見出し画像

〈無料〉JALファーストクラスラウンジでアプリの実証実験を開始

JALが成田のあのショボいファーストクラスラウンジでアプリ実証実験を始めるそうな。

JALのプレスリリース

IoT 技術を活用した空港ラウンジでの新しいサービスの 実証実験を 12 月 4 日から開始

↑タイトル未設定なのはJALが仕事サボってるせいです、リンク先は見られます。


全部読むのは面倒な人向けにポイントになる部分をスクショしておきました。


画像1


ひとつめの

「利用状況ご案内サービス」について

これねー、ファーストクラスラウンジは成田空港本館側とサテライト側にあるので、どっちが空いてるかがその場でわかるように「アプリで案内する」ってことなんだろうけど、まずサテライト側に用がない旅客(出発ゲートが本館側の旅客)がサテライト側のラウンジが空いてるからといって移動するのか?となると非現実的なので、「なんか機能をつけたかった」みたいな感じでしょうか?

それに、不思議と大好評の寿司BARが本館側にしかないのにサテライト側がすいてるという理由でいくでしょうか?行きませんね。

こんなことするより、サテライト側にしか「カレーないよ」とかにしたら混雑を割り振れるかもしれません。もしくはサテライト側でもあの寿司を振る舞うか。


ふたつめ

「お食事オーダーサービス」について

てか、これアプリでやるのまどろっこしくない?

素直に社食方式(セルフサービス)を改めてファミレス方式(注文とって席まで持って来て、お皿下げるところまでやる)を採用すればいいだけだし、とにかく「人を使いたくない」のであれば、端末をテーブルごとに置いてiPadでオーダー取れば良い。今やカラオケボックスにもそういうシステムは導入されているので。

ですからわざわざアプリでやる意味は?

これもIOT的なことをとにかく今風だからなんかやってみたかった…ってやつだろうか?


みっつめ

「シャワールーム予約サービス」ついて

これはアプリで混雑具合が見えて予約ができたら便利だと思う。GOOD!

実は先日、本館四階の受付でエントリーして「ところでシャワー使いたいんだけど」っていったら、「ラウンジ出てエスカレーターにもう一度乗って三階にあるシャワー受付に行ってください」と言われ、まるでファーストクラスラウンジに入れなくて追い出された人みたいになってしまいました。

このときはたまたまシャワーブースに空きがありそのまま使用できましたが、これ「今は空いてないのでブースがあいたら呼び出します」になったとき、また四階にもどるのか?という疑問が出たので、こんなものそのまま受付で混雑状況を確認し、順番待ちを予約してくれるサービスにしたらいいと思ってたので、このアプリで出来る「シャワールーム予約サービス」は良いとおもいます。


最後は

「スタッフ呼び出し機能」ついて

お困りの際には呼び出し機能をご利用いただくことでお客様のお座席までスタッフがお伺いします。

これは使えますね。GOOD!

「○○とハサミは使いよう」とはよく言ったもんで…

JALはファーストクラスラウンジなのになんでもセルフでさせたがり、あろうことか食器まで客に片付けさせようとしてる超ダメラウンジ。

なのでこの新サービス「スタッフ呼び出し機能」を使って

「シャンパンとサラダ持って来て」とか

「この重たい食器下げて」とか

活用すると良いと思う。

困りごとの定義はひとそれぞれだし様々ですのでね。

あんなデザインばっかり重視して、ユニバーサルデザインガン無視の超絶持ちにくい重い皿と、不安定なシャンパングラスを自分で席まで運ぶとか、配膳なんかしたことない層にはおそろしく難しすぎ、まさに立派な困りごとですね。

あとは貴重品入りの機内持ち込み用バッグ等を席に置いたまま、遠くの返却口まで皿を返しにいくとかも、荷物を盗まれたら困る、目を離した隙に変なものを入れられたら困ると不安に思う客にとっては「立派な困りごと」ですからね。

このサービスで呼び出されまくったスタッフが「皿を片付けて」か言われて「片付けニーズがある」とJALが気づければいいですね。


ていうかさ、

もうここまで読んだ賢い読者の皆様はお気づきでしょうが、こんなこと野村総研とJALが組んでやるような話ではないんじゃ?アプリ使ってIOTとかイケイケなコンサルに煽られたのかしら?

アプリ絡まなくても、「お客様に快適に過ごしてもらいたい」って思いがあったら既に出来てて当然のことだと思いますけど。

念のため言っとくがこれファーストクラスラウンジの話なんですよ。クレカラウンジとか、ビジネスクラスラウンジの話ではないのです。

ファーストクラスラウンジ利用者に向かって、いまさらオーダーだの配膳だの予約だの言い出すって、遅れてるとかそういう問題ではないし、テクノロジーで解決する話でもないので。ファーストと冠するなら導入すべきなのはアプリではなく、バトラーサービスです。


ついでに技術の話をしよう

オマケ的に、技術的な話も書いておきます。

はじめの方で貼ったJALのプレスリリース載っている株式会社サトーをググってみたところ、こんなページがヒットしたので多分この技術を使っているのかなとおもいました。

技術自体はフィンランドの会社のもの、もともとはNOKIAの技術でそこからのスピンアウト企業です。

https://quuppa.com/company/about-us/

いままでは人の位置情報を取るのは非常に困難で、特に1メートル以下の距離を測るのは難しかったそうな、けれど最先端の技術で目的物の位置が1メートル以下だったとしても、そしてそれが例え重なっていたりしても情報を取れるようになったので、その技術をどうしても使ってみたいサトーって会社とJALとの間を野村総研が取り持ったのかなと思いました。(あくまで想像です)

なので客の利便性よりも技術をどこかで使ってみたい無理矢理感が出ちゃってるのはこのせいなのかしら?


このアプリの実証実験は成田空港で2020年2月末まで。

この間はわたしの持ってる予約は羽田空港出発ばかり…但し実験がおもしろそうなので取材しに成田行ってみようかしら?と一瞬おもったけど、いちばんの問題はあのショボショボファーストクラスラウンジが「全く魅力的じゃない!」ってことなのでした。


いつもサポートありがとうございます。いただいたサポートは執筆に必要な取材費用として使用致します。