SYNDI

日本産イラストレーター。極私的文筆家。バスルームシンガー。「物知りホイホイ」の異名を持…

SYNDI

日本産イラストレーター。極私的文筆家。バスルームシンガー。「物知りホイホイ」の異名を持つ。印税とおひねりで生活するのが夢。作品や色々はこちら→https://syndionda.jimdo.com/ 及び→https://www.facebook.com/syndionda/

マガジン

  • SYNDIの夢日記

    『乱視絵日記』にあまりにも夢を書き留めたものが多いので、独立させることにしました。意味あるかどうかわからないけど、エッセイと夢を描写した読み物を区別するという意図です。

  • SYNDI ONDAの乱視絵日記

    エッセイの形で私見を穏便に述べる場所としたいと思っております。 乱視なもんで、モノやモノゴトが若干ゆがんで見えることがあるであろうということでこの名がつきました。 体にいい毒が含まれることがあります。体に悪そうなものが出来上がってしまった時には有料になる予定です。

  • Tagged Tales『タグ付きの物語』

    2021年7月16日(金)から31日(土)までの個展『Tagged Tales』のためにすこしずつイラスト作品と物語を見せてゆくマガジンです。

  • News Letter SYNDI_UPDATE

    お知らせや告知、ご報告などなど。

  • SYNDIばーちゃんの縁起でもない墓標

    バーチャルSYNDIばーちゃんがバーチャル孫に向けて、年寄りが次世代になんか残すって意識を持って書いたものをアーカイブするの場所。主に愚痴になったりするのか?お菓子でも食べながら読むのが吉と思われ。

最近の記事

  • 固定された記事

SYNDI のマガジン一覧とその中身

過去記事から何か食指のうごくものを探していただけたらうれしい! マガジン一覧のページはこちら だんだん使いやすいようにアップデートしてゆきます。 各マガジンとその特徴News Letter SYNDI_UPDATE(ニュースレター)■【News Letter SYNDI_UPDATE】■ Tagged Tales『タグ付きの物語』 ■Tagged Tales『タグ付きの物語』■ SYND the mint_BBA /ミントババアの冒険■SYND the mint_BB

    • 【夢日記】落下するクジラと

      捕鯨船ではないはずの船から  船に乗っている夢を見た。家族と一緒だったし、船旅はとても長いので、客船だと思う。あたしは用事があって、この船を降りなければならなくなった。船は港にゆくタイミングではないので、小さなモーターボートをおろしてもらって、それに乗ってひとりで陸に向かっていかなければならない。  ボートに乗ろうとしたとき、男たちが騒ぐ声が聞こえた。なんとクジラがつれたのだという。  ボートに乗り、船の腹を見上げながら、少し船から離れて見ると、本当にクジラがふたつのク

      • 【夢日記】弱い親分とネクタイ

        小さな村で  粗末な小屋で世話人みたいなことをしている。ここは現実には存在しない村だ。小屋には入れ替わり立ち替わり複数の人が来て、滞在している。  この村では何でも安く買えるけど、物資はそんなに豊富ではない。あたしの役割は、職場であるこの小屋で、訪ねてくる人達の食事や衣服の調達をすることらしかった。  あたしの雇い主の「小屋の社長」はすぐに小屋を開け放って、鍵もかけずに出かけてしまうので心配だ。あたしの感覚では気が気ではない。でも村には泥棒とかはいないのかもしれない。

        • 【夢日記】好きな男が2人いる場所

          好みの異性はめったにいない  あたしは生来惚れっぽいところが全くなくて、お年頃の娘時代から、めったに異性にドキドキすることがない。だからたまさか好みの男性がいると、その人をじいっと観察してしまう。これはどうしてなのか?なにが起きたのか?と。  それは夢の中でもかわらないようだった。  たぶん相手をじっと観て考えているのが好きなのだ。たくさんの人間に出会う中で、「この人がどうしてそんなに特別なのか?」と考える作業は、相手を想うというより、自分のことを観察しているだけなのと等

