ソースは無秩序に向かう(6) 銀の弾丸
銀の弾丸はない
という訳で地道にやっていくしかない。
プロマネから聞いた話だと、このプロジェクトは国が巨額の予算を導入して進められているもので、ここ以外にも各拠点で複数のシステムがあるとのことだった。
そして各拠点のシステム同士で複雑なネットワークを構成しており、全体として1つの巨大なシステムを構成しているとのことだった。
各拠点のシステムはそれぞれで開発やリプレースを繰り返して、全体として細胞が新陳代謝を繰り返すように延々と成長を続けているとのことだった。
この現場を仕切るプロマネも、1つのシステムのプロマネでその巨大なプロジェクトの歯車の一部でしかなく、全体像を完璧に理解することは難しいと告げられた。
正直なところ、この巨大なプロジェクトの全体像がなんなのか気になるところだったが、プロマネに聞いても曖昧な答えしかかえってこないため、それは僕の仕事ではないと割り切るしかなかった。
そんな訳で僕が立ち向かうべき仕事は、C言語で書かれた旧システムのスパゲティのような複雑怪奇なプログラムを新システム用に新しくpythonで作り直すという仕事だった。
当然旧システムのドキュメントも残されていない。
C言語もpythonも大体は把握しているので、なんとかなるかな?とは思ったのだが、問題は旧システムのソースを眺めていたときに「.lisp」という拡張子で実装されたソースを見つけたことだった。
これLISP・・?
なんで業務システムにLISPが?
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