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私、雀文庫に戻ります!

私がオーナーをしているスズメベースはとっても狭いのに、ここ3年くらいは、中で2つの本の活動をやってきました。元は1つだったんですけどね。

今回はその辺のことを中心に、私の活動名と、それを変える経緯を、明るく元気に書きたいと思います(笑)

似て非なる2つを1つの場所で
1人でやるのは大変なんだよね

一般の賃貸店舗物件を借りて、完全無料の私設地域図書館をはじめたのは、4年ちょっと前のこと。3年3ヶ月、やや行政の息がかかってるっぽい場所をお安く借りて、私設地域図書館やった末のことでした。

一般の賃貸店舗物件で完全無料のことをやるなんて、慈善事業したい団体とか、そういう団体がバックについてるとか、広告効果を期待した会社がやるならばわかるけど、金持ちでもない、ただの無収入の専業主婦がやるというのは、完全にクレイジーです。

今ならば私もそう思います。
なんで私、あんなことしたんだろう?

本の完全無料貸出は、行政チックな場所を借りて活動した3年3ヶ月と、一般賃貸で活動した1年で終止符を打ち、絵本と児童書だけ無料貸出を続行しました。

あれ?一部分になったとしても、無料貸出は続けたんだから、完全な終止符は打っていなかったんじゃない?!そうなんです、終わっていなかったんです…ぼんやりしてただけで。

すごく狭いスズメベースの中で、絵本は無料貸出、一般書籍に関しては会費を徴収してサークル活動。それを同じ人物がやっていると、やりづらいことが出てきたり、うまくいかないことが出てくるんです。嘘が平気でつけるタイプならば、なんてことないことなのかもしれないけど、真正直な私には面倒なことが多々ありました。なにげに苦痛でした。

そもそも私は絵本はあまり好きではない。正直にいうとそうなんです。それも問題だったのかもしれません。好きじゃないものを1人で、無料奉仕活動としてやっていくのって大変でね…。

活字や文章が大好きな私は、一般書籍が好きなんです。その好きなものでさえ、1人でやっていたら気力が薄れる時もあって、適当になります。それが好きでもないとなれば、本当に適当になります。

絵本も一般書籍も、1つにまとめてやっていた時には、絵本の管理も楽しくやっていましたが、別々にした途端、絵本に対する熱意がかなり薄くなってしまいました。

1人はどうやっても1人だし、時間には限りがある。私はスズメベース全体のこと、一般書籍のサークル活動、絵本の無料貸出、一時期は物販もやっていたし、スズメベースに来る人の応対も1人でやっていたので、絵本は段々と放置に近い状態になっていきました。

やめるのかやめないのか
どうしたらいいかわからなかった

ビジネス的な考え方の人からしたら、収益を上げないスズメベース自体がバカバカしいことらしいけど、特に絵本の無料貸出はバカバカしいらしく、いろいろな人から「やめればいいのに」と言われてきました。

絵本の棚は、店頭の1番目立つところにあるので、あの棚で物販するだけでも、ちょっとは儲けが出るよ!と、何度言われたことか…。私やスズメベースを心配して言ってくれているのはよくわかっていたので、感謝しかありませんでした。

ただやめられなかった。

絵本はそんなに好きじゃなくても、本は好きだし、本を好きな人のことも好きなんです。だから絵本を借りに来る人がいたり、応援してくれる人がいる限り、やめたくない気持ちがありました。やめる時はスズメベースをやめる時かな~と、ぼんやり思っていたり。

でも手が足らない。
時間も気も足らない。

ペットじゃないけど、場所も本棚もかわいがれば光輝きます。本当に面白い。私だけの感覚かな~と思っていたけど、そうでもなく、わりと結構な人数の人からも言われました。

スズメベースや本棚への私の熱意が落ちれば、スズメベースも本棚も淀んでしまうし、熱意があると、古い建物だって、なんか変な場所だって、いい感じになります。流れがあるキラキラした水面の川と、淀んだ沼の違いというか…。

でも先程も書いたように、私1人では限界があって、絵本棚はどんどんどんどん淀んでいきました。それがスズメベースの1番目立つ場所にある…。

どうすればいいんだろう?!と、本当に思っていました。やめたくなくても、絵本棚はやめるべきなのかなとも、さすがに思ってきました。

やっぱり私は今も昔も
背水の陣に強いし、引きがいい

そうこうしているうちに、50代という年齢のせいか、心身共に絶妙な不調になるし(大病とか、大不調ではないんですよ、トホホ…。)、家族の状況にも変化があるし、スズメベース自体も満足にやれなくなってきました。三鷹から引っ越してしまいましたしね。

絵本棚どころか、スズメベース自体もつづけていけるのか、いけないのか、いくのか、いかないのか~という状態になりました。

やれる方法を模索して、それでも大していい方法がなくて、本当に「これでうまくいかなければやめるしかない」と、背水の陣で動くことにしました。それが昨年の秋に実行した「私のスズメベースから、仲間たちのスズメベース作戦」でした。単純に、店舗物件を使いたいメンバーを「この指とまれ!」の方式で集めるだけのことです。

広報をはじめてわりとすぐに、今まで何年間も集まらなかったメンバーが、集まりはじめました。しかも若手。夢みたい!そして、どうにかスズメベースはつづけていくことになりました。

そこから半年。私の気力はあまり戻らず、他の事情も出てきて、シェア本棚サークルのことさえ生半可にしかできず、絵本棚のことは放置が続きました。

そこで2度目の背水の陣、出陣~!!

