穂村すずめ

・メンズなかよし小説 BL(ライフ寄り)小説 ・恋愛に絡む部分は控えめ、日常で心が動く…

穂村すずめ

・メンズなかよし小説 BL(ライフ寄り)小説 ・恋愛に絡む部分は控えめ、日常で心が動くのをかきます トラブル描写少なめ ・すこしふしぎは若干のホラー要素があるかもしれないので注意 ・スキ♡すると御礼イラストがでます(WEB拍手感)

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  • お知らせ

  • 白澤と野田

    創作振り分け用です。探偵の白澤・探偵助手の野田のすこしふしぎバディものです。BLタグありますがBL未満、ブロマンス寄り。

  • 深山と一本木

    くるみ舎・スピカ文庫さまより各種電子書籍ストアより配信中の、『西荻窪・深山古書店の奇書』同人版です。西荻窪にある古書店「深山古書店」の店主・深山凛太郎と、古書店に配達に訪れる青年・一本木明人の異世界探訪のお話です。

  • 牧と五十嵐

    創作振り分け用です。無趣味教師・牧とフリーター・五十嵐のはなし。J.Gardenにて発行した本のWEB再録です。

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目次とご挨拶

🐣ご挨拶 穂村すずめ(@suzume_ho)です。 メンズなかよし小説を書きます。J.Gardenによく参加しています。 イラストはすべてしまだめりこさん(@hellclean)にいただいております。 🐣次回イベント参加予定: 2023年 J.Garden55(予定) 🐣作品目次 🐶【完結作品】十年ぶりに再会した同級生とゆっくり仲良くなるお話  (無趣味教師・牧とフリーカメラマン・五十嵐のシリーズ)  ⇒Pixiv 掲載版はこちら 👓【シリーズ】ブロマンス風探偵と助手

    • 【お知らせ】10月8日(日)J.GARDEN54に参加します

      10/8(日)開催「J.GARDEN54」に参加します💡 東京ビッグサイト 東3ホール 【み08ab】すずめのおやど 特設ジャンル「ホラー」での参加です! 💡新刊のお知らせ💡 【新刊】怪奇探偵 白澤探偵事務所 特別編 2023秋 すこし不思議(ちょっとホラー風)な短編集です。特別編となっておりますが、単体でもお読みいただけます。 人外の探偵・白澤(しろさわ)と、視える助手・野田(のだ)のお話。一部作中の固有名詞に解説がありませんがご了承ください。 ◆P62/文庫サイズ/5

      • 怪奇探偵 白澤探偵事務所 特別編 2023秋

        すこし不思議(ちょっとホラー風)な短編集です。特別編となっておりますが、単体でもお読みいただけます。 (10月8日(日)J.Garden54【み08ab】で頒布します。11本の短編集です) 人外の探偵・白澤(しろさわ)と、視える助手・野田(のだ)のお話。 シリーズ本編は以下のマガジンを参照ください。 依頼人 「探偵さん、探偵さんは怪奇現象にお詳しいんですよね? どうにかなりませんか?」  依頼人は探偵である白澤さんに縋りつく。白澤さんはそれをやんわりと避けながら、応接ソ

        • 【お知らせ】白澤探偵事務所の美術設計をこちら背景部!様に制作いただきました

          この度ご縁があり、こちら背景部!様に白澤探偵事務所の美術設計を制作いただきました!SNSでの公開許可を得ておりますので、noteにて公開させていただきます…✨ ※美術設計イラストは転載禁止です。画像内にも同表記がございます。 ■1階■2階水回り(1階、2階のパイプスペース)や、窓がどの位置につくか等はどなたかの知恵をお借りしたかった部分なので、ようやく実現したという喜びがあります。外観は今まで通り草でもしゃもしゃですが、間取りや内部は今後こちらの美術設計を活用できればなと思

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          【小説】#35 怪奇探偵 白澤探偵事務所|不気味なくじ引き|閑話

          \本編はこちら/  こんな怪しいくじ引きをやる人は誰もいないだろうと思うのだが、丸井さんのような奇特な人もいる。こういう不正な取引や商売をしている幻永界の人を取り締まるのも、白澤さんの仕事の一つなのだろう。そう考えると、怪奇探偵と言いつついろんなことをしているなと改めて思う。 「そういえば、前にマスクの販売もありましたね……あっちの人たちって商売に熱心なんですか?」 「単純に商売っ気のある人が販路を増やそうとするとそうなるんだと思うよ。エチゴさんみたいにしっかり守ってる人も

