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デッキ解説:パンプジン+ニダンギル

どうも、シャロン( @syaronalex )です。

今回はスカイレジェンドのUターンボード登場により環境に新たに加わった「パンプジンデッキ」の記事になります。
大会での成績は5勝1敗とピンと来ない結果で実績の伴わない構築記事になってはしまうのですが、折角時間をかけ考察したデッキタイプなので書き残しておこうと思います。お付き合い頂ければ幸いです。

・構築経緯
・各デッキへの相性
・採用、不採用カードの解説
・レイピーCS(192人規模の非公式ポケカ大会)の参加レポート

を書かせて頂きます。

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パンプジンのパンプキンボムで、Uターンボードを中心としたポケモンの道具をトラッシュし戦っていく。1進化の非GXながらデカい瞬間火力はもちろん、安定した高打点を捻り出せるデッキです。

スカイレジェンドのカードリストが出た頃に、CL京都ベスト8でもあり調整仲間のくつろぎさん(  @kuturogi_poke )から叩き台としてパンプジンのデッキリストを頂きました。その時のリストがこちら。

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しばらくこの形をプロトタイプとしてデッキを回しているうちに、必要なカード・不必要なカードが見えてきたので細部を調整し、環境デッキとのプレイテストを行いました。

●各環境デッキへの相性

プレイテストの対象は以下のデッキとしました。

・ゾロアーク軸
・レシラム&リザードンGX
・ガブリアス&ギラティナGX
・サーナイト&ニンフィアGX
・ピカチュウ&ゼクロムGX
・ズガドーンGXアーゴヨン
・ウルトラネクロズマGX
・ジラーチサンダー

それでは結果と共に、自分の見解と改善点について書き記していきます。

・ゾロアーク軸 不利

ゾロアークGXはパンプジンの弱点を突く悪タイプかつ、超タイプに抵抗を持つ天敵。
安定感が高い上に、ジャッジマンやリセットスタンプというUターンボードに強い手札を流すカードが他デッキよりも多く採用されている事により不利。アセロラも辛い。

レシラム&リザードンGX 有利

レシラム&リザードンGXを戒めの祠往復(20)+道具6枚トラッシュ(250)のワンパンも狙えつつ、2パンではほぼ確実に倒せる。
ボルケニオンのこうねつばくはも耐えるHP120ラインであり、ブースターGXも道具5枚トラッシュ(210)でワンパンで苦戦しない。ほぼ負けないだろう。

ガブリアス&ギラティナGX単 有利
ガブリアス&ギラティナGXカラマネロ 不利

単構築に関しては、レシリザと同様の展開になるため有利。アセロラが採用されているが、相手は1枚ずつしか取れないことやアセロラを使う場合タッグスイッチなど必要カードも増えてくる。
カラマネロ型では、ギラティナとの殴り合いとなり不利。

ピカチュウ&ゼクロムGX 微不利

フラダリラボが一見絶望的に見えるが、戒めの祠で張り替えながらピカゼクのワンパン狙うのが基本となり、2体目を倒す際はフラダリラボを割れなくても良いため思ったほど大きな不利ではないという結果となった。
パンプジン側が回り次第ではピカゼクをワンパン出来ることから、6エネタッグボルトも狙われ辛いのも大きい。先手ゲーのイメージ。

サーナイト&ニンフィアGX 不利

戒めの祠込みのワンパンが出来れば良いのだが、ゾロアーク軸の項に書いた通りリセットスタンプに加えてジャッジマン・マーシャドーまで採用されてるものが多いためUターンボードを流されてしまう。2パンを狙おうとすると、アセロラが邪魔をしてくるため思ったより勝てなかった。

ズガドーンGXアーゴヨン 有利

非GXデッキなためズガドーンGXは脅威ではなく、アーゴヨンに対しても一方的に弱点を突ける、ヒードランGXもワンパンで切り返すことが出来るなどあり有利だった。

ウルトラネクロズマGX 不利

ギラティナと殴り合うのが無謀でした。

・ジラーチサンダー 五分

タネ狩りされると厳しいが、先に進化してしまえばHP120は倒され辛く先手ゲーを感じた。あくのいましめフーパには注意が必要。


総合的に見て悪くはない成績だったが、環境デッキと定義したデッキ群に対し半数の不利。特にスカイレジェンド直後の大会を目の当たりにした時、レシラム&リザードンGXの減少に伴ったゾロアーク軸とサーナイト&ニンフィアGXの増加は明確に意識すべきであることがわかっており、それらに不利であることはデッキとして許容出来ませんでした。

