも立たないのは、大騒ぎするだけの、マイナスの感情です。役に立つのは強く、楽しく、明るく…そっちへ切り替える理性なのです。とは、美輪明宏さんの名言です。

では、まずは図解で全体像の把握をしてください。

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2.頭の中のゴミを出す(step1.)

あなたは頭の中が混乱して、行動が停滞するっていう経験はお持ちですか?もちろん、僕にもよくあります。頭の中が考えすぎて複雑化するとゴチャゴチャし、不安で面倒な感情が入ってくるとモヤモヤし、選択肢をたくさん出しても「あ~でもない・こ~でもない」とぐるぐる堂々巡りしてしまう状態。

こんな状態になったら、どうすべきか。「頭の中にゴミがたまってきた」と捉えてみましょう。家の中でゴミがたまってきたら部屋が汚く臭くなるため、はやくゴミ出ししたくなりますよね。これと同じで、頭の混乱が始まったら、すぐにゴミ出しをすることにシフトします。

多くの場合は、頭の混乱を感じても「ど~しよ、ど~しよ」と頭を抱えたままで立ち止まってしまいます。しかし、頭を抱えて立ち止まっているだけでは、混乱は解消されません。

頭の中は物理的に目に見えないため、余計に悲観的な妄想が広がるリスクがあります。本当は些細な問題だったものも目に見えないだけで、実態より大きなサイズに錯覚してしまうのです。諸説ありますが、人間の脳は半分以上がネガティブな思考で占められているとも言われています。そのため、頭の中のゴミを放ったからしにしておくことは、悲観的な妄想で自己嫌悪に陥るリスクがあるので注意が必要です。

頭の中のゴミは、なんでもかんでもノートやメモにランダムでもよいので書き出すところから始めます。いわば頭の中の”見える化”です。人が悲観的に物事を捉える時は、実態が見えない時です。逆に言えば、書き出すことで「自分はこんな小さなことに悩んでいたんだ」「今頭を抱えている問題はコレとコレ」のように、全体像の把握と頭の中のゴミのサイズを把握することが可能になります。

そういう点では、いきなり頭をスッキリさせるのではなく、いったんゴミをすべて出し切ることをファーストステップにしてください。

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3.頭の中のゴミを分別する (step2.)

あなたは、実際のゴミを出すときは分別していますか?大型ごみと小型ごみ、普通ごみと生ごみ、可燃物と不燃物。僕たちは、当たり前のように実際のゴミの分別は行っているはずです。頭の中のゴミもこれと同じで、一気にスッキリとなくすことはできないのですが、まずは分別するだけでもスッキリ!へと近づいていきます。

実際のゴミのように物理的に見えるものは分別できているわけですから、頭の中のゴミも前述のようにノートやメモに書いて見える化しておけば、分別もしやすくなります。

分別基準は、たとえば「可燃物(情熱が入るもの)」と「不燃物(情熱が入らないもの)」に分けてみる。あるいは「今すぐやるべきこと」と「後回しで良いもの」、または「自分でコントロールできるもの」と「コントロールできないもの」に分けてみるのです。

分別基準はケースバイケースですが、前述した3つを主な基準として使い分ければ良いでしょう。頭を抱える問題が発生して心理的にも凹んでいる時は、特に「コントロールできる/できない」で分別することをお勧めします。

例えば、貯金がたまらなくてお金の不安を持っているとしましょう。その場合、給料を上げることは自分ではコントロールできません。ただ、お金の使い方(節約など)は自分でコントロールできます。

また、子供にしつけをしていてもなかなか言うことを聞いてくれないとしましょう。でも子供をコントロールすることは簡単ではありませんが、伝え方は変えることができるはず(コントロールはできる)。

僕の子供が小さい時に、こんなことがありました。風呂に入りなさい!と注意してもずっとテレビにくぎづけ状態。そこで、コントロールしにくい子供の行動から、コントロールできることに切り替えてみました。「今からお風呂場までパパと走って競争しようよ」と遊び心を使って、自分がコントロールできる「伝え方を変える」と、一瞬にして動いてくれました。

このように頭の中のゴミを分別することだけでも、問題がクリアになることもありますので、分別して整理することを重視してください。

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4.頭の中のゴミを捨てる技術 (step3.)

