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胸いっぱいのアイと情熱をアナタへ♯7｜まくら

この辺から、サカガミに
出会うまでのお話。

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ルナからの着信。
いつもの、呑気な口調ではない。

「…スズ姉ぇ……」


スグにルナの元へ車を走らせる。



暗い倉庫内、朝日に照らされて
ルナが私に駆け寄って来た。

いつも通り派手に
暴れた様子で、紅の天使の
異名通りの格好だった。

無言で手を引かれ
積み上がった段ボールの間を
見ればライトが倒れていた。

すでに事切れているのは
ルナにもわかっているはずだ。

それでも、弟の様に慕っていた
ライトとの死を受け入れたくなくて
私に電話してきたのだろう。

「スズ姉ぇ」
「わかっている。大丈夫だよ」
せっかく守るものが出来たのに
笑顔を取り戻しかけていたのに。
許せねぇなぁ。

私に抱き付き顔を服に
押し付けている少女の姿は
小刻みに揺れていた。

無言のまま、乱れたピンク色の
髪を撫でる。


「…弱い…やつは……嫌いなんだ…」
か細く聞こえるルナの虚勢。


小さな頭を抱きしめる。
胸元が湿って来たが
そのままルナが落ち着くまで待つ。

現場の掃除と
その他の処理を部下に伝える。
ライトは一旦、
事務所に運ぶ様に手配した。


奴らと一緒に処理するのは
今のルナには耐えられないだろう。

「で、どうする？」
煙草に火を付け
煙をルナの顔にかける。
もう、普段のルナの表情に戻っている。

「今から殺ってくる。
ぐちゃぐちゃにしちゃうから、
スズ姉ぇ、掃除お願いね♡」

「その格好じゃ、車が汚れる。
コレに着替えておいで。
一緒に暴れてあげるわよ」
そう言って、
(ルナ用に用意していた)
服を渡す。

「スズ姉ぇの趣味、めっちゃ悪い」
頬を膨らませて
怒りながらも着替えて来てくれた。
ちゃんと着てくれてるのが
可愛すぎる。

ああ！ルナ推しだわぁ♡
なんて思いつつ、
ライト推しの夢を潰した
奴らをそのままにするはずがない。


ルナを助手席へ乗せ
早朝から楽しく遊ばせてもらう。

推しを泣かせ、推しを消された
恨みを甘くみるんじゃねぇぞ。
ぐちゃぐちゃのどちゃくそに
かき混ぜてあげるからね♡

だから、【スズタニ運送】は
ルナ割引きがあります♡

※
昔は、本職でしたが
処理の方が儲けが出るので
企業した。

全然堅気に見えない（笑）

普通の運送と清掃業も
運営しております。
ごみ処理施設との契約後は
スムーズに裏のお仕事が
出来るようになりました。

※
まくらさん

あの台詞を言わせたくて
書いちゃいました(*ﾉ>ᴗ<)ﾃﾍｯ💓

【スズタニ運送】は
安心、安全な輸送
また、清掃も受け付けております。