卒制きてね(Paramatopeia解説も少し)

せっかく制作したものだし、このまま、ただ月日が流れてなかったものになってしまうのも悲しいかもと思うので、私が取り組んだ卒業制作について書きます。

日本語には「オノマトペ(onomatopeia)」と括られるモノの様子を表す言葉があります。小学生の頃、擬音語や擬態語などど習ったものというとわかりやすいでしょうか?区別が難しいものも多いので大きく「オノマトペ」と呼ばれています。

それらの言葉の数は非常に多くあるのですが、私はその短い言葉で、みんながなんとなく同じ風景を思い浮かべる共通感覚を持っていることの面白さと不思議さ、そしてその感覚を持っていない人に対する説明の難しさに魅力を感じて卒制のテーマにしちゃおうと思いました。

(例えば、「ぷつん」という言葉。「わりと張っている細い糸」が「突然切れて」「何かが落下する」という様子まで想像できる人が多いのではないでしょうか。「ぷつん」の三文字でモノの状態と動作まで想像させられるのはすごい……。)

また、アイディア出しの時、私だから取り組めるテーマが何かないかなという気持ちがありました。本や言葉が好きなので、そういったものをテーマにしたいという気持ちと、両親が国際結婚である私……。

そういった諸々をこねくり回してできたテーマが

「日本語を母語としない人にも、手のひらの上で触りながら楽しく視覚で学べるオノマトペ」

やっぱり一番わかりやすいのはアニメーションかなと思い、オノマトペのパラパラ漫画を40冊制作しました。「パラパラめくるオノマトペ」ということで「Paramatopeia(パラマトペ)と名付けました。

言葉は感覚的なものだと感じているので、手触りとリンクさせたくて表紙の紙が言葉によって変わっています。

展示風景はこんな可愛い感じになりました。

少し棚から落ちやすいんですけど、今のところ破損も少なく丈夫です。

特に賞などには箸にも棒にもかからなかったけれど、小さい子からおばあちゃんまで、全部をパラパラしていく勢いでじっくり見てくれて嬉しい。

わざわざ声をかけて来てくれたり、アンケート描いてくれた高校生の方どうもありがとう。紙が違うことに気づいてくれてとても嬉しかったです。褒めてあげたい!

「友達のベトナム人の子が来てたんだけど、これはいい!って言ってたよー」とか、「本館シフトの時にグラフィック見たってかたと話したらパラパラするやつが面白かったって話したよ」とか教えてくれてありがとう。

表現の仕方が〜とかなら受け止められるのですが、私が面白いと感じたものが、世間から見たら別に面白いことじゃないんじゃないかと思うと怖かったので、そう言った声が聞こえてくると本当にほっしました。

東北芸術工科大学の卒業制作展は2月12日(月)までやってます。

面白い作品たくさんあるのでぜひ来てください。

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