見出し画像

広告トライアルの積み重ね

シナジーマーケティングの松崎です。
今回は、2023年(約1年)かけて、お客様と健康系飲料の定期申し込みにて、WEBからのお申し込み数が月間100件未満だったものをWEB広告を軸に4000件以上のお申込み数を獲得するまでに至ったトライアルについてのメモとなります。


トライアル全体像

現状:WEBサイトからのリード獲得が100件未満/月
KGI:健康飲料の新規定期便申込数 年間1万件の増加
KPI:WEBからのリード獲得月間1万件(引き上げ率10%想定で月1000件の新規定期便申込)
WEBサイト上ではキャンペーンなどを行っており月100件弱の申し込みがあるが、今後WEBでの広告展開を行い上記KGI/KPIを達成していく。

・トライアル1回目:有償 500円〇本
・トライアル2回目:無償 アンケートに答えて無料で〇本
・トライアル3回目:無償 アンケートに答えて無料で〇本
・トライアル4回目:有償 初回50%off

トライアル1回目

対象の健康系飲料を「おおよそ30%off&別商品を追加でプレゼント」するキャンペーンを実施。
「30%off」が訴求として弱いこと、「追加で別商品をプレゼント」はユーザーにとってわかりにくいことをご説明していたが、先方の伝えたい内容(機能性、効果)を軸にキャンペーンを展開。
結果CTRとCVRが低くCPAが高騰し、引き上げ率も1%程度と非常に悪い結果となった。

<1回目結果>
配信媒体:google検索広告、FB&IG
実施地域:関東
CPA:数万円
引き上げ率:約1%

トライアル2回目

1回目のトライアル結果をみて、プロモーションの方針を大きく方向転換する必要があり、先方の伝えたい「商品の良さ」よりも先にユーザーメリットとなる「価格訴求」や「限定訴求」を伝えていき、興味をもったユーザーに後追いで商品情報を伝える方法を提案。
無料プレゼントのキャンペーンのみでもトライアル可能ではあったが、その後の引き上げ率を考え、「500円(ワンコイン)」訴求のキャンペーンも同時に実施。
「機能性や効果」はアンケートLPにすることで、LPないで情報を伝えていく形に変更。
最終的に対象の健康系飲料を「アンケートに答えて無料で〇本プレゼント」「アンケートに答えて500円で○○本」のキャンペーンの2つのキャンペーンを地域違いで同時に実施。
先方の伝えたい内容(機能性、効果)よりも、「地域限定」や「価格訴求(無料プレゼント含む)」との比較をバナーにて実施。

<2回目結果>
配信媒体:google検索広告、FB&IG&LINE
実施地域:九州、東北
無料〇本CPA:約900円
有料〇〇本CPA:約2200円
引き上げ率:8%弱

トライアル3回目

2回目のトライアル結果をみて、無料と有料で引き上げ率にそこまで大きな差がなかったことから、無料のキャンペーンを行うことに決定。
無料の本数も3本以上(プレゼント本数を6本⇒3本など)少なくし、CTRの変化を見ていくことになった。
3回目は新商品のリリースタイミングであったため、新商品でも獲得効率が変わらないかを検証していくこととなった。
LPは2回目に比べて大幅にCPAが改善できたため、アンケート型LPの構成を流用して新商品用LPを作成。
また、前回の結果より全国配信でもやっていけるとの判断となり、全国配信が決定、対象の健康系飲料にて「アンケートに答えて無料で〇本プレゼント」のキャンペーンの実施。
地域は全国且つデモグラのみターゲティングした配信を行ったが、あまりにも獲得件数が伸びてしまい、配送などのバックヤード対応が間に合わなくなるため予算の半分も利用せずに終了とした。
また、CRM視点での引き上げ施策「ステップメールなど」の設定をも併せて着手(未実装)。

<3回目結果>
配信媒体:FB&IG&LINE
実施地域:全国
CPA:200円弱
引き上げ率:約2~4%想定(現在集計中)
トライアル4回目

3回目のトライアル結果をみて、「アンケートに答えて無料で〇本」でもCPA200円未満で獲得できるところまで改善、来期プロモーションの軸キャンペ-ン展開と、対象商品が決定。
まだ全体集計は終わっていないが、現時点では引き上げ率が下がっているため、リード獲得後どこで離脱しているのかを調査。架電の段階で課題があったため、申し込みフォームにて「お電話する」旨を明記。
また3回目の残予算にて、お客様が「機能性や効果」のクリエイティブにて再度トライアルしたいとの打診があり、追加のトライアルを行うことに。

対象の健康系飲料にて「アンケートに答えて無償で〇本」のキャンペーンを上記改善を行い実施。

配信媒体:FB&IG&LINE
実施地域:全国
CPA:約5000円(配信中12月現在)
引き上げ率:(未集計)

トライアルを経て。。

はじめはお客様の望むアプローチ手段では難しいことを説明しつつも、先方のやりたいアプローチ方法でトライアルを実施し、結果は散々な結果となりました。
その後、具体的な数値とともに問題点・課題を抽出し、「広告訴求」だけではなく最終的に「商品/キャンペーン内容/訴求」など、広範囲の提案ができるようになり、約9か月目にして当初の目標としていたKPIが達成できるところまでこぎつけました。

広告運用では「CTRやCVR」の改善を求められますが、商品/価格/キャンペーン/バナー/LP/フォーム/引き上げなど様々な要素があるため、一つ一つ改善しながら行うことで、現状の40倍以上の獲得数を出すことができるようになりました。
すべてが改善対応可能なわけではないですが、改善すべきところは忌憚なくお客様と話し合い、可能な限り実行することが重要だと改めて痛感しました。

WEB広告の運用をしていて辛いことって多いと思いますが、
お客様の目的のために自身の領域を超えて提案を行うことで、
成果が改善できる可能性が残されていることを忘れずに今後も提案していきたいです。

質問や相談をしてみる

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?