見出し画像

Airbnbで不運にもモンスターハウスを引き当ててしまったようで。


【閲覧注意】このお話には、害虫の話や写真が含まれています。苦手な方は注意してください。


Airbnb。今や世界中でスタンダードになりつつあるサンフランシスコ発の民泊サービスを、海外に旅行するときに使っている人も多いのではないだろうか。
旅行中の宿泊先はホステルのドミトリールームばっかりのわたしも、マラソン前はAirbnbを高頻度で利用したりしている。しっかりとした晩ごはんを食べて21時前には就寝、朝5時くらいに起床、朝ごはんを食べてスタート地点へ。こんな日を過ごすとき、キッチンもバスルームも自宅みたいに使えるAirbnbはとってもありがたい存在だ。

そんなわたしが、Airbnbでモンスターハウスを引き当てて戦った話。


モンスターハウスはパラグアイのアスンシオン、アスンシオン湖のほとりにあった。
アスンシオン湖はセントロ、旧市街の中心地からは少し離れたところにあり、アクセスもそこまで良くはない。それでもマラソンのスタート地点まで歩いて20分でいける立地、紹介ページにある4口コンロのガス台、そして一軒家まるまる貸し切りの表示、なかなか悪くない物件だった。
ただしレビューは1件だけ、”Todo bien.Gracias!”(よかったよ、ありがとう!)
このレビューが1件しかないところで引き返せばよかったのかもしれない。だけどリオデジャネイロで泊まったAirbnbのお部屋は、レビューが3つしかなかったけどとても素敵なお部屋だったし…大丈夫だろうと予約を進めてしまった。


これが全てのはじまり。

ホストは30代の主婦らしき女性。Airbnbのメールのレスポンスも早く、Whatsappに連絡手段を変えてもそれは変わらなかった。アスンシオンに到着してから鍵を受け取るまでも問題なし。

問題はここからだった。それではモンスターハウスで発生した事件を箇条書きで紹介していこうじゃないか。

・部屋の設備を確認しているときに、ガス台はどう使えばいいのかを聞いてみると、

「このガス台、ガス缶がないから使えないわよ。」

もちろん紹介ページには“Space where guests can cook their own meals”と書かれている。ホスト曰く、ケトルで対応して欲しいとのこと、電子レンジなんてものはない。鍋もフライパンもなかった。マラソン前に自炊をしたいからAirbnbを予約したのに、キッチンが使えないなんて死活問題だ。ホストにキッチンが使えないと困る旨を相談すると、次の日に彼女の叔母さんがガス缶を自宅から持ってきてくれることに。ちなみにこのガス台はガス台自体が壊れていて使えず、代わりに叔母さんが持ってきてくれた電子コンロで調理をすることになりました。

・ようやく自炊ができる…とキッチン(キッチンと呼んでいいのかわからないけれど)の棚にあるお皿やカップを手にして戦慄が走った。コップの中には無数の虫の死骸、お皿にはびっしり汚れが媚びりついてまして…うーん、もしかしたら掃除をしていないのかもしれないぞ…と思いつつお皿とカップを二度洗いするわたし。キッチンの天井には大きな蜘蛛の巣が張っていたけど見なかったことにした。

・そんなこんなで自炊を進めていると、どこからか湧いてきた蝿がキッチン内をぶんぶん飛び回りはじめ。この蝿が南米サイズなのか、なかなかに大きくて。とてつもない勢いでわたしの身体に体当たりしてくるし、羽音がめちゃくちゃうるさい。
しかも布巾で手を拭くと腕がぞわぞわし始めて、なんだなんだと腕をみると小蟻の大群が押し寄せていた。どうやら布巾に群がっていたらしく、それに気付かず蟻を払い落とした後も布巾で手を拭いて、また蟻が腕を這い上がってを繰り返し。布巾が出どころと発覚してから布巾は捨てました。そしてバスルームにはどこから現れたのかごきぶりの姿が。その姿はあまりに堂々としていたので放置してしまった。

もうこの段階でAirbnbに通報すれば良かったんですよね。ただアマゾン川を旅したわたしは虫にある種の免疫がついてしまっていて、あんまりびっくりしなくて。いやだなあ、と思いながらスーパーに殺虫剤を買いに行って、自分だけで蝿と蟻と戦って。ちょうど部屋内の蚊にも悩んでたし、殺虫剤を買うナイスタイミングとさえ思っていた。