●結果を受けて試したアプローチ

・バリヤードの採用

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ワンパン出来ない時の「アセロラ」が厄介なため、採用。ミステリーとレジャーにも対応しているし、実は技も打てる(打たない)。

・ムキムキダンベルの採用

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ギラティナカラマネロ系統と殴り合いを成立させるため、採用。のろいのおふだによって明確に有利となる対面よりもムキムキダンベルで勝てるようになる範囲の方が広くなることがわかった。

・ぼうけんのカバン3枚目の採用

リセットスタンプやジャッジマンの立て直しを狙う際に、ゼブライカのはやがけから最も引きたいカードであり序盤から使っていきたいカードであるため増量した。


しかし、バリヤードを採用しても結果サーナイト&ニンフィアGXに対しての勝率が芳しくなく、ヒードランの採用など考えもしましたが、ここでニダンギル(どうぐおとし)との組み合わせに気付きます。

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などと考察している間にも、世間でも勿論パンプジンを考える方々はいて、結果を残す人が現れ始めました。

有名プレイヤーである葱さんがパンプジンデッキで結果を残し、注目される形となりました。
リーリエに加えてシロナ4枚を採用することと、ジラーチとエスケープボードのセットも採用することによってリセットスタンプの立て直しを狙う構築となっており、成程と唸りました。

4/28開催のシティリーグでは、みーくんさんがパンプジンニダンギルでベスト16という結果に。
当日のマッチアップではしっかりとサーナイト&ニンフィアGXも倒していたようです。


その後結果を受けてパンプジン+ニダンギルを調整し、完成したのが以下のリストとなり、4/30開催のレイピーCS(192人規模のチーム戦非公認)での使用デッキとなります。

●使用デッキ パンプジン+ニダンギル

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●採用カード解説

・パンプジン、バケッチャ 各3枚
ここは、ニダンギルのラインを3枚にしてパンプジンのラインを2枚にするかと少し悩んだところです。
しかし、パンプジンの最大250点という火力は非常に魅力的であるところを加味して優先としました。

・ニダンギル、ヒトツキ 各2枚
サブアタッカーです。パンプジンだけでは戦い辛い相手が環境に複数いることから採用しています。ヒトツキはミステリートレジャー対応の超タイプ必須です。

・ジラーチ 2枚
非GXデッキ最強の安定剤です。スタートしたらニヤけます。ぼうけんのカバンがあることからエスケープボードに触りやすく、動かしやすいです。序盤とリセットスタンプのケアでゲーム中2枚使うことが多いです。

・ミュウ 1枚
タッグボルトGX、マタドガスを始めとしたバラ撒きデッキに対してなどで使います。ミステリートレジャー対応。カウンターエネルギーから技を使って、パンプキンボムの圏内を調整することも。

・マーシャドー 1枚
手札交換札としての採用というよりは、ハイパーボール・ミステリートレジャーから持ってくるドローカードのようなイメージ。

・ゼブライカ、シママ、メタモン◇ 2:1:1枚
1体は絶対立てたいが2体立てると山札が一瞬にして無くなってしまう為、このライン。アローラベトベトン絡みのデッキ等には足りなく感じることも。

・ネストボール 4枚
・ハイパーボール 2枚
・ミステリートレジャー 2枚
たねポケモンは道具の付け先でもあるため、ネストボールの重要度は高く4。
このデッキは手札から切れるカードが1枚も存在しない為、ハイパーボールはうまく使えない場面が非常に多いことに気付き、2枚の採用とした。
ドローサポートの枚数自体が多めであること、ジラーチ・ゼブライカというドローポケモンがいることも加味し足りると判断。

・Uターンボード 4枚
・エスケープボード 2枚
・ムキムキダンベル 3枚
・ぼうけんのカバン 2枚
・レスキュータンカ 2枚

エスケープボードはジラーチに付ける時以外はUターンボードでいい為、2枚で十分。
ムキムキダンベルは勝敗に関係するマッチアップが多いことから3枚採用とした。

・リーリエ 4枚
・シロナ 2枚
・ロケット団のいやがらせ 2枚
・グズマ 2枚

手札に来たカードは盤面にバシバシ投げつけるデッキなのでリーリエは非常に相性の良いサポートなため、4枚。
マーシャドー1枚では手札交換札が足りないと判断し、ドローに割きたい4枠をシロナ2枚・ロケット団のいやがらせ2枚と配分した。
基本的に前を倒していれば良いデッキではあるがゲーム中一度はグズマを打ちたい為、2枚。ゼブライカとの兼ね合いで捨ててしまうことも多く、最後まで3枚にしたい部分ではあった。

