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TV番組「ヒャッキン」に思う。

「ヒャッキン」というTV番組がありました(19年3月で終了)。

日本のダイソーなどの100円均一ショップの商品を海外に持って行き、その便利なアイディアグッズで、海外の人のお悩み解決をして喜んでもらうというもの。

番組のお決まりで、「この便利グッズいくらだと思う?」と海外の人に聞くのですが、500円とか1000円、場合によっては数千円という回答も! それに対し、実はこれ100円なんだと種明かし。「なんて日本はすごいんだぁ!?」とびっくりする海外の方。しかし、このメンタリティこそ、正に問題やなぁと個人的にいつも思っています。

世界的に見て、“1000円”とかそれ以上の評価を得るものを“100円”で売っていることを誇るとこ! それって、900円捨ててるよ!、と。

といきなり文句を言いつつ、実は番組のファンでして。いろんな海外の生活を垣間見つつ、創意工夫で生活の困りごとを解決する、これは!って商品の数々はとても楽しく、日本人の工夫好きを見るようで楽しいのですが、最後の「100円!?」って驚ろかして喜んでいるところだけは何とも悲しくなるのです。 

「ヒャッキン」な企業さんは、100円(最近は200円とか300円の商品も一部ありますが)という価格の枠で、如何にお客さんに喜んでもらうか、びっくりしてもらうか、ってことで、アイディア・企画を大事にしている点はすごいと思いますし、それが「100円」だから、ここまで広がったという点もわかります。

 しかし、「100円」どころか、それ以上の付加価値を感じてもらえるものを100円で売る、ってのは「価格破壊」であり、「市場破壊」で、まさにデフレの日本の象徴かなと。

 「良いものをより安く」は人口が増加し、数が売れる時代にはいいのでしょうが、これから人口が減っていく社会ではじり貧です。何より、その価格帯が当たり前になってしまうと、自国の産業が立ちいかなくなってしまいますし、日本全体に富が残らないので、人々の給料は上がらず仕舞い。デフレ脱却と言っているのに困ったものです。

100均の品はだいたい輸入品だと思うのですが、関税はどうなっているのかなと思っちゃったり。アイディア部分は大したもので、見習った方がいいのですが。価格のところ!、もっと考えた方がいいのになぁといつも思いつつ、番組が好きな長男(8)とこりずに鑑賞する店主なのです。

※そんなことを思っていたら、番組終了していましたね。。。

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