          【小説】#35 怪奇探偵 白澤探偵事務所|不気味なくじ引き|閑話

          【小説】#35 怪奇探偵 白澤探偵事務所|不気味なくじ引き

          あらすじ:白澤探偵事務所に丸井が訪れ、面白いくじ引きを見つけたという。景品を見た野田は普段視えない光が視え、怪しんだ白澤と共にくじ引き屋を訪ねることになった。実際にくじを引いてみると、当たりくじが出て――。 \シリーズ1話はこちら/  空気と言うのはこんなに重苦しく、じっとりと体中にまとわりつくものだっただろうか。  すっきりと晴れた青空は夏を告げている。しかし、外に出た瞬間の不愉快さといえばもう言葉にできない。梅雨は明けたというのに、湿気だけを残していったんじゃないかと

          【小説】#35 怪奇探偵 白澤探偵事務所|不気味なくじ引き

          【小説】#34 怪奇探偵 白澤探偵事務所|入れ替わりの鏡

          あらすじ:蔵の整頓をする中で見つけた鏡台を事務所に持ち帰った白澤と野田。何かが視えるという野田に、この鏡に何があるのか確認しようとするが――。 シリーズ1話はこちら!  花が咲いたと思えば散り、気付けば緑が眩しい季節になっている。日差しの強さはもうすぐに夏が来ることを教えてくれているが、それでもさわやかな風が心地よく十分過ごしやすくもある。過ごしやすくて心地よい瞬間の短さに、もう少し続いてくれはしないものかとぼんやり思う。  春先は、白澤探偵事務所でも数少ない閑散期である

          【小説】#34 怪奇探偵 白澤探偵事務所|入れ替わりの鏡

          【小説】#33 怪奇探偵 白澤探偵事務所|過去に繋がる蔵

          あらすじ:蔵の中身を処分したいという依頼があり、古い蔵へ訪れた野田。白澤が挨拶を済ませている間、先に蔵の中に入った野田だったが、土壁に小さな扉を見つけ――。 ↓シリーズ1話はこちら!↓  蔵の重い扉を開けると、土埃の匂いがした。  春のおだやかな陽気に反して、蔵の中はしんと冷えている。内側は暗く、中にどれくらい荷物があるのか予想もつかない。  スマホが短く震えて、先に始めていてくれと白澤さんからメッセージが届いていた。  時刻は朝の九時を示している。途方もないように見える

          【小説】#33 怪奇探偵 白澤探偵事務所|過去に繋がる蔵

          怪奇探偵 白澤探偵事務所 特別編 2023春

          すこし不思議(ちょっとホラー風)な短編集です。特別編となっておりますが、単体でもお読みいただけます。 (4月2日(日)J.Garden53【た05a】で頒布します。9本の短編集です) 人外の探偵・白澤(しろさわ)と、視える助手・野田(のだ)のお話。一部作中の固有名詞に解説がありませんがご了承ください。 本編は以下のマガジンを参照ください。 春の山では( 2022.4.3 J.Garden51 )  薄靄がかかった山道を、白澤さんの背に続いて歩く。  大きく息を吸って、

          怪奇探偵 白澤探偵事務所 特別編 2023春

          【小説】#32.5 怪奇探偵 白澤探偵事務所|黄昏る人影|閑話

          本編はこちら! 「こんなに食べたら正月まで持たなくないですか?」 「大丈夫、こんなこともあろうかと他のお店にも予約してあるんだ」  抜かりはないという様子の白澤さんに少し笑う。  持ち帰ってきた餅は、早々に半分以上が俺と白澤さんの胃に収まった。磯部から始まり、次はきなこ、インスタントだがお汁粉にも入れて、最終的にまた磯部に帰ってきて、最後は大根おろしで今日は終わりにしようということになった。  餅を食べるなんて実家を出てからほとんどなかったけれど、白澤探偵事務所に来てからは

          【小説】#32.5 怪奇探偵 白澤探偵事務所|黄昏る人影|閑話

          【小説】#32 怪奇探偵 白澤探偵事務所|黄昏る人影

          あらすじ:白澤からお使いを頼まれて外出した野田。用事が済んだ後、住宅街を歩いていると不意に人影が見えてしまい――。 シリーズ1話はこちら!  歩くたびに冷たい空気が頬を撫でる。  日はすっかり沈んでしまい、薄暗い住宅街を早足で歩く。暗いと不思議と寒さを強く感じる気がする。冬至を過ぎれば日も伸びていくだろうが、まだしばらく先だろう。  白澤さんにお使いを頼まれて依頼主の家に行って物を預かってきた。簡単な用事だったが、外を歩いている間にすっかり体が冷え切ってしまったのだ。  

