小さなパーティマスターになりたい
社会人になってから知ったのだけど、普通は宅飲みのことを「パーティ」とは呼ばないらしい。じゃあなんて呼ぶんですか?と聞いたら「宅飲み」とのこと。そりゃそうだ。
という訳で、以下に出てくる「パーティ」はすべて「宅飲み」に変換して読んでいただければと。
さて本題。
私はけっこうな頻度でパーティを開く。私の友達もそこそこの頻度でパーティを開く。ということは、めちゃくちゃな頻度でパーティが勃発する。
そんなハイペースでパーティを開いていれば瞬く間にパーティ上手になりそうに思えるが、今の私はパーティ上手には程遠い。
ここで、私の理想のパーティについて話したい。
今年で27歳、社会人3年目。学生時代にはまあまあのドンチャン騒ぎを繰り返していたし、なんなら今もたまにやる。
しかし、美味しいものを食べ美味しいお酒を飲み、友達とゆっくりしたい。
そしてほろ酔い(notベロ酔い)状態で眠りにつき、次の日は良い感じに目覚めたい。そしてチャチャっと家の片づけを済ませて、パーティ翌日も有効に活動したい。
これが私の理想のパーティだ。要するに、友達とダラダラするが翌日に響かない程度にしたいという、体力の落ちてきた27歳らしいパーティ願望だ。
この理想のパーティにおける私は、いわゆる小さな政府ならぬ、小さなパーティマスターである。料理の準備などは最小限にし、参加者の各々の持ち寄りなどに任せる。
しかしその願望は、いつも叶わない。
つまづきは、パーティが始まる前から。
いつもパーティが決まった直後は小さなパーティマスターとなることを己に誓うのだが、その日が近づくにつれ楽しみな気持ちが増し、色んな友達に声をかけてしまう。そしてフットワークが軽いからみんな来る。
この時点で「うわめっちゃ人来る~~~。でも大人数で割ったらめっちゃ料理しても1人あたりは安くなるラッキー!」といういらんポジティブ思考が出てくる。
普段は一人暮らしで家計を圧迫しない程度に、自分が食べられる量だけの料理を心掛けているが、本来はスパイスじゃばじゃばのカレーを作ったり、デカい肉を良い感じに半生に焼くのが大好きなのだ。
そして、めちゃくちゃな量の料理を作ってしまう。この時点で小さなパーティマスター計画は完全に失敗している。買い出しからして前日からやらないと間に合わないし、なんなら駅前のスーパーを2往復することもある。
そこからは急な坂を転げ落ちるがごとくである。
フットワークが軽い人間というのは、他人の家に泊まることに抵抗のない人物が多い。そして家主の私は、他人を泊めることに全く抵抗がない。
こうなると「何人かは絶対に泊まるからパジャマ代わりにTシャツとか選択しとくか~」とか「なんなら歯ブラシもあったほうがええな」とか考えていそいそと用意を始める。旅館か?小さなパーティマスターはどこ行った?かないっこない夢なんて見るだけツラいだけだからやめちまえボウズ。
そんな調子で深夜までダラダラと飲み食いし、翌日は良くて正午に目覚める。
あとどれくらい大パーティを重ねれば、私は小さなパーティマスターになれるのかな。
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