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撮る将、撮る碁入門(序文・技術の前に)

序文

夏になり将棋まつり、囲碁まつりも盛んに行われています。

昨今は撮るファンも随分増えていますが、写真撮影の知識が無い故に困っておられる方を時々お見掛けします。そこで私のできる範囲で将棋・囲碁のイベント撮影に関する知識をまとめてみようと思います。

尚、動画の撮り方に関しては触れません。私自身 動画撮影に関するスキルは持ち合わせていない上、将棋イベントでは動画撮影禁止の場合が多いためです。

技術の前に

今回は技術的な話の前に、撮影の際(マナー的に)気を付けたい事を書いていきたいと思います。基本的な考え方として以下の3つに分類してみました。

1.イベント毎のルールを守る
2.他のお客さんの邪魔をしない
3.同じ事を多くの人がやったら収集がつかなくなることをしない

以下、詳細を書いていきます。

1.イベント毎のルールを守る

当たり前ですが、イベント毎にアナウンスされたルールは守りましょう。撮影自体禁止の場合もあれば、SNSのような不特定多数の目に触れる場所へのアップだけ禁止の場合もあります。

将棋イベントにおいては「写真撮影可、動画撮影禁止、SNSアップ可」が一般的ですが、アナウンスされない場合は主催者確認が原則です。

不特定多数が見る事のできる場所(公道上や公園など)でのイベントの場合は実質的に制限も難しいですし、撮影やアップにより主催者側との間で問題が起こったと聞いたこともありませんが、あくまで自己責任で対応お願いします。

2.他のお客さんの邪魔をしない

撮影に夢中になっていると気づかぬ内に他のお客さんの邪魔になってしまう場合があります。やりがちな行為を「視覚的な邪魔」「聴覚的な邪魔」に分けてまとめてみました。

(視)ストロボは百害あって一利無し

まず、あちこちでストロボを焚かれると目がチカチカします。また、ステージ上の人も結構眩しく感じます。(私は某イベントで対局者の隣に座って観戦できたことがあるのですが、その対局をストロボ撮影する人がいて、眩しさを体感しています。)

さらに言えば、カメラに付いている小さなストロボでは写真的に必要な明るさを補えない事も多く、補えたとしても「いかにもストロボで撮りました」という感じの不自然な影が出た写真になります。基本的に「ストロボは使わないもの」と覚えておいた方がいいです。

(視)カメラが邪魔!

将棋・囲碁のイベントは「ステージ上に2か所、見たい場所がある事が多い」という特徴があります。一番多いのが対局と大盤の2か所です。この時、他のお客さんの視線とカメラが交錯して視界を邪魔することがあります。

(視)頭が邪魔!

2列目以降に座っているお客さんは、前のお客さんの頭の間からステージを見る事が多くなります。そんな中、カメラを縦にして撮影する時に自分の頭も横に倒して撮影する人がいます。

倒す時に頭が動いてしまうと、「後ろのお客さんが頭を避けるため、見る場所を変える」⇒「縦位置撮影が終了して、元の位置に戻る」⇒「後ろのお客さんがまた見る場所を戻す」というループで、結構なストレスを与えてしまうことになります。

(視)解決策⇒カメラの位置を下げて撮影する

カメラを胸の高さくらいに下げて撮影すれば、他のお客さんの視線との交錯を防げます。必然的にファインダー(※1)ではなく、カメラ背面の液晶を見て撮影することになり、その場合縦位置でも首を倒す必要が無くなります。

(※1)写真を写す際に覗く部分。

(聴)カメラの出す音がうるさい!

撮影の度に(主にピントが合ったことを示す)電子音と、シャッター音が響くカメラが多いです。

本格的に撮り始めると1日で何百枚、さらには千枚以上の撮影をします。その度に音が響けば音に敏感な人は気になってしまいます。

(聴)解決策1⇒設定で消せる音は消す

電子音は基本的にすべて設定で消せるはずです。シャッター音もカメラによって「サイレントモード」などの名前で、完全に消せる場合があります。完全に消せなくても「電子先幕シャッター」などの名前で軽減する機能がある場合もあるので、確認してみてください。

(聴)解決策2⇒カメラを耳から遠ざける

視覚の解決策と被りますが、撮影位置を胸やお腹の位置まで下げることで隣の人の耳元で音が鳴り響くのを防ぐことができます。耳までの距離が2倍になれば音量は4分の1になるので、それなりに効果があります。

(聴)解決策3⇒連写を避ける

ずっと音が鳴り続ける連写は体感上桁違いに耳障りになるので避けるのが無難です。

3.同じ事を多くの人がやったら収拾がつかなくなることをしない。

時々自席を離れて通路の前の方に出てきたり、甚だしくは最前列の前まで出てきて撮影する人を見ます。
 それらの場所は撮影用に空けてある訳ではないのは明らかですし、多くの人が一斉にそれをやり出したら収拾がつかなくなるのは目に見えているので、「やるべきでない行為」と理解するのが良さそうです。


次回以降、写真の基礎知識・カメラの選び方・撮影のコツを順次書いていきたいと思います。

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