ここまでで前半戦くらい。しかしモンスターハウスはなかなかに手強かった。なぜならモンスターハウスのオーナーはモンスターホストだったのだ…

この地域はどうやら頻繁に停電が起きるみたいで(そんなこと紹介ページにはもちろん書かれていない)度重なる停電に悩まされた。待てば復活するし…と我慢していたのだけれど、チェックアウトの前日21時に停電が起こった。これじゃ荷造りも出来ないし、シャワーも浴びれない。流石に辛いぞと、ホストにメッセージを送ることに。

するとしばらくしてホストから返信がきた。

“You shold be at the the place till 8pm now is 22.43pm and you are needing another thing.. I dont even known if is electricity in the neighbord.
You are needing thing that are so special and all my family its tryn to pleace you as if you were a queen or something and you didnt paid any extra favor any axtra hour any extra day..
I feel you are bing selfish and angratful.. We all have lives and kids to take care.. And you can use your cell phone tu see clothes.. Is not that hard.. Really im done whith you is not ok”

要約すると、「20時以降は私の知るところじゃないし、私には子供もいて忙しいの。自己中なこと言わないで。」とのことだ。

もう、ただただびっくりした。え、こんな返信ってある?停電が起こったんだけど…ってメッセージ送っただけなのに。びっくりした後にやってきたのは、沸々とこみあげる怒り。ここでようやくわたしは、いま泊まっている場所はどうやら普通ではないらしいことに気づいた。

わたしは別にそこまで怒りっぽいわけでない。怒ることは疲れるし、怒ってもどうにもならないことの方が多いから。それでも今回、わたしは怒っていた。それはもう、取っておいたケーキを母親に食べられたときと同じくらい。烈火の如く怒っていたわたしは、ホストにメッセージを送った。

「ずーっと我慢してたけど、お皿やコップはすごく汚かったし、虫だってたくさんいて掃除もしてない。キッチンも使えるって書いているのに使えやしないじゃないか!停電のことだって何も書いていないし。自己中なんて言われる筋合いないよ!」

勢いのままにメッセージを送って数分後、新しい返信にわたしは驚愕した。

“you did cook your own meal.. In a pot and in a kitchen.. Wad exactly like the photos you see.. You did not pay anything to staying after 8pm and now is 23.34 and you are still bothering.I can't do anything if you see a bugs.. This is Paraguay, there are bugs in here its not my foult”

キッチンはケトルの写真があったでしょ、それを使えって意味よ!あんた20時以降は何にも払ってないくせに面倒くさいことばっかり言って。虫?パラグアイは虫ばっかりなんだから仕方ないでしょ!

あ、これ、話通じないやつだ。そう悟るわたし。こっちとしては「ごめんなさい」の一言が欲しかっただけなのに、謝罪どころか更なる暴言を言われる始末。この手の相手に何を言っても時間の無駄です。第三者に相談、返金対応等をしてもらうよう頼むのが一番だ。
ということで、Airbnbカスタマーサポートにメールをしてみた。証拠として写真も添付、完璧な布陣だ。

すると30分くらいでカスタマーサポートから、懇切丁寧な返信が。

さすが世界を席巻するAirbnb。この手の話には慣れているのであろう、素晴らしい対応力。Airbnbの指示通りに、殺虫剤のレシートの写真、点かないガスコンロと停電している動画を送った。レシート捨ててなくてラッキーだった…ゴミ箱から急いで救出しました。
この段階で深夜1時だったので返信を待ちつつ就寝することに。歯を磨きにバスルームに足を運ぶと、この家に泊まってから何度も目にしたゴキブリの姿があった。もう殺虫剤を振りかけることもなくベッドに潜りこんだ。


Airbnbから返信があったのは次の日の朝早く、空港行きのバスを路肩で待っているとき。

Airbnbポリシーによる返金対応。ついでに自腹で購入した殺虫剤の費用も返金するとのことだった
やった。やったぞー!!アスンシオンの路肩で大荷物を背負いながらガッツポーズをしていた変なアジア人はわたしのこと。どうやら軍杯はわたしに上がったらしい。
試合時間は約9時間、ありがとう、Airbnbのカスタマーサポート。あなたがいなかったら、わたし泣き寝入りしてた。

こうしてモンスターハウスとの決着は、Airbnbカスタマーサポートというスペシャルアイテムのおかげで、思ったよりも早くついた。¥2,082もこの後すぐに振込まれた。Airbnbってやっぱりすごい。

そしてモンスターハウスとの戦いの記憶が色褪せてきた頃、一件のレビューが届いた。

"Huésped muy desagradecida . No recomiendo alojar."
(非常に恩知らずなゲスト、ホスティングはお勧めしません)

安心して、こっちだってお勧めしないから!!!!!!



サポートありがとうございます!サポートしていただけて、とても嬉しく思います。いただきましたサポートは旅の資金やマラソンのエントリー費にします。