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本日の鈴木心写真館:「だれがために、写真はある?」の巻

全人類が写真に、たずさわる日々

写真、というものを、誰もが撮るようになってからさらに時が経ち、誰もがそれを他者に公開することが可能な今日にあって、わたしはいつも、一緒にいるひとにカメラを向けられたとき、それがInstagramやFacebookに公開されることを想定してしまう。

だからといって、そのたびに「どう見られたいか?」ということを考えて表情を作ったり、髪を直したり、する必要も本当はないのだろうけれど、誰もが見ることができるSNSという空間に、その写真がぽっと投げ込まれることに対する自意識って、今、誰にも、どうしようもなくあるのではないかしら。

だれがために、写真はある。

一方で、この写真館で撮られる写真のことを考える。その写真は、誰のもの? 何のため? わたしたちは、ここでの写真が、ただ、お客さまのそのままの姿を、お客さま自身が知ることができる、いつまでも思い出すことができる、ものであって欲しいと思うのです。

そんな姿は、一緒にいるひとがいつも見ている自分の姿、でも、それをみんなで並んで写真に残す、ということは誰もが写真を撮る時代であっても案外むずかしいこと。だから、それができる、場所であれたら。

たしかにわたしたちは、楽器や、ぬいぐるみ、たくさんのミニカーを撮影で使うこともあるけれど、写真を見ると、音もぬいぐるみもミニカーも、写真を撮っていたはずのわたしたちすらも、ふっと消えてしまったような気持ちのすることがあるのです。それが、今日の記事の、一番最初の写真でした。

見ることは、見られること

写真を撮るとき、選ぶとき。それを持ち帰って、家に飾って、これから先もずっと、お客さま自身が見ていたい写真って、どんな写真だろう? ということを一緒に考えたいし、そうであって初めて、誰かに見せたときにも、伝わる写真になっているような気がする。

誰だって、カメラの前では緊張するもの。だからわたしたちは、できる限りここを安心できる場所にしたくって、ふっとお客さま以外のものが消えてしまったみたいなあの一瞬を逃さない瞬発力で、いつもそこに立っていたいと思うのです。(記事:湯本愛 写真:齋藤さおり)

※鈴木心の手による実際の写真を、鈴木心写真館のInstagramで展開中。気になる方は、下記からご覧いただけます。

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