・ダブル無色エネルギー 4枚
・カウンターエネルギー 4枚

カウンターエネルギーは、トリプル加速エネルギーとの選択であるが採用した理由は主に2つ。
1つ目は、バトル場をヒトツキorバケッチャでスタートした際にサポートが無いがネストボールはあるという手札であることは想像出来る展開だが、ここでカウンターエネルギーであればボード+エネでバトル場の逃げエネ2のポケモンを逃がしジラーチのねがいぼしを使うことが出来るという点。トリプル加速エネルギーでは逃げエネすら支払えない為。
2つ目は、場に置いておける点。メインのドローサポートがリーリエである点やゼブライカのはやがけを使う都合上、手札のカードを場に置いておけることは非常に重要。トリプル加速エネルギーでは出来ない。
これら2つをメリットとして考えカウンターエネルギーを採用したが、勿論トリプル加速エネルギーにも利点はある為難しいところとは思う。

●不採用カード解説

・カプ・テテフGX
戒めの祠との相性も悪く、ジラーチ採用によりなくとも安定感が出るようになった為不要となった。

・のろいのおふだ
何かに明確に強くなるということもなく、打点が足りている為他のカードを採用すべきとなった。

・リセットスタンプ
相手の妨害をするより自分の動きを通すことを考えなければならないデッキと考えた為、ドローサポートを兼任出来るロケット団のいやがらせに枠を譲った。

・タブンネ
ジラーチで良いが、エスケープボードを入れなくても良くなる利点はある。が、ジラーチで良い。

・マーシャドー(リセットホール)
ワンダーラビリンス◇やフラダリラボなど、対策したいスタジアムはいくつがあるがそれなら戒めの祠の枚数を増やしたいと思わされる。

・こだわりハチマキ
パンプキンボムでトラッシュしてしまうと、+30が乗らず、そのままトラッシュすれば+40なため不要。ニダンギルを中心にする場合は必要になってくるだろう。

・シママ2枚目
・戒めの祠4枚目
・ミステリートレジャー3枚目
・グズマ3枚目

全部入れたいが、枠ない。

他にもあるが割愛。
カウンターエネルギーを採用している都合上、環境に合わせて対策カードを入れやすいのもデッキの強さと思います。


この構築では、初めのプロトタイプの時とは打って変わって

・ゾロアーク軸 不利→微不利
・レシラム&リザードンGX 有利→有利
・ガブリアス&ギラティナGX単 有利→有利

・ガブリアス&ギラティナGXカラマネロ 不利→有利
・サーナイト&ニンフィアGX 不利→有利
・ピカチュウ&ゼクロムGX 微不利→微不利
・ズガドーンGXアーゴヨン 有利→有利
・ウルトラネクロズマGX 不利→五分
・ジラーチサンダー 五分→微有利

と解釈しており、環境デッキに対してかなり戦えるデッキのつもりでいます。

基本的には相手のデッキタイプに合わせてニダンギルとパンプジンどちらをメインアタッカーとするか決めて、攻撃出来る環境を整えていくゲームになります。
ゾロアーク軸に対しては、ムキムキダンベル+ニダンギルがライオットビートで倒されないラインなのでこれをメインに据えます。ギラティナとの殴り合いではムキムキダンベル+ニダンギルorパンプジンを狙っていく、等です。

デッキ全体の注意点としては、「パンプキンボムの返しに食らうリセットスタンプを想定しよう」ということは非常に大事です。
これは絶対に食らうので、食らっても良いように立ち回ることは必須のテクニックです。
ゼブライカを維持する、ジラーチを場に残しておく、山札の不要カードを限りなく減らしておく・・・など最低限しておきたいポイントです。

Uターンボード以外の5枚の「ポケモンのどうぐ」がパンプジンの素火力170を210~250まで引き上げる強化カードとして見る考え方も大事です。
デッキ内のリソース管理に関しては慎重に、困ったら ・エネルギー ・ポケモンのどうぐ のことだけ考えましょう。

