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互いが鏡になっている話。

パートナーは鏡なのだそうです。

これは、すごく身勝手な私の話なんですが、展覧会前で作品に集中したいと私が彼に伝えたんですね。だから、彼は私に連絡をしてこなかったんです。それを私は「彼は私のことなんてもうどうでもいいのかも」「好きじゃなくなったのかも」なんて考えてしまっていたのですが、私が言ったことによって彼は私への連絡を控えた訳で、それは私を想う彼の愛情なんです。

一緒に過ごす時間が長くなると、自分の言動から相手が今のようになったのだというのがどんどん濃くなっていきます。そう、まるで鏡のように相手は私のしてきたことを映すのです。

私もまた、彼の言ったことなんかはよく覚えていて、彼は忘れてるのかもしれないけど、つい彼の過去の言葉に影響されて言葉の選択をしている時があります。

それに気がついた時に、

ああ…鏡になっているんだなぁ

と感じたのです。

彼はすごく天の邪鬼なところがあって、そんな彼の天の邪鬼と私の拘りの強さから、付き合う前に一年ほど、一切私から彼へ連絡はしないと決めて本当に連絡を断っていた時期があります。その時は返事も送りませんでした。私はその時すでに彼のことがとても好きで、彼もよく連絡をくれたり食事に誘ってくれたりしていたのですが、それだけの関係がずっと続いていたものですから私が腹を立ててしまって、もう二度と会わないと心に決めたのです。一年経ってから、やっぱり彼のことが気になって私から再び連絡をしました。彼は私を咎めることもなく、その後かなり私が彼の真意を追求するような形で、交際がスタートしました。

大事にされたり、優しくされたりすると、自分も自然と相手に優しくなれるのですが、冷たくされると心も凍ったみたいに冷たくなってしまって、優しくできなくなります。虚しくなります。それも鏡になっているのだと思います。

パートナーとなって結ばれるということは、性格は違っても根っこのところで似ている部分がある相手なのだと思います。互いの成長のために一緒に居るのだという場合もありますよね。

ただ一つ思うのは、せっかく一緒に居るのだから一緒に居るのなら、お互いにとって居心地が良くて、安心できて、幸せな気持ちを創っていける二人の関係で在りたいと思うのです。

結婚願望が強い私と、結婚したいとか子どもが欲しいなんて全く考えずに今まで生きてきた彼。

正直、別れた方がいいのかな?と考えるときもあるんです。私との未来を彼が考えているのか、わからなくて不安だから。でも、結婚とか出産とかどうでもいいやって思えるくらい彼のことが大切だから、彼が鏡なら私は彼の嬉しいこと楽しいことたくさんしていきたいって思う。付き合い始めた頃より、ずっと優しく笑うようになった彼のことずっと見続けていられますように。

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