今度は「絵本棚の後継者探し」です。最悪の場合、スズメベース以外のところに絵本を託してもいい。とにかくこの絵本を喜んで活用してくれる人を探す。もし誰も見つからなかったら、今度こそ廃棄!と決めました。

そんなことを思いつつInstagramを見ていたら、いたんです~同じ三鷹駅前地域で、絵本に関する集まりをしようとしている人が!検索した訳でもなく、私の知り合いの誰かがInstagramで紹介していたのを、読んだだけなんですけど、いざ出陣!から数分後のことでした(笑)

全く知らない人だし、人見知りの私としてはなかなか声が掛けづらい。しかも急に「スズメベースにある絵本を貸出する気はありませんか?」なんて聞けない…。

な~んて、それからすぐに聞いちゃいました!

近くに住んでいるので、スズメベースのことはなんとなく知っている…ということで、軽い気持ちで見にきて~と、本心で言いました。これは人によってはラッキーな話かもしれないけど、それは極一部の人だけだと思うし、ほとんどの人には「なに言ってるの、この人!」な話だと、自分でもわかっていました。すごく重荷になる話だということも。

絵本棚を見に来て、気には入ってくれたみたいだけど、若いし、子ども小さいし、無理かな…と思ったら、なんと引き受けてくれました!!!!

絵本たちは廃棄ではなく、絵本好きな人に、また輝かせてもらうことになった瞬間でした✨✨✨

あおだま雑貨店さんの時につづき、私は思わずガッツポーズpart2でした(笑)

背水の陣に強い私。そんな私は学生時代、先生たちから「最初から本気を出せ!」と言われていました。やっぱり人ってあまり変わらないのかも。

とにかく絵本の無料貸出は私の手から離れ、甦ることになりました。

またもや名前のことだよ
でも名前は大事だね

絵本棚と絵本の無料貸出は、これまでやってきた「雀文庫みたか」という名前でそのまま継続する…という話でした。最初は。既に彼女がはじめていた絵本のおしゃべり会にはもう名前がついていたので、そちらの名前に変えてもいいよ!と、私から提案しました。

名前ってみなさん真剣に考える分、意味や思い入れがあると思うので、絵本棚をよりかわいがってもらうには、他人がつけたものよりも、やっぱり自分でつけた名前の方が愛着が湧くだろうと思ったからです。

でも他のこともあって、彼女は活動名を変えようと思っていたところだったらしく、絵本のおしゃべり会と絵本棚の活動、合わせて新しい名前を考えたいと言うので、それならばそれで!と伝えました。

こうして生まれたのが「おはよう文庫」です。

そして「雀文庫みたか」という名前が、急に宙に浮いてしまうことになりました。

雀文庫みたかという名前は、私が本の活動をはじめよう!と思った時につけた名前で、スズメベースより歴は長いです。私はスズメベースをはじめる前の数年間は、ずっと雀文庫さんと呼ばれていましたし。

それでも、なくなったってどうでもいいや!と本気で思っていましたが、本当になくなりそうになったら、やっぱり消滅はイヤだなと感じてしまいました。

訳がわからなくなるからあまりやりたくなかったけど、スズメベースの奥の本棚の活動名として、名前を残すことに決めました。と同時に、雀文庫みたかが私の手の中に戻ってきたような、不思議な感覚がありました。

最後に…。

他の人からすれば「今までだってあなたが雀文庫みたかをやってきたんでしょ?」と、不思議に思うことでしょう。私も第三者目線で考えたら、そう思います。でも本当に「雀文庫みたかが私に帰ってきた!」「また雀文庫みたかと名乗ってもいいんだ!!」…そんな気持ちでいっぱいなんです。

雀文庫みたかは三鷹の社会福祉協議会の協力団体だったということもあって、雀文庫みたか=私 ではなかったということが、私としては大きかったのかもしれません。

ただ、雀文庫みたかという名前でイベントとかをすると、必要以上に真面目そうに思われたり、堅そうに思われるし、どうしても本のことと思われてしまいがちです。以前そうでした。それが大きな難です。

その点、スズメらぢおは真面目そうにも、堅そうにも思われずに済むし、いろいろなことをやっても無理なさげ…。

ただ私としては雀文庫に愛着はあるので、どちらを名乗りたいか~というと、やっぱり雀文庫なんですね。

1人で名前がいくつかあっても仕方ないので、私は「スズメらぢお」改め「雀文庫」でやっていくことに決めました。ということで、各種SNS等の変更や削除の作業を、今週中にやる予定です。

ちなみに「雀文庫」という名前は、下連雀にある文庫なので、雀文庫とつけました。連雀文庫はなんかイヤだったんですね、さらに堅そうで。雀ならばかわいさもあるし、飛んでいけそうでいいな~と思って(笑)

そして、スズメベースは雀文庫からつけた名前です。どちらも愛着ある名前です。これからもよろしくお願いします。

東京三鷹生まれの三鷹育ち。自分の居場所を求めて富良野、京都、東京多摩地区を転々としたのち三鷹に戻り、以降ずっと三鷹に在住。2016年2月、本好きと、長く続いた居場所探しの経験を活かし、地元でゆるい感覚のまちライブラリーをスタート。ひっそり人好き。地域クリエイター。