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【 出雲記 】#7 八雲立つ 出雲八重垣

『それぞれの神話を、人は生きる。
 そして、語る。』
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遠く、近く、
それを耳にすべき誰かのために。

他ならぬ、自分のために。

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そのために、
わたしたちは生まれるのだ。


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乃木駅から、タクシーにて
最初の目的地 八重垣神社へ。
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「八雲立つ 出雲八重垣 妻込めに 
 八重垣造る その八重垣を」


日本最古の歌とされる素戔嗚尊の御歌の
歌枕の地として有名な八重垣神社。


御祭神は、

素盞嗚尊、稲田姫命の夫婦神
大己貴命(大国主命)
青幡佐久佐日古命(佐草宮司先祖神)

素戔嗚尊は、
出雲の地に主に祀られている
出雲系の神々の祖と言える存在。

その素戔嗚尊を主祭神とする八重垣神社は、
出雲旅のスタートの地としては
非常に相応しい場所。


境内には二股の夫婦椿があるらしく、
資生堂さんの花椿会は
この椿を信奉して御発展ということで
八重垣神社は美の神徳もあるとのこと。


早速のお参りさせていただくのと同時に、
ご祈祷が始まって祝詞が流れ始めた。

「いらっしゃい」の歓迎のように、うれしく。


その後、水占いのおみくじを引いた。

境内の最奥に、
稲田姫が鏡として使った鏡池があり、
そのほとりに天鏡神社のお社がある。


おみくじを持って進む本殿裏の森は、
鬱蒼として、そしてどこか清らか。
古くからの時の流れを感じる。


鏡池に着いて、
他の参拝者に倣って
おみくじを若草色の池の水面に浮かべると、
文字が浮かび上がった。


「自分を信じて 前に進め」


自分きっかけで、始まった訳ではない出雲旅。

でも、この出雲の地で、
必要な言葉、気付きは、
きっと起こる気がしていた。


何を、どうすればいいのか。
そして、どこに行こうとしているのか。

人はすぐに、
答えや効率とか、最短距離、
そして「決まったゴール」という安心を
欲しがるもの。


わたしだって、そうだ。


「でも、ゴールなんて、答えなんて、
 すぐにわからなくていいんだよ。

 その旅に、過程に、意味があるんだ」



そんな言葉を、かけられた気がした。


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