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「呉越燃ゆ」を読んで。

今日は漫画の呉越燃ゆを読んだ話です。


呉越同舟ってむっちゃ有名な言葉ですよね。で、この言葉の意味は敵対する呉と越が同じ船に乗っている時に暴風がきて、お互い助け合ったと言う故事成語ですが、この呉と越が敵対していた時期の話を読んだことがなかったんですよね。で、この前史記漫画シリーズ1~3の「項羽と劉邦」を読んだんですが、この漫画シリーズいいなと思って、「呉越燃ゆ」を読みました。

そして、この時代に孫子(孫武)が生きていたんだ!とか、臥薪嘗胆は呉と越の王の話だったのか。など、色々と知らなかったことを知れたし、キングダムで春秋戦国時代を最近読む機会が増えて、このキングダムの舞台の後(漢ができるまで)を「項羽と劉邦」で知ったり、前の時代をこの「呉越燃ゆ」で知れたのですごい良かったです。(なんの話だって感じですね。)

とにかく、歴史物が好きなのでまだ読んだことがない名作をこのGWに読むことができて、ちょっとnote書いてみようと思ったりしました。


漫画にしてだいたい1時間弱で読み終わるボリュームのこの「呉越燃ゆ」。
孫子が伍子胥(ごししょう)を船で助け出すところから始まります。そしてこの2人の力により、呉国は強大な軍を持つ強国となるわけですが、同じく名参謀范蠡(はんれい)を持つ越国がその台頭を許すことはなく、この2国は騙し騙され、王が苦渋を舐め、舐められの長い戦(冷戦に近い)に入っていくわけです。

結果、国力で勝る呉国は越国を属国化することに成功するも、中原の覇王となることにこだわった(見栄を張ることにこだわった)呉王と、甘い言葉で名将伍子胥を殺させることに成功した伯嚭(はくひ)によって弱体化の一途を辿り(弱体化は越國の作戦によるものだった)、最後は越国が勝利するも、越王も呉王のように天下の覇王になることにこだわることにより、范蠡は去っていき、「長居は無用」という言葉を置いていくと言う最後で終わります。(この越が秦国に滅ぼされるわけですね。)


シンプルにこの話では、甘い言葉をささやき、目の前の欲望や身の丈に合わない欲望に目がくらむものが王や国を司ると国が滅び、臥薪嘗胆のように大義のために全てを投げ打ったり、体系的な学問としてなかった孫子のような兵法に秀でるものを重用する名君がいる国は大国へとなる。と言うことがわかります。「臥薪嘗胆」・「長居は無用」の他にも「死者に鞭打つ」などの言葉や、項羽と劉邦の火と水のような対立関係として、伍子胥と范蠡がおり、激情の人伍子胥は智と勇を兼ね備え、越の企みを見通すほどの名将であったにも関わらず、王に自害を命じられることになり、常に冷静に時制を見極めた范蠡は王に嘗胆(豚の胆を舐めさせる)ことによって復讐心とそのタイミングをコントロールし、王が仕えるに値しないと思ったらすっと消える。その後も何度か大商人として名を馳せるが、宰相などの地位に就くことはせず、寿命を全うするという人生を送ります。

で、この2人はどちらも中国人に慕われている偉人であるとのことでした。日本でも戦国時代の偉人は多いんですが、こう言う対比関係になる偉人ってなかなかいないよなぁと思いました。(僕が日本の戦国時代に詳しくないだけかも知れませんが…)


と言うことで、漫画の史記シリーズは非常に読みやすくて、過去の教訓を教えてくれるのでオススメですという話でした。

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