見出し画像

子ども向けイベントから学ぶ日頃のコミュニケーション[神戸アンパンマンこどもミュージアム]

「今日楽しかったよーってお友達ー!」

「楽しかったよって人は手ーあげてー!」

アンパンマンミュージアムでのショーの最後に放ったスタッフのお姉さんのこの2段階セリフに、とても興味が湧いた。

まず、「今日楽しかったよーってお友達ー!」だけじゃ足りないのかという疑問

実は足りない。

お姉さんの「今日楽しかったよーってお友達ー!」の後には、子どもはなにもアクションを示さなかったからだ。

「はーい」とか「楽しかったー」とか言うと思っていたが、この時はどの子どもも無言だった。

お姉さんの次の「楽しかったよって人は手ーあげてー!」というセリフでやっと、子どもたちが、

「「「はーい」」」

と、手をあげたり声を出したりした。

子どもには、答えが何通りもあるオープンクエスチョンで質問をしてはいけないんだ。たとえ簡単な質問だとしても答え方を絞ってあげなければならない。

子ども、特に幼児が相手。思考能力がまだできていないため、YES or NO のクローズドクエスチョンで質問を投げかける必要があったのだ。

この出来事があったとき、普段の生活においてもこの考え方が大事だと感じた。

つい、「何がいいと思う?」「食べたいものはなんですか?」「どうすればいいですか?」と、漠然と答えを求めがちだ。

質問する側はそれが楽だからだ。だが、選択肢の中から答えるほうが回答者は回答がしやすい。

相手が子どもでは無いとしても、自分の心の中を全て知っているわけではないのだから、思考をできる限り簡単にしてあげることは、質問者としても大事だろう。

オープンクエスチョンではなくクローズドし、相手の思考を簡略化させて、効率よく日々を生きましょう。

また、相手に"YES/NO"や"AorB"のように選択肢を与えて答えさせることには、主に2点のメリットがある。

1つ目に、考えた感が出ること。

例えば、上司に質問するときは、「部長、○○について教えてください」ではなく、「部長、○○について、A案かB案があるのですがどちらがよいでしょうか」と質問する。

これは例えA案B案が間違ったとしても、考えた結果出された答えの候補だと認識してもらえるのだ。

2つ目に、自分の思い通りに多少誘導させられること。

クローズドクエスチョンは、戦略を練って相手と話すのにとっても便利。仕事でも活用できる。

例えば、パスタが食べたくてラーメンが食べたくないときの「今日の夜何食べる?」

⇒例「パスタ、ピザ、和食、パン、それ以外、今日の夜どれがいい?」

おわかりだろうか。食べたくないものを"その以外"に分類している。こうすることで、欲しい結果に寄せるための少し誘導的な質問すらできるのだ。

ものによってはもっと調整できるし、ビジネスでも使える。

ノープランで話せるオープンクエスチョンも良いけれども、ほんの少しだけ考えることに手を抜かないで、クローズドクエスチョンを使っていこう。

サポートしてくれる方を募集しています。少しでも共感できたり、学べたりした方、是非よろしくお願いいたします。