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明日、突然リーダーになったら。

20代の半ばに、突然チームを持つことになった。

しかも営業チームのマネージャー職。さして営業経験の無い自分と、さらに初めて抱える部下という存在たち。

今までの働き方に対して、何をどう変えれば良いのか。
そもそも変える必要はあるのか。
そしてチームを率いる、リーダーシップを発揮するとはいったいどういうことのなのか。

そんな不安に包まれる朝は、きっと誰しもが経験し得る成長痛だった。

たくさんの本を読み漁り、
日々実践を繰り返しては失敗と学習を積み重ねる。

リーダーとしての不安や焦りは微塵も見せないように、
それでいてメンバーの背中を時に優しく、時に力強く後押しするような努力を、歯ぎしりしながら、でも表には笑顔を作って走りきる。

リーダーシップとは

そんな過程で、現場での試行錯誤を繰り返しながら、もがきながらなんとか手触りが持てるようになってくるのがリーダーシップなのだろう。リーダーシップの本質や、まして自分に合ったリーダーシップというのは座学だけではというてい得られるものではない。

100人いれば100通りのリーダーのあり方が存在し、憧れや嫉妬や反面教師を繰り返して自らの型を見つけていく。

では、リーダーシップにおける誰しもが踏まえるべき普遍的な型は無いのだろうか?

結論、無い。と言い切りたいが、それでも自分なりに行き着いたリーダーシップにおける普遍の本質たちが確かにある。
これはあくまで私見にすぎないが、それなりに実践を積んできた身としては根拠が無く話しているつもりもない。

所詮対象は「人」である。であれば、ボラティリティはあれど彼ら彼女らのパフォーマンスをいかに向上させ、チームとして束ねた推進力を一つの方向に向かわせる術に、ある程度の妥当な相似形を見つけることはできるだろう。次項は残念ながらオリジナルではない。むしろ何度読んでも学びがある、リーダーシップの本質と言って良いのでは無いかと私は信じている。

8つのリーダーがすること。

"ジャック・ウェルチ"の名を聞いたことがあっても無くても、この本はビジネスマンであれば一読に値する。本書ではリーダーシップに関して全編的に語られているが、特に「リーダーシップ」セクションで十数ページほど割かれた部分だけを読む形でも十分だ。

1.リーダーはチームの成績向上をめざして一生懸命努力する。あらゆる機会を捉えて、チームのメンバーの働きぶりを評価し、コーチし、自信を持たせる。
2.部下にビジョンを理解させるだけでは不十分だ。リーダーは部下がビジョンにどっぷりと浸かるようにさせなくてはならない。
3.リーダーはみんなの懐に飛び込み、ポジティブなエネルギーと楽天的志向を彼らに吹き込む。
4.リーダーは率直な態度、透明性、信用を通じて、信頼を築く。
5.リーダーは人から嫌われるような決断を下す勇気、直感に従って決断する勇気をもつ。
6.リーダーは猜疑心と言い換えてもよいほどの好奇心で、部下に質問し、プッシュして部下が行動で答えるようにさせる。
7.リーダーがリスクを取ること、学ぶことを奨励し、自ら率先して手本を示す。
8.リーダーは派手にお祝いをする。

若きリーダーだったころは、これを毎日毎日読んだ。
毎日読んで、毎日実践した。

自分よりもチームの事、メンバーの事にとにかく頭と身体を割いて没頭した。そうやって自らが背中で示し、信頼を築き、チームと共にメンバーを成長させていく。

この8つは、そのための網羅的な日々のチェックリストと言っていい。

ただ、似たようなものは世の中にごまんとある。
その中で、どうしてもこの8つなのか。そこにさして論理的な答えは無いが、共に苦しんで掴み取ったゴールを、仲間と一緒に派手に祝った時の酒ほど、旨いものはない。



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