~真夜中に猫と会う~
真夜中になると、大抵の人は寝てしまう。
ただ、そんな真夜中でも。街中や、外れの公園に人がいる。1人でいたりする。
そういう人は大抵、何か困ってたり、考えてたりする。もちろんただボーッとしているだけの人もいるけど。そういう人だって、真夜中に起きている時点で、何か気づかぬうちに悩んでいる。
そんな時、ふと足元を見ると、猫がいる。
この猫は、どこからきたかわからないが妙に懐く。昼間はどこかの人目のつかないところで居眠りしていて、真夜中になるとこんな感じで人のそばに寄ってくる。
そして大体の人は、猫と接する中で知らないうちに悩みや考え事を忘れてしまう。それは明日になれば思い出すことかもしれないが、今日だけは忘れることができる。
その猫は、そうやって真夜中に1人で起きている人たちを、寝かしては次の人の足元へ行く。
そんな猫は、今日も真夜中に1匹で街中を闊歩する。
ーーー後記ーーー
良さげなイラストがあったので書いてみました。
初めは真夜中にあの人と…みたいなちょっとミスリードを誘う系を考えましたが、どうもエイプリルフールにそれをするのは気が引けるというか、流れに乗ってる感じがして気に食わなかったので。ちょっと短めの猫のお話です。
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