長年の謎が解けた

理論を教えていますが、中には「これ何?」っていうことがあります。

特にポップスでそういうコード使われるとたまらないです。
JAZZだと「え?」と思うようなコードは当たり前なのでそれほど驚かないし、だいたい「そういうもの」と思ってしまうからです。

ポップスのような調性のしっかりした曲の中でそういうコードを使われると理論的に分析したくなります。

昨日、授業でスティービー・ワンダーの「Sir Duke」を解説していて。
スティービーの曲は未だに分析しづらいものがいくつかあります。
中でも「Sir Duke」のサビのところ、
| B | F-7 |EM7 |C#-7 F#7 |
とくるところのF-7。
これがどうして使えるのか?
長年の謎でした。

昨日も最初はその部分は、感覚で選んでるコードだ、と解説しました。

その後、違うことをピアノを弾きながら説明していて、Sir Dukeを例にして説明しようかと思いいろいろ弾いていると、ふと「ん?」と頭の中に出てくるものがありました。

これはこういうことだ!と。

自分でも興奮して急いでもう一回解説し直しました。

| B | F-7 |EM7 |C#-7 F#7 |
のF-7の部分のメロディはA# G#です。
「ここは普通はこのコードを使うんだよね」とか思いながら弾いていると。

普通はそこはG#7を使う流れです。
で、G#7の下に6度の音を置いてみるとF-7ができます。
で、そこがG#7ならその後のEM7はC#-7のほうが理論通り。
EM7とC#-7は同じサブドミナントです。

答えはF-7は二次ドミナントG#7の代理、でした。

ほんとこれは長年の謎がやっと解けた感じです。

こういう謎の部分がわかるととてもすっきりします。
このすっきり感は脳を活性化させるそうです。
つまり簡単な問題から考える→すっきり、をだんだん難しくしていくと脳が動いてくるそうです。

普通の人にはそれがどんな意味なのか?わからなくても大したことではないかもしれません。
でもそれを解明していくことは私のような仕事をしているものには不可欠です。
理論を教えている人間が考えなくて誰が解明するのか?

こういうことは精神的にも自分自身のリフレッシュにつながります。

そういえば、ドミナント→トニックもモヤモヤ→すっきり、です。

ギターのセッティングなどもさんざん悩みます。
やっているときはモヤモヤですが、解決するとすっきりです。
問題を自分で解決すること、がとても大切な気がします。

#ギター
#音楽
#理論

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