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父母の失敗「腐敗と難問題の処理」の法則⑱山風蠱(さんぷうこ)/64卦

父や母の問題、失敗を子供が処理する、先代の失敗、虫食い、いい気になった時に虫が食う、悩み、腐敗、壊乱、厄介な障がいを排除する、難事を排除して進む、腐り始めが一番おいしい、魅力をもって惑わす、出来上がったときに虫が食う、虫がつく、腐敗は内部から、腐敗物の処理、新しいものをいれる、新しい決意、腐敗は過去、速やかな処理、取り返しのつかないこともやり直すことはできる、腐敗と厄介な難問題の処理について説かれている卦です。


⑱山風蠱(さんぷうこ)の原文(漢文)と書き下し文です。


【~「易」に全てを帰納する~】。プロフィールに書いた言葉です。いろいろな現象や出来事、事例やデータには共通点があります。帰納するとはその共通点を探して言葉でまとめてみようという試みです。その帰納する言葉になるのが易(易経)の言葉です。


⑱山風蠱(さんぷうこ)の卦に帰納(共通点)できると思うNOTEをマガジンにまとめています。



現実の生活の体験や経験、マガジンにまとめてあるものを参考にしながら、原文(漢文)と書き下し文を何回もいったりきたりしながら読んでいくとだんだん分かるようになってくるかもしれません。


「一回読んだだけでは理解できない」というのは、易(易経)を学ぶ人には共通している悩みのようです。自分もそれで大分苦労しました。


学んでいると、たまに「これはこういうことなんじゃないか」と分かる瞬間があります。そうしてまた原文(漢文)と書き下し文を読んだりすると理解できたりします。


易(易経)を初めて知る人、また学びたいと思ってる初心者に、過去の初めて易(易経)を学び始めた自分が困ったこと、つまづいたこと、苦労したことなどを盛り込みながら書いていますので、興味がある人はどうぞ参考にしてみてください。


このNOTEは原文(漢文)と書き下し文を確認したい時などに参考にしてもらえたらと思います。


全部である64卦あるなかの1つ18番目の⑱山風蠱(さんぷうこ)の原文(漢文)と書き下し文です。



⑱山風蠱(さんぷうこ)
 

上九━━━陽
六五━ ━陰
六四━ ━陰
九三━━━陽
九二━━━陽
初六━ ━陰

 

『卦辞』

「蠱、元亨。利渉大川。先甲三日。後甲三日」
「蠱は、元いに亨る。大川を渉るに利ろし。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日」

(こは、おおいにとおる。たいせんをわたるによろし。こうにさきだつことみっか、こうにおくれることみっか)


『彖伝』

「彖曰、蠱、剛上而柔下。巽而止蠱。蠱元亨而天下治也。利渉大川、往有事也。先甲三日、後甲三日、終則有始、天行也」
「彖に曰く、蠱は、剛上りて而して柔下る。巽いて而して止まるは蠱なり。蠱は元いに亨りて而して天下治まるなり。大川を渉るに利ろしとは、往きて事有る也。甲に先だつこと三日、甲に後るること三日とは、終れば則ち始有り、天行なる也」

(たんにいわく、こは、ごうのぼりてしこうしてじゅうくだる。したがいてしこうしてとどまるはこなり。こはおおいにとおりてしこうしててんかおさまるなり。たいせんをわたるによろしとは、ゆきてことあるなり。こうにさきだつことみっか、こうにおくるることみっかとは、おわればすなわちはじめあり、てんこうなるなり)

 

『象伝』

「象曰、山下有風蠱。君子以振民育徳」
「象に曰く、山の下に風有るは蠱なり。君子以って民を振い徳を育う」

(しょうにいわく、やまのしたにかぜあるはこなり。くんしもってたみをふるいとくをやしなう)


『爻辞』

上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初六━ ━◎

「初六、幹父之蠱。有子考无咎。厲終吉」
「初六、父之蠱を幹す。子有れば考(亡父)も咎无し。厲けれども終には吉なり」

(しょりく、ちちのやぶれをただす。こあればちち(なきちち)もとがなし。あやうけれどもついにはきちなり)
「象曰、幹父之蠱、意承考也」
「象に曰く、父の蠱を幹すとは、意考に承くる也」
(しょうにいわく、ちちのやぶれをただすとは、こころちちにうくるなり)


上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━◎
初六━ ━

「九二、幹母之蠱。不可貞」
「九二、母之蠱を幹す。貞にすべからず」

(きゅうじ、ははのやぶれをただす。ていにすべからず)
「象曰、幹母之蠱、得中道也」
「象に曰く、母之蠱を幹すとは、中道を得る也」
(しょうにいわく、ははのやぶれをただすとは、ちゅうどうをえるなり)


上九━━━
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━◎
九二━━━
初六━ ━

「九三、幹父之蠱。小有悔、无大咎」
「九三、父之蠱を幹す、小しく悔有れども、大咎无し」

(きゅうさん、ちちのやぶれをただす、すこしくくいあれども、だいとがなし)
「象曰、幹父之蠱。終无咎也」
「象に曰く、父之蠱を幹すとは、終に咎なき也」
(しょうにいわく、ちちのやぶれをただすとは、ついにとがなきなり)


上九━━━
六五━ ━
六四━ ━◎
九三━━━
九二━━━
初六━ ━

「六四、裕父之蠱。往見吝」
「六四、父之蠱を裕やかにす。往けば吝を見る」

(りくし、ちちのやぶれをゆるやかにす。いけばりんをみる)
「象曰、裕父之蠱。往未得也」
「象に曰く、父之蠱を裕やかにすとは、往くも未だ得ざる也」
(しょうにいわく、ちちのやぶれをゆるやかにすとは、いくもいまだえざるなり)


上九━━━
六五━ ━◎
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初六━ ━

「六五、幹父之蠱、用誉」
「六五、父之蠱を幹す。用って誉れあり」

(りくご、ちちのやぶれをただす。もってほまれあり)
「象曰、幹父、用誉、承以徳也」
「象に曰く、父之蠱を幹し、用って誉れありとは、承くるに徳をもってすればなり」
(しょうにいわく、ちちのやぶれをただし、もってほまれありとは、うくるにとくをもってすればなり)


上九━━━◎
六五━ ━
六四━ ━
九三━━━
九二━━━
初六━ ━

「上九、不事王矦。高尚其事」
「上九、王矦に事えず。其の事を高尚にす」

(じょうきゅう、おうこうにつかえず。そのことをこうしょうにす)
「象曰、不事王侯、志可則也」
「象に曰く、王侯に事えずとは、志則るべき也」
(しょうにいわく、おうこうにつかえずとは、こころざしのっとるべきなり)