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USで自己都合で会社を辞めるには


はじめに

 今回は以前の続きで、転職先が決まった後(Offer letterとBackground Checkが完了した時点)に待ち構えている会社の退社方法に関してまとめておきたいと思います。まだ以前の記事を読んでいない方はこちらをご参照ください。

退社の種類

 自分の理解としては、大きく3種類の退社方法があるかと思います。今回は自己都合で退社する場合です。

  • Layoff :会社都合で退社が勧告される場合

  • Fire :従業員に問題があり社員として会社が不適と判断した場合

  • 自己都合 :会社を自らの意思で退社する場合

 自己都合で退社する場合で多いのは、リタイアだったり他社へ転職する場合です。なので次に何をするかはある程度自分の中で決まっている場合が多いです。また、あくまで自己都合なので会社側に不平不満をぶつけても意味がありません。それよりも嘘は言っていないが本当のことを全て言わないという戦略が良いかと思います。ここは日本もUSもほぼ同じです。
 要は、決まった期日までに何も問題なく退社することが目的であるので、それを不可能にするような事はしないという事です。

Timeline

 USの場合は、雇用契約書に以下のことが明確に書かれている場合が大半です。州にもよるので、もう一度雇用契約書を確認してください。
 雇用主、雇用者も即日に雇用契約を解除する権利を有すると書いてあるのが大半かとあります。ぶっちゃけ明日辞めますといっていっても契約上は問題ないですが、普通はしません。通常は2週間前に退社することを通知し、業務引き継ぎや残務整理をするというのが一般的です

事前準備(Verbal offerが来た時点)

 何をするにも準備が必要です。なので自分がした事前準備内容を書いておきます。意外とすることが多いです。

  • 残り有給を確認する。(会社によっては買取可能)

  • 有給が残っている場合は、取得する日程を決める。(可能な限り健康保険の空白期間がないようにするのが良いかと思う)

  • 引き継ぎ期間を明確化する。よほどのことがない限り1週間あれば十分で、残り1週間は予備対応的な感じ(有給消化中でもMailで対応可能にしておく期間)

上司との面談を設定(Official offer letterとBackground check結果がきた時点)

 上司との面談を設定し、退社することを伝えます。上司をどこに設定するかが微妙なところです。ぶっちゃけManagerに連絡してもあまり意味が無いです。Managerは業務のManagementはしますが人員に関する業務はカバーしていないのが大半だからです。なのでDirector以上に連絡するのがBestかと思います。感覚的には自分の役職の2つ上という感じですかね。

自分がStaff/Engineerの場合 → Directorが良いかと思う
自分がManagerの場合 → VPが良いかと思う
自分がDirectorの場合 → VPかそれ以上の方が良いかと思う

 この面談は必ず退社日の2週間前に設定してください。可能であれば有給消化期間を抜いた2週間前ですね。これだといちゃもんの付けようがないと思うので。

 どのように辞めることを伝えるかや、使ってはいけないWordなんかがあるようです。それらに注意しながら印象を良くして自分の意思を伝えましょう。

引き継ぎ期間(退社前)

 直属の上司やその上の上司も退社に関しては把握している状況です。ですので重要な仕事の内容を引き継ぎしていきます。状況にもよりますが同業他社への転職だと引き継ぎ時に情報を持ち出されると思われ、データーベースにアクセスできないなどの不都合が発生する可能性がありますが、その時は自分ができる範囲で実施しましょう。
 ポイントは、新しい事はしない事です。つまり今手持ちにある情報やDataのみを使用し淡々と引き継ぎをしていく事です。下手に気を遣ってきちんとまとめようとしてはいけません。引き継ぎが期限内に終わりません。

 会社組織は余程のことがない限り、あなたがいなくなっても困りません。引き継ぎがなくても数週間過ぎれば問題なくなります。

退社前(最終出社日2-3前)

 忘れがちですが残しておくと後で困る作業です。それは業務に関わる書類を全て廃棄することです。下手に放置しておくと後で問題になる可能性もあります。なので会社の机を再度確認して書類は基本全てシュレッダー処理。下手に精査とかしないでください。あらぬ疑いがかかる可能性があります。
 会社支給の備品類と自分の備品を整理しましょう。PCの部品等は特に注意が必要です。WFHが長かったので自宅に持ち込んだPC部品等が自体に残っていないかを確認しましょう。逆に会社に持ち込んだ備品(クッションとか本類など)も退社前に自宅に持ち帰りましょう。

重要なこと

 色々な意見がありますが、ゴタゴタや認識違い等を避けるために上司との面談が終わったら即座にResignation Letterを発行して正式な文章として記録を残しておくのが無難かと思います。MailではなくPDFで自分のサインと日付が入ったものが一番良いかと思います。
 決して、本音を書いてはいけません。退社に関してはPositiveな理由と上司に対する感謝を簡単にまとめ今後のスケジュール(引き継ぎ及び有給消化計画)をまとめ、退社後の連絡手段を書いておくのが重要です。

まとめ

 今回は退社する方法に関してまとめました。具体的にどのように退社を上司に伝えるかはまとめていません。要望があればまとめたいと思います。

アメリカSilicon Valley在住のエンジニアです。日本企業から突然アメリカ企業に転職して気が付いた事や知って役に立った事を書いています。