        • 固定された記事

        SYNDI のマガジン一覧とその中身

        マガジン

        • SYNDIの夢日記
          18本
        • SYNDI ONDAの乱視絵日記
          42本
        • Tagged Tales『タグ付きの物語』
          18本
        • News Letter SYNDI_UPDATE
          36本
        • SYNDIばーちゃんの縁起でもない墓標
          25本
        • 赤ずきんがいっぱい
          13本

        記事

          食い意地が張ってるから、忘れられないものがあるの。その1

           小さい弟が迷子になった  本当に本当にガキの頃の話です。あたしは小学生。昭和30年代の平和な日本で。2歳下の弟と、母と3人で、毎週ピアノのレッスンに通っていました。三年生かそこらでした。だから弟はうんと幼かったはず。  レッスンには車で行く時もあるんだけど、電車の時もありました。駅は千駄ヶ谷だったかしら?  しんじゅく、よよぎ、せんだかや、と覚えた呪文のように駅名を唱えながら、緊張して電車に乗っていました。  ある時、弟が見えなくなりました。多分乗り換えの時に遅れてし

          食い意地が張ってるから、忘れられないものがあるの。その1

          タバサという子(英訳)A child named Tabasa

          この自分のポストをDeepLで英訳して手直ししたものです。 https://note.com/syndi/n/nf331fafbb46b?magazine_key=ma946c8a38242 My name is Tabasa  Pleased to meet you. My name is Tabasa.  Whenever I say my name, older people always ask. "Are you Samantha's daughter?" I

          タバサという子(英訳)A child named Tabasa

          【夢日記】椿と椅子

          チェーン店なのだろうか? 喫茶店を探して入店して席を決めた。変わった内装だ。 店の中にたくさんの椿の樹があって花が咲いている。看板は『椿屋』になっている。たしかそんな名の喫茶店のチェーンがあったかと思うが、そこと関係があるんだろうか? そんなことを考えながら席について作業を始める。喫茶店で仕事をするのは好きだ。夢の中でも同じなんだなと思ったりする。そしてたいしてはかどらなかったり、はかどったりも同じことだ。 よく見ると椿の樹はテーブルに1本ずつ溶け込むように生えていて、

          【夢日記】椿と椅子

          【夢日記】なかなかたどり着かないし、帰る道も難しい

          なんとなく仲間からはずれている? 夢の中で巨大な学園都市のようなところに滞在している。それはイベントのためであり、毎日とある大学のキャンパスに通って私たちはその準備をすすめているところだ。 眠る場所は宿舎だけれども、とても恵まれている。自分の家のようにして家族と一緒に過ごしている。同じプロジェクトの人たちがまとまって同じ建物に住んでいるので、連絡がいろいろとある。毎朝直通送迎バスに乗るための時間が違うので注意しないとならない。 ある朝、食堂に行ったらもう誰もいない。どう

          【夢日記】なかなかたどり着かないし、帰る道も難しい

          『美しい人差し指』『中指コンプレックス』/75周年記念展出品作について2

          展示作品について 展示作品8点のうち、右側の2点は同じ短編小説集の挿絵から持ってきたものです。『ワニと薬指』という電子書籍で、作者は北森みおさんです。2014年に描かせていただいたお仕事です。 この電子書籍は今でも紀伊国屋ウェブストアなどで買えるので、ぜひよんでみていただきたいのです。短いおしゃれなお話が12編入っています。その中に指に関するお話がいくつか入っていて、表題作の薬指と、小指のお話は今回持ってきていませんが、人差し指と中指のお話を飾っているというわけです。 『

          『美しい人差し指』『中指コンプレックス』/75周年記念展出品作について2

          『コンキチ』/JPAL75周年記念展出品作について

          展示作品をもっと楽しんでいただくために出品作8点のうち、6点は、『コンキチ』という狐の物語のための挿絵と習作です。『コンキチ』は田島伸二氏の作品で何十年も前に書かれたものです。ここにお話のあらすじを紹介します。 『コンキチ』あらすじキツネの若者コンキチは、人間のサラリーマンにあこがれていました。 ある時お母さんギツネの反対を押し切って人間に化ける秘密の術を使ってしまいます。ケンポンタンの術は、その呪文を最後まで唱えると、まるで人間そっくりになれるけれども、もうキツネには戻

          『コンキチ』/JPAL75周年記念展出品作について

          JPAL75周年記念展に参加します!