          【小説】#32 怪奇探偵 白澤探偵事務所|黄昏る人影

          【小説】#31 怪奇探偵 白澤探偵事務所|知らない縁日|閑話

          翌日、事務所に戻ってきた白澤さんは見慣れたスーツに色付き眼鏡であった。少しくたびれた様子はあったが、両手にずっしりと重たい紙袋を下げて帰ってきたので少し驚く。 「お疲れ様です。おかえりなさい」 「ああ、ありがとう。お祭りはどうだった? 楽しめたかな?」  疲労が残っているのか、普段は自室ですぐに着替える白澤さんが上着を脱いで襟元を寛げる。部屋で休むより俺の話を聞きたいのか、そのままソファーに腰を下ろした。俺は受け取った紙袋をダイニングテーブルに置き、昨日のことを思い出す。

          【小説】#31 怪奇探偵 白澤探偵事務所|知らない縁日|閑話

          【小説】#31 怪奇探偵 白澤探偵事務所|知らない縁日

          あらすじ:白澤が外出している白澤探偵事務所に百乃が訪れる。百乃は白澤に用事があったようだが、生憎外出中であることを伝えると祭りに誘うつもりだったのだと言う。幻永界の祭りに興味はないかと誘われた野田は、百乃と共に幻永界の祭りを訪れ――。  窓を開けた瞬間、ひやりと冷たい風が通り抜けた。  外からかすかに虫の声が聞こえる。蝉の声がいつから秋の虫に入れ替わったのかはっきりと思い出せない。夏は案外あっけなく終わってしまうな、と思う。名残惜しいのだろうかと考えてから、やはりあの暑さを

          【小説】#31 怪奇探偵 白澤探偵事務所|知らない縁日

          【小説】怪奇探偵 白澤探偵事務所 | 夜逃げの部屋

          人外の探偵・白澤(しろさわ)と、視える助手・野田(のだ)のお話。一部作中の固有名詞に解説がありませんがご了承ください。 (2022年9月4日のイベントで無料配布ペーパーに掲載したお話です) 本編は以下のマガジンを参照ください。  白澤探偵事務所に勤めはじめてから、ある程度のことには怯まなくなった。  探偵事務所と言いつつ、怪奇事象の原因究明および事象の排除が業務の主を占めている。だからコンテナの集まる埠頭や人里離れた山奥にも行くし、人ならざるもの、こちら側と違う世界――幻

          【小説】怪奇探偵 白澤探偵事務所 | 夜逃げの部屋

          【小説】怪奇探偵 白澤探偵事務所 | 春の山では

          人外の探偵・白澤(しろさわ)と、視える助手・野田(のだ)のお話。一部作中の固有名詞に解説がありませんがご了承ください。 (2022年4月3日のイベントで無料配布ペーパーに掲載したお話です) 本編は以下のマガジンを参照ください。    薄靄がかかった山道を、白澤さんの背に続いて歩く。  大きく息を吸って、吐く。早朝の空気はひんやりと冷えてはいるが、息が白く染まることはなく、鼻先が痛くなりもしない。  寒くないということはようやく冬は終わったらしい。  湿った土の匂いがする。

          【小説】怪奇探偵 白澤探偵事務所 | 春の山では

          【小説】#30.5 怪奇探偵 白澤探偵事務所|曰く付きの絵皿|閑話

          【本編はこちら】 「野田くん、疲れていないかい?」 「疲れてはいるんですけど……なんか、慣れないことしたからなのか、頭がしゃきしゃきしてるんですよね」  あれこれ買い込んで家に帰り、飲み食いで満たされたあともしばらく白澤さんと喋っていた。体は疲れているのだが、まだ喋っていたい気持ちがある。頭の方はまだ元気であるらしい。  腕がだるい。特に、皿を持ち床に落としていた右腕が重い。左腕も使えばよかった、と今更気づく。足も棒のようだ。風呂でしっかり揉んでやらなければ、明日は身動きが

          【小説】#30.5 怪奇探偵 白澤探偵事務所|曰く付きの絵皿|閑話