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スウェーデン料理

2001.9.18のコラムをそのまま載せてみました。リライトする必要がほとんどないというのは、それだけスウェーデン料理が進歩していないということですね。新しいメニューは増えていますが、伝統的なお料理は何も変わりません。

日本ではなかなかなじみのない、スウェーデン料理についてお話ししましょう。スウェーデン料理というと何を思い出しますか?スウェーデン料理なんてあんまり聞いたことないかもしれませんね。あまり大きな声では言えませんが、この国は料理に力を入れているようには思えません。クリスマスやイースターなどの行事にはいつも同じもの(酢漬けニシンとポテトなど)を食べています。

よく耳にするスウェーデン料理として、ヤンソン氏の誘惑(Janssons Frestelese)が有名です。お聞きになったことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。これは、オーブン用の容器に細切りにしたポテトとアンチョビを交互にのせて、上からクリームをかけて、オーブンで焼くといったものです。

子ども用(と私は思うのですが)の料理として、ピッティパンナ(Pytt-i-pannna)があります。これは、ポテト、玉ねぎ、肉を同じ大きさのさいの目に切ったものをフライパンで焼くというものです。スーパーではよく冷凍品が売っています。自分であんなにきれいなさいの目に切るのは、かなり難しいですね。

それから、ミートボールはスウェーデンの家庭の味と言われています。冷凍物もありますが、各家庭で手作りのミートボールが好まれます。これにリンゴンベリーをかけて食べるのが一般的です。

そして、なぜか毎週木曜日に食べるのは、豆スープとパンケーキです。木曜日のレストランのランチには必ずといっていいほどこのメニューがあります。(これは中世の断食していたころのなごりで、金曜日からはじまる断食前に、木曜日に栄養のあるものを食べていた習慣からきています)

各行事ごとに必ずと言っていいほど食べるのが、ニシンの酢漬け(Inlagd sill)です。これは、色々な種類があり、ディルや玉ねぎと一緒に酢漬けされたもの、ガーリック味、マスタード味などがあります。初めて食べた時は、すっごくおいしいと思いましたが、あまりしょっちゅう食べていると飽きてくるかもしれません。日本人の口には合うみたいです。

また、新鮮なアマエビをひと茹でしたものもよく見かけます。これは冷凍でも売っていますが、卵をたくさんお腹に抱えた頭付きの丸ごとエビは、エビ好きの人には最高でしょう。

いわゆるキャビアもあります。こちらでは、魚の卵系をキャビアと呼ぶので、あの高価なチョウザメの卵ではありませんが、見た目は黒くて小粒で味もそれっぽく名前もキャビアなので、お土産に買って帰ると喜ばれそうです。

そして、日本のお米にあたるスウェーデンの主食はジャガイモです。レストランで食事をすると、前菜にはパンが付きますが、メインになるとパンが片づけられ、代わりにジャガイモ料理が登場します。茹でたジャガイモ、フライドポテト、マッシュポテト、ベークドポテトなど、お好みに合わせて調理してくれます。特に夏に出回る茹でた新ジャガは、ホクホクして最高です。

どうそスウェーデングルメの旅(聞いたことないけど)にお越しくださいませ。

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