以前，COCA や BNC，GloWbE などのコーパスを紹介しました。今日は，他の無料コーパスを紹介します。"SkELL" というコーパスです。こちらは特に登録の必要はありません。このコーパスは，

①　Examples

②　Word sketch

③　Similar words

3つの使い方があります。①は用例を，②はコロケーションを，③は類義語を検索することができます。一見普通のコーパスに見えますが，個人的には，③がとても目新しかったです。たとえば，"embarrassed" を③の "Similar words" で検索してみると，以下のように表示されます。

　このように，"embarrassed" と近い意味のものは「大きく」表示され，遠い意味のものは「小さく」表示されるというように，視覚的に表示されるのが面白いところです。

　実は，このコーパスは今日購入した，『英語独習法』（岩波新書）で知りました。

　こちらの本の紹介は，全部読んだ後でまとめようと思います。上記の例はこの本から引用したものです。本書ではさらに，"shy" という語を検索し，違いを検討していました。"shy" を③で検索すると以下のように表示されます。

　この2つを比較して，本書では，

embarrassed，ashamed などが「ある状況に対する反応として現れた気持ち」であるのに対して，shy では timid，nervous，lonely，quiet，tired，hungry など「性格・心理状態・生理状態」を表す形容詞が多い。（p.92）

と書かれています。このように使うと，類義語だけでなく，違いも見えてくることがわかります。

　今はいろいろなコーパスがあり（しかも無料で），面白いなと感じます。

＊　こちらも参考にどうぞ☟

　ちなみに，ここで取り上げた "COCA" の使い方も，『英語独習法』の中で使い方の詳細が書かれていて，驚きました。