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[IMPACT SHIFT2024]どこよりも早い現地レポート①(基調セッション「Shift to Impact」)

Syncableを運営する株式会社STYZ(スタイズ)は2024年3月3日(日)に開催されるIMPACT SHIFT2024にスポンサー協賛しています。
当日参加するメンバーが気になったお話や登壇テーマを現地レポートします。
本記事は、本イベント1つ目のトークセッション「SHIFT to IMPACT-2024年、「インパクト」の現在地を語る-」のレポートです。

IMPACT SHIFT(インパクトシフト)は、社会課題に向き合う全ての人に向けた、業界最大規模のカンファレンスです。全国からインパクト志向の起業家など合計300名が集まり、有識者によるトークセッション、起業家のプロダクト展示などを通して、社会課題と向き合う起業家のこれからを考えます。

私たち「STYZ」では協賛に加えて、ブースを出展いたします。本イベント参加者の皆様と直接交流することで、コミュニティの活性化に寄与したいと考えております。


登壇者のご紹介

河合 将樹 氏:IMPACT SHIFT実行委員会 発起人 / 株式会社UNERI 代表取締役CEO
青柳 光昌 氏:一般財団法人社会変革推進財団 専務理事
渋澤 健 氏:シブサワ・アンド・カンパニー株式会社 代表取締役 / コモンズ投信株式会社 取締役会長 / 株式会社and Capital 代表取締役CEO / GSG国内諮問委員会 委員長
鈴木 敦子 氏:NPO法人ETIC. Co-founder/シニアコーディネーター

イベント概要

日本にインパクトという概念が導入されてから約10年、現時点の「インパクト」の現在地について探求する。過去10年間、起業家エコシステムとインパクト市場の推進を行ってきた業界の先人たちは今の市場をどう見ているのか。これから先の時代、私たちは何を問われる時代に突入しているのか。
社会課題の解決を目指す起業家の間に広がるグラデーションについて認識すると共に、これまでの軌跡とこれからの展望を語る。

オープニングセッション

イベントの最初は、インパクトスタートアップ・起業家支援の先駆者たちがこれからはじまるセッションへの想いや意気込みを話すところから始まりました。

河合さん:社会起業家というと明確な定義がなく、解釈の幅が広い。今ある
法人格の種類を起点に、起業家の選択肢について考えていきたい。

鈴木さん:「自分たちの作りたい社会をどうやって事業活動を通じて実現していくのか」という命題は、どのソーシャルセクターにも言えること。それをいろんな選択肢を切り口に話していきたい。

青柳さん:どういう想いでインパクトをだしていくのかを大事にしていく必要はあるが、気持ちだけではどうにもならないことも多い。想いの実現のためには、さまざまな種類のお金の流れを考える必要がある。世の中の社会的な活動にどのようにお金の流れを作っていくと良いか話していきたい。

渋澤さん:「インパクトというのは、政府だけに任せること」というイメージがまだ色濃く残っている。国内外で、民間セクターからもっとインパクトを生み出すための関係値を作っていかなければならない。本日はそのようなお話を会場にいる皆さんと共に考えていきたい。

社会課題に向き合う起業家の特徴とはなにか

鈴木さん:私も一部的な角度でしかみていないので、様々な感じ方があることは前提にしながらお話すると、NPOの特徴は「誰のものでもなく、誰にも利益が還元されない」という大原則から、フラットな姿勢で、フラットに事業ができることが特徴ではないかと思います。だからこそ巻き込める人たちもたくさんいる。利益を最大限追求していかなくても、自分たちが社会課題を解決したいというモチベーションを上位にもってくることができるという点は、特徴ではないかなと思います。

青柳さん:いまだとBCorp取得企業とか、インパクトスタートアップのゼブラ企業とかそういったものもたくさん出ていますよね。イノベーションの観点でインパクトを取りに行くのかどうかの是非を考えていることも多い。ただ、そういったイノベーター層は”ビジネス”の手段を取ることがほとんどなので、自分たちの成長志向を考えた時にNPOという選択肢が入ってこないのかもしれません。

インパクトエコノミーとはどういうものを指しているのか

青柳さん:ちょうどGSGの中で、インパクト投資という狭い捉え方からインパクトエコノミーへの移行していくフェーズだよねという話をし始めていました。さて、それってどういう意味なんだろうは、ぜひ澁澤さんのお考えを伺いたいなと思っています。

インパクトエコノミーとは
社会及び環境インパクトの測定(・マネジメント)が、
あらゆる経済活動に統合され、政府・ビジネス・投資・消費における意思決定の中心にあること
“Impact: Reshaping capitalism to drive real change” Sir Ronald Cohen

https://www.siif.or.jp/impact_economy_lab/

澁澤さん:”インパクト投資”という言葉を聞くと、投資家がイニシアチブを取るようなイメージってありませんか?そもそも”インパクト投資”の期限は「社会課題解決するまで」が起点であるはず。そこに直接的な価値創出をしているのが、企業を含めた民間セクターであると思います。そういったベンチャー/スタートアップに資金が巡り、取り巻く課題を解決できるように関係するステークホルダーが連携していく必要がある。
インパクトエコノミーの構築にあたって、その都度で誰が主導権をもっていくのかということは論点となりそうだと思っています。

インパクトシフトのために、私たちにできることはなにか

鈴木さん:お金の在り方が事業の性質を引き出し、大きな意味で社会が良い方向に向かっていくと思います。多様性を認め合いながら、各個人が自身の役割に腹を括ってアクションしていけると良いのではと思います。本日はありがとうございました。

青柳さん:本日様々な棲み分けや知識について話をしましたが、そこを考えること以上に”インパクトに向き合う意思”が最も重要だと思っています。「社会を変えていこう、よくしていこう」という”意思”を持って行動にうつしていただければ、そのために必要な人やお金はついてくると思いますので、一緒に頑張っていきましょう。ありがとうございました。

澁澤さん:日本は新しい時代に入ったと確信しています。"Made with Japan"。日本と共に持続可能で豊かな社会をつくっていく、日本は世界と共にそれを成せる可能性があると思っています。一人一人がインパクトシフトへのスイッチをどのように入れていくのか考えて、実行していけると良いですね。ありがとうございました。

河合さん:”意図”より”意思”、"Made with Japan"。インパクトシフトにあたって、これからまさに鍵になっていくような言葉なのかなと思いました。
これにてセッションを終了とさせていただきます。ご静聴ありがとうございました。

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