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嬉しかったこと。

2017年の3月3日の日に僕は熊本県八代市にある多田園芸という農家を視察しています。
2泊3日で行われた荒川の近藤さんを中心に開催された九州地域のユリ生産地の視察地のひとつでした。
山形市千歳園の池野くんが以前訪れて視察された農場で、シベリアをメインに生産し周年で出荷をされていました。
お父さんお母さんが二人で力を合わせて、異国の地から働きに来られている方々と大変すばらしい農場を経営をされており、そのメインとしているシベリアの品質も素晴らしかったです。
農場での生産をお父さんが、生産計画をお母さんが、というしっかりとした分業をされ生産計画の話をハウスでお母さんとさせて頂いた時にとてもしっかりとした説明をされ感銘を受けたことを覚えております。

こうあるべき。というものが大変多くありました。
ただし、後継者という話になると4人の娘がいるけれど、みんなが違う仕事をしているということでそれは仕方ないことだとしてもこれほどの農場に後継者が居ないということが残念で仕方なかったという気持ちを覚えています。

去年の秋にFacebookの更新をする時に、職業欄に多田園芸と書かれた女性が友達かも?と出てきました。おかしいなぁ、従業員の方かなぁと。
思い切ってメッセージしてみたところ、4人いる娘さんの4女で結婚された旦那さんと関東で暮らしていて異業種だったそうなんですが、旦那さんがユリ作りを継いでくれるということで夫と熊本に帰ってきた。
という返信が帰ってきました。

とても嬉しかったです。
大変な覚悟の上だったと思いますが、ご両親がしっかり築き上げてきたユリの仕事が次の人へと受け継がれるということは本当に素晴らしいこと。
お二人は始められたユリの仕事の勉強の為にオランダや全国各地の生産地や市場を回りながらユリと関わる人との人脈を大切に育てていて、リリーバサダーの竹歳さんや下久保さん、高知県りぐるの高橋さん、など自分たちのコミュニティをしっかり作っていました。仲間に囲まれて楽しそうに頑張っておられます。

1月25日に高知県で開催された全国ゆりサミットイン高知の会場へ入ると受付のところで知らない女性に声をかけられました。
「すずきけんいちさんですか?」
尾迫紘子さん。多田園芸のメッセージのやり取りをした4女の方でした。
その紘子さんからご紹介された 尾迫義也さん。
旦那さんでした。キリっとしたいい男。目には野望があふれています。

「ようこそユリの世界へ」
正直、本当に嬉しい出会いでした。

会場で再会したもう一人の方。
佐竹あずささん。
一昨年にお父さんと魚沼の地までお越し頂き、畑を見てお酒もご一緒させて頂きました。
とても熱心にお父さんと一緒に色んなものを見て研究されていました。
「なにか今持っている課題があるんですか?」とその時に質問した時に帰ってきた答えが
「わたし娘なので、一緒にユリを育ててくれる夫が欲しい」と、あずささんからの回答。
それはユリの生産の話じゃないじゃん(笑) それは俺じゃ解決できないなぁと苦笑いした記憶があります。

あの佐竹あずささんから、サミット会場の入り口で紹介された男性。
佐竹航介さん。
結婚しました!一緒にユリを作ります。
サミットの懇親会は結婚式の打ち合わせで出れないんです。って超ニヤニヤしながら伝えてくれる佐竹さんの笑顔。
おめでとうございます。とても嬉しかったです。

全国ユリサミットの会場では、大変多くの皆さんと再会し沢山声をかけて頂きました。
色んな方と話をさせて頂き、本当に嬉しかったです。

その中で、新たに一緒にユリを作りますという人と3人も会うことが出来たことが
今回久しぶりに高知へ行ってとても嬉しかったことです。
サミットメインテーマは「ゆりを続ける」でした。
続けてゆく上で一番大切なものは、それに携わる人。
そうした人が増えていく産業であることがとても嬉しく思いました。

暖かい高知から飛行機と新幹線で新潟に入り、吹雪の高速を走って魚沼に帰りました。
今日は朝8時から地域のコミュニティセンターと阿弥陀堂の屋根の雪降ろしでした。
故郷は雪深いところです。
僕は、この故郷で仲間と一緒に「ゆりを続ける」にはこれからどうやって行けばよいのか一生懸命に考えてゆきたいと思います。
(農場で撮影された写真は2017年3月3日熊本八代市多田園芸の視察写真です)
鈴木 健市

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