前述のように頭の中のゴミを出した後は、不要なものを捨てます。実際のご家庭でのゴミと頭の中のゴミの違いは、全てのゴミを捨てないことです。実際のゴミの場合は、分別しても最後はすべて捨てます。

では、何を捨てれば良いのかですが、主だったベスト3を挙げておきます。外的影響を受けるものは自分でコントロールできないため、考えても前進しません。真っ先に捨てましょう。

次に「いつかやるかもしれない」という「いつか~」枕詞がつくものも捨てましょう。将来は誰も答えが分からないからです。僕たちができることは今目の前にあることを動かすことだけ。「今」にこだわってゴミ捨てを行います。最後に、直感を重視してください。ピン!と来ないものは最後まで後悔のリスクが残ります。自分の心に素直になって直感で捨てることは、自分にとって”後悔のない正解選び”となります。

頭の中のゴミ捨てとは、最も重要なこと以外を捨て、最も重要なことは残すことに意味があります。言い方を変えれば、頭の中のゴミを捨てることは、いま自分にとって重要なことに視点を切り替え、フォーカスすることに他なりません。

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ここまででひとまず、頭のスッキリの3ステップは完成です。

5.頭の中をスッキリさせるお掃除道具

ここで、参考までに頭の中のお掃除道具についてもご紹介しておきましょう。僕の場合は3点セットです。

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ステップ1にあった頭の中のゴミ出し(見える化)作業は、スマホかノートかメモか?大きくはこの3択でしょう。結論から言えば、見える化されるのであればどれでもダメではありません。個人的には3つの中でも「メモ」をお勧めします。

スマホへの記録は感情の起伏が読み取りにくいことや、他のアプリ通知で気が散ること。また、ノートの場合は過去に書いた内容に思考が引きずられ、結局、頭のゴチャゴチャが復活してしまうからです。

そこでメモを使います。メモの場合は、思考を整理した後、物理的にもゴミ箱に捨てることでスッキリ!させるという効果があります。スマホとノートは記録用、メモは思考の整理用として用途別に使い分けをしています。

このあたりは、以前も書きましたので、ぜひ参考にしてください。

僕は方眼形式のメモを使います。普通の罫線だと、ちゃんと書こうという意識が働きすぎて思考の整理の目的とは相いれません。かといって、真っ白なお絵かき帳形式だと微妙に緊張してしまいます。真っ白な紙を汚すときのささやかな緊張感です。

最後に、書く時のペンは、サインペンを使います。あくまでも個人的にはメモにサインペンで書き殴る時のペン先から出る「シュシュシュッ」「キュッ、キュッ」という音が好きで、見た目的にも優雅にアイススケートを軽やかに滑っているイメージに見えて思考がスッキリするからです。

感覚は主観なので個人差はありますが、自分にとってのお気に入りグッズを”お掃除道具”としてそろえてみてください。

6.まとめ

さまざまなことを話してきましたが、大切なポイントは、3ステップを脳内整理術のテンプレートとして活用すること。これだけです。

感情が介在してくると余計に頭の混乱が消えなくなります。シンプルなテンプレートに自分の状況を当てはめ、冷静に進めることが鍵を握ります。

最後になりますが、僕の講義を受講生がリアルタイムでグラフィックレコーディングの技術でまとめてくれていましたので、ご紹介したいと思います。今回のお話をビジュアルイメージのサマリーで理解を深めてください。

グラレコの達人”「ネコっちさん」が整理してくれました!。ぜひご参考にしてください。

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今回の内容の副読本に以下の本も参考にしてもらえれば、特にゴミの分別箇所の理解が進みますよ。

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

著者・思考の整理家 鈴木 進介




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