見出し画像

ヘテロジニアスな世界

今日から遠征です。富山県は高岡市美術館で「ヘテロジニアスな世界 光瑤×牛人」を見ました。富山県出身の2人の画家、石崎光瑤と篁牛人に光を当てて並べてみる展覧会です。

篁牛人は、2021年の年末から2022年の1月にかけて大倉集古館でやっていたのを見に行っていまして、水墨画という伝統的なジャンルでありながら渇筆という独自の画法で現代的ともいえる作品を描いた牛人に魅せられ、富山市に彼の記念美術館があるのを知ってから見に行ってみたいと思っていました。

万葉線はなんとドラえもんトロリーでした!
ドラえもんトロリーの窓

サンダーバードに乗って金沢まで行き、そこから「あいの風とやま鉄道」に乗り換えて高岡駅へ。高岡駅からは路面電車の万葉線に乗りました。この万葉線はドラえもんトロリーという車両が走っていて、思わず声が出てしまいました。並んで待つ観光客のお子さんたちも興奮していました。

高岡市美術館入口看板

「ヘテロジニアス」とはキャッチーなタイトルを付けたなあと思いますが、鮮やかな花鳥画を得意とする光瑤と、モノクロな水墨画の牛人、一見対称的にも思える2人の画風が、同じ展示室の中で交互に見ていくことで色々な見方ができるようになる、そんな不思議な空間が出来上がっていたように思いました。

図録 牛人側の表紙
図録 光瑤側の表紙

展示室は撮影禁止でしたので図録の表紙から2人の作品をご紹介します。対称的であることがお分かりになるかと思います。光瑤は江戸琳派の画家山本光一に入門して学び、京都へ上ってからは竹内栖鳳門下で学んだ画家で、写生を重要視する画風で花鳥画をきわめていきました。その途上でインドへ渡り仏教遺跡や現地の動植物を見て描き、自分の芸術に取り込んでいったそうです。
一方、牛人は生家が寺で、仏典や老荘思想に親しみ、工芸図案家として展覧会で受賞するも40歳から画家を志しました。藤田嗣治やピカソからの影響、感化で独自の表現による水墨画を描きました。放浪時代の、質の悪い用紙に描いた絵はフォビズムっぽくもあり、面白いと思いました。

高岡市藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーにて

そして、またドラえもんの登場です。高岡市は藤子・F・不二雄先生の故郷。美術館の建物の2階には藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーがあり、ドラえもんだけではなく21エモンやエスパー魔美などの原画を見たり、先生の子供の頃の同人誌の作品を見たりできます。手塚治虫先生からのお手紙も展示されていました。

いただいたパンフレット類
富山アートのまちめぐりパスポート
藤子・F・不二雄で2枚使用済み

高岡駅で上の写真の「富山県アートのまちめぐりパスポート」を購入していました。これはチケット3枚付きのパスポートで、指定の美術館などに入館する時に使えます。今日は藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーで2枚使いました。残り1枚は明日行く予定の館で使います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?