それでは大会レポートに進みます。

●レイピーCS大会レポート

64チーム192人によるチーム戦での非公式大会です。
今回は、調整仲間であるナナキさん/はすさんの2名と参加しました。

・1R ガブリアス&ギラティナGX(カラマネロ)後手 ○ チーム○

相手の初手がマーシャドー&カイリキーGXで笑顔。パンプジンで弱点突いて3枚取ることを狙う。
セオリー通りギラティナとの殴り合いをムキムキダンベルのついたニダンギル&パンプジンで制し、仕方なくガブリアス&ギラティナGXが登場。
途中、相手はアセロラでガブギラかマシャリキのどちらか1体しか手札に戻せないという場面が発生し、そこをグズマで突いて勝利。

・2R ルガルガンゾロアークユキメノコ 後手 ○ チーム✕

配信卓 https://www.youtube.com/watch?v=J9RhO69_YJU&t=779s
お相手は有名プレイヤーのB兄さん。

相手の初動が事故までいかなくもあまり良い展開ではなく、その隙を突いてサイドを先行する展開。
しかしこちらゼブライカにアクセス出来ず、中盤にアローラベトベトン+リセットスタンプによってジラーチを封じられ攻め手がストップしギリギリ捲くられかける展開になる。がラストターンで解答ツモって勝ち。アツかったです。

・3R ウルトラビースト 先手 ○(△) チーム✕

アーゴヨンGXのウルトラへんかんとマオを駆使してビーストリングを打つデッキ。
ドロー事故でエネルギーを全く引けず、期待値的には攻撃出来ているはずのターンを2ターンスキップしてしまいビーストリングを打たれまくってしまう。
が、それでもサイドレースを優位に進めて最後ターン返ってくれば勝ち確定の盤面で時間切れ。
結果引き分けてしまい、チームも引き分けとなり負け扱いになってしまった。
試合内容は確実に勝っていた為、デッキスペックの参考の為便宜上勝ちとさせて頂きます。

・4R ウルトラネクロズマGX 後手 ✕ チーム✕

相手がウルトラネクロズマGXで殴ってくる予想外の展開。
これに対して、シロナ+はやがけの10枚ドローでポケモンの道具を1枚でも引けていればバトル場のウルトラネクロズマGXを倒しサイドレースすることが出来たものの、引けずに出来なくなってしまう。
しかも、その為にベンチに出したミュウが裏目となりめつぼうのひかりGXによる2枚以上取りを許してしまう展開となる踏んだり蹴ったり状態となり、敗北。

・5R エルフーンGX 後手 ○ チーム○

お互いあまり良く展開出来ない。メタモン◇をエルフーンで倒されてしまうが、ニダンギルが弱点を突きながら放った一撃でコイントス裏によりエルフーンGXを倒すことに成功。
フーパ(あくのいましめ)がワンダーラビリンス下で攻撃出来ないハプニングなどもあり、なんとか勝利。

・6R サーナイト&ニンフィアGX 先手 ○ チーム○

お相手たね事故で、秒で試合終了。
しかしサーナイト&ニンフィアGXであった為、ニダンギルで危なげなく勝てたと予想。


結果 5勝1敗


●感想

自分の未熟さを感じる試合もあったものの、悲観する結果では無かったしデッキのポテンシャルを確かに感じた。
大会の上位もレシラム&リザードンGXデッキが多く、当たり運やチームの噛合によっては更に上位を狙えたと思っています。

5/31発売のミラクルツインにて収録されると噂されているミュウ&ミュウツーGXは恐らく超弱点であると思いますし、この後の環境にパンプジンデッキが加わっていくことになることは間違いないだろうと確信しています。

デッキとしてのプレイング難度も非常に低いデッキと考えていて、リソース管理さえ出来ていればあとは進化して攻撃していくだけなのでプレイングに自信がないという方にもオススメ出来るデッキです。

何より安いです。
ロケット団のいやがらせはシロナでいいし、ジラーチをタブンネにしてメタモン◇抜けばなんとデッキとしてのスペックは対して変わらずに6000円前後で組むことが出来ます。ギャラドスデッキ並です。

更に、今後もたくさん出るであろう「ポケモンのどうぐ」が出るたびに強化!?と盛り上がることが出来るのも楽しいポイントかと思います。


それでは以上で終わります。
感想や、質問などありましたらお気軽にTwitterのDMにご連絡ください。
Twitter→ https://twitter.com/syaronalex @syaronalex

この度はご購入頂きどうもありがとうございました。



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