#33『”浮気男ソング”SHISHAMO「許してあげるから」を語る』
今回は2019年4月24日に9thシングル「OH!」のカップリング曲としてリリースされた「許してあげるから」について語っていきます。2023年2月4日にリリースされたCDデビュー10週年を記念したコンセプトアルバム『恋を知