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【天体観測】2022年7月23日夜から24日未明 夏から秋の星雲・星団を楽しむ

はじめに

先日noteに書いた新しく買った赤道儀。この日は少し雲があったが、大きな影響もなさそうなので使ってみることにした。

この夜の目標はまずは新しい赤道儀の試運転をすること。夜半過ぎには土星が見頃になっているので、それまでは夏の星雲、星団、特にさそり座からいて座方向を観測しようと考えて19時頃から準備を始めた。

観測機器

どこかのタイミングで実家へ天体望遠鏡一式を持っていって庭で観測できるようにしたいのだが、実家に持って行くには根回しが必要なので今回は自宅ベランダから観測することにした。低空のさそり座、いて座方向の観測には実家より自宅の方が都合が良い。

先日は梱包を解いて組み立てて、note用に写真撮影をしただけで、まだ電源を入れていなかった。STARBOOKの時計バックアップ用の電池を入れるところから始めることに。

ビクセンの200mm反射望遠鏡R200SSを使うことが多いのだが、今回は同じビクセンの81mm屈折望遠鏡ED81Sを使うことにした。狭いベランダではこの小口径の望遠鏡の方が取り回しがいい。

前回のnoteに書いたセットで観測

今回の観測はZWOのCMOSカメラASI 462MCを使ってライブスタックを試みることにした。惑星撮影用の非冷却のCMOSカメラだが、これしかないので直焦点で接続して観測してみる。

あと、3ヶ月ほど前に購入したまま出番のなかった、サイトロンのQuad BPフィルター(QBPフィルター)を使ってみることにした。

観測

自宅ベランダから惑星観測するときは、極軸合わせはできないし、わざわざアライメントもしないのだが、星雲、星団を見たいのでSX2赤道儀でアライメントをして観測を始める。

まずはアライメントに使ったアンタレス(さそり座α星)の近くにある球状星団M4から。

下の写真はASIStudioのASILiveを使ってライブスタックした画像をトリミングだけしたもの。QBPフィルターは使っていない。また、トリミング以外の画像処理はしていない。ピントがずれているかな。しかも少し星像が流れているけど、ここまで見えればとりあえずまあまあって感じ。

球状星団M4

次にいて座の干潟星雲M8に挑戦しようとしたけど、いい画像が得られなかったので諦めて近くにある三裂星雲M20に挑戦。

下の写真は同じくASILiveを使ってスタックした画像。こちらはQBPフィルターを使っている。トリミング以外の画像処理はしていない。特徴的な模様は浮かび上がっているが、淡い赤色しか出ていないが、まあこちらも初めてにしてはいい感じにとらえられた。

三裂星雲M20

M20から高度を上げて続いてオメガ星雲M17へ。同じくQBPフィルターを使用、トリミング以外の画像処理は行っていない。こちらも赤い星雲なのだが、スタック画像ではこんな感じ。

オメガ星雲M17

ここからは夏の星座ではなく秋の星座の星雲。惑星状星雲であるNGC7009(土星状星雲)へ。こちらはSharpCapでライブスタックしてみた。同じくQBPフィルター使用、トリミング以外の画像処理はしていない。ちょっとノイジーだけど、特徴的な形と青い色の色合いがよくわかる。

土星状星雲NGC7009

最後に同じみずがめ座にある惑星状星雲のらせん星雲NGC7293。こちらもSharpCapでライブスタックしている。同じくQBPフィルター使用、画像処理はしていない。スタック中の画像では星雲が見えなかったので、位置が分からなくて少しはみだしてしまったが、QBPフィルターを使っていても中心部の青い部分がそこそこ見えている。

らせん星雲NGC7293

星雲、星団の観測に時間を費やしてしまって、午前3時をまわってしまったので、今回は土星の観測は取りやめることになった。

さいごに

今回は新しく購入したSX2赤道儀の試運転も兼ねて初めてライブスタックをやってみた。大阪郊外の住宅街からでは星雲、星団の観測には限界があるので諦めていたのだが、今の観測機器でもそこそこ楽しめることが分かったのは大きな収穫だ。

星雲、星団を観測して、やっぱり星を見るのは楽しいと素直に思った。ただ、冷却CMOSカメラが欲しいなあ、とかまたやりたいことがまた増えたけど、また楽しみが増えたと前向きに捉えたい。

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