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パッケージを見て思うこと

今日スーパーで「松茸の味お吸い物」を買いました。パスタに混ぜたり、釜玉うどんにかけたりすると美味しいので好きで時々買っています。

お吸い物コーナーで「松茸の味お吸い物」を探している時に、
「一杯でしじみ70個分のちから」という商品を見つけました。
以前はCMもやっていました。

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皆さんは、「しじみ70個分のちから」と聞いてどう思われますか?

「一杯に70個分も入っているなんてすごい」
「一杯のお吸い物をいただいて、しじみ70個分の栄養を摂取できるなんてすごい」

とポジティブに捉える方もいらっしゃいますよね。

しじみに豊富に含まれているのは肝臓の働きを助けてくれる「オルニチン」という物質です。
(オルニチンは肝臓にたどり着くと、「オルニチンサイクル(尿素回路)」というアンモニアを代謝する経路で働き、アンモニアの解毒を促進します。
アンモニアを分解し、無害な形にする「解毒」が行われるとアンモニアは尿素に変えられます。オルニチンはアルコールを解毒するのにも役立つそうです。
また、解毒を助けることで、オルニチンはスムーズなエネルギー産生にも貢献していると考えられているそうです。


この「しじみ70個分のちから」はなんと一杯でオルニチンを25mg摂取できるそうです。

このオルニチン25mg、皆さんはどう感じられますか?


食品100gあたりのオルニチンの量は以下のようになっているようです。

しじみ    100gあたり10.7mg~15.3mg
キハダマグロ 100gあたり1.9mg~7.2mg 
チーズ    100gあたり0.76mg~8.47mg

しじみのオルニチン含有量は食品の中でも群を抜いています。

だから「しじみ汁を飲むと良いんだ」と思われる方もいらしゃるかと思います。

でも、1日オルニチンをどれだけ摂れば良いのか知ってますか?

中学校の授業でも取り扱って生徒さんたちに話したことがあるのですが、




何とオルニチンの摂取目安量としては1日あたり400mg~1000mgが適当と考えられているそうです。

(「しじみ70個分のちから」を6杯飲まないと摂取できない・・・。)

食品からこんなに摂れるものなのでしょうか?食品だけでは難しそうですよね。だからこそサプリ等で補う方が多いのだと思います。

私が今回言いたいことはこのことではなくて、「しじみ70個分のちから」を見て、その意味について考えられるかが大切かなと思います。

表示だけ見て疑問に思えるか、言い換えると何にでも疑問を持てるかどうか、何でも鵜呑みにしないで、なぜなんだろう?と思うことは大切なことだなと改めて感じました。

自分自身が本質を見抜くことができる賢い消費者になっていくために書き残しておきます。

読んでいただきありがとうございました。


サポートしていただけたら、実験用具を買うか、実験用の薬品を買うかまだ決めていませんが、生徒さんたちと授業のために使いたいと考えています。