          日本出版美術家連盟75年の軌跡という、大仰な展覧会に参加させていただきます。このレトロなイラストは田川秀樹氏が今回のために描き下ろしました。なつかしいけど古くない、ピカピカの新作です。 私が連盟に入ってから15年ぐらいかと思います。しかし岩田専太郎先生がこれを設立してから、75年もの歴史があるんですね。 オフィシャルサイトの告知はこちら。 イラストレーションの原画を美術館で!普段はあまり目にすることのないイラストレーションの原画を美術館でたっぷり見ることができるチャンスで

          JPAL75周年記念展に参加します!

          見えないものを見る人ですか?

          霊の類を見る人は気の毒、という説  幽霊を見るとか、霊の存在を感じるとかいう人がいます。あたしの母もそうでした。今は亡き母のそんな話を書いてみます。  あたしは基本的な態度として、そういうものは見えないに越したことはないし、見えてしまう人は気の毒だなと考えています。自分は見ません。でも見えてしまう人は、仕方がないよね。  それは、音に極端に敏感な耳を持っているとか、色の諧調がものすごく細かくわかってしまう目であるとか、人並外れて鋭敏な嗅覚や、味覚、触覚を持っているのと同

          見えないものを見る人ですか?

          考えなくていい

          義母の入院  ヨーコは幽霊を見たことがない、と思う。そのはずだ。そんなものは見えないほうが幸せだし、見えることとそれらに対処できるかどうかはまた別だから、「普通の人は考えなくていいと思う」とママ友のサオリさんが言っていた。考えなくていい。たぶんそうなんだろう。  90歳になる義理の母が、心不全を起こして救急搬送された病院でのことだ。  義母は2日の間生死をさまよったあと、思いがけず回復してきて、ICUを出ることができた。その後ほんの数日、ICUと一般病棟の中間のようなベ

          考えなくていい

          彼女のギャンブル

           子供の手を引いてフルーツパーラーのデコラ天板のテーブルについた時だった。隣のテーブルのにいちゃんが話しかけてきた。「タカコさんじゃない?」  昔バイト先で世話になった男だった。一瞬にいちゃんに見えたが、よく見たら立派なおじさん年齢だ。自分と同じぐらいのはずだ。 「ひさしぶり!」と挨拶しながら5歳の娘にメニューを見せる。「好きなもの食べていいよ」  娘は鮮やかなフルーツやパフェの写真を見ながら目を見開いてメニューのカタカナを読もうとする。選ぶのに時間がかかりそうだ。「ママ

          彼女のギャンブル

          キヨちゃんが正解

           小学校5年生の時、隣の席のキヨちゃんは嫌われていた。  勉強が全くできないのと、それを気にしないマイペースなところ、よく見ればかわいい顔なのに、あんまり身綺麗にしてない感じ、とか。背が高くて、体つきはもう大人っぽいのに小さくなったピンクの服をいつまでも着てて、スカートが短すぎ。そんなだから、とても危なっかしく見える。  キヨちゃんが嫌われるのは仕方がないなと私は思ってた。良く男の子にしつこくからかわれて泣き顔になってるのも、イライラするしね。  女の子は誰もキヨちゃん

          キヨちゃんが正解

          【夢】エレベーター

           エレベーターで目的の階についた。出入り口が二ヶ所にあるタイプのエレベーターだ。  ドア開いた方から降りて、ふと振り返ると、開かない方のドアをこじ開けて何者かがエレベーターの中に入ろうとしているのが見えた。白いメリヤスの下着姿の大きな男と、それを手伝う黒い服装の痩せた男2人。  何か異次元の人間たちのように見え、関わりたくないと思ってそのまま降りた。ドアは閉まり、エレベーターは別の階に登って行った。  目的の階のオフィスに行き、出張の報告をした。報告する相手は上司で、仲

          【夢】エレベーター