僕の宿が京都市に殺されかかっている件2


現時点で328回もRTしていただいた前の記事についてのツイートですが、プチバズっている感じが生まれてはじめての経験でドキドキしています(笑)

結構コメントも頂いてまして、その中でタイトルにある「この国はこれでいいのか?・・・」について、「京都市の話なのになに国とかいってんの?」というご指摘をいただきました。これ、ホントそのとおりなのでミスリードですいませんという返信をしたのですが、一方でFacebookなどでは国の問題として捉えてくれている方もいます。せっかくなので補足しておきたいと思います。

確かに今回の記事とそのツイートは「京都市の横暴な上乗せ条例」についてなので、一見京都市以外には関係ないように見えますが、その前の文脈として、「日本はめちゃくちゃなやり方で民泊を殺した。」という背景があります。そんな統計はないでしょうけど、僕が知り得た中だと世界最悪の方法でした。なんせ、マジで外国人旅行客を路頭に放り出しましたからね。

経緯をざっくり要約

民泊増えた→問題が増えてきた→めちゃくちゃ厳しい法律を作った→すでに成立していた予約を1週間前に強制キャンセルした→それ自体気づかず日本に来ちゃって路頭に迷う外国人が出た。

という感じです。観光庁の指示の下行ったらしいですが、国内の法整備のゴタゴタに外国人観光客を巻き込むヤツがどの面下げて「おもてなし」とかほざくのか一回問い詰めてみたいもんです。で、この強制キャンセルのあともあの手この手で続けていたホストもいたのですが、取締も強化され、「違法民泊」はほぼ絶滅しました。まぁ法律なのでしょうがない。

民泊に対してネガティブなイメージを持つ人や実害を被った人もいるので「ざまーみやがれ」という人がいることは理解できますし、意見はそれぞれで良いと思います。が、貧乏まっしぐらのこの国が新しいビジネスを殺す様を見ていて心底がっかりし、絶望しました。同じ時期に話題になったUBERを筆頭とするライドシェアもあっさり排除されてしまいましたよね。

なぜ民泊を殺したことが悪いのか

ライドシェアも含め、なぜ排除したことが悪いのか。これは僕個人の意見であり、ポジショントークになってしまう部分もあると思いますが、この国にはもうお金を稼ぐ手段があまりありません。ただでさえ低い若い会社員の給料もこれから相対的に確実に下がります。「同じ仕事をしているのに日本人の給料は国際的に見れば高い」からです。中国とタイで駐在員をしていて本気で実感しましたが、「Appleに部品を納める企業で現場を仕切っていた35歳位の管理職で、英語も日本語もできて、加工機械のプロ」みたいな部下の給料が8万円でした。日本人勝てるわけ無いやん。

「それでも日本のGDPは世界3位」だ的な話を未だに聞きますが、これは単に人口が多いだけなので、その人口自体が減っていく中で確実に経済力は下がっていく一方です。だからこそ政府は「観光業」に力を入れて、外国人観光客の誘致を進めてきたわけです。むしろ率先して世界で最高の近隣と調和した民泊制度を作り上げたい立場ですが、逆に最悪の方法で殺してしまったと。

民泊やライドシェアのメリットとして、「だれでもできる」ことが挙げられます。「人間が生活する空間を提供する」とか「A地点からB地点への移動」みたいなサービスに特殊技能は不要です。ということは、「社会的弱者になりやすい高齢者やシングルマザーでも得られる貴重な収入源」なんですね。実際にシングルマザーの方で民泊に助けられた、みたいな話はいくつも聞きますし、極端な話赤ちゃんをのせた車でお客さんを運んでお金をもらうことだって成立します。

長くなったので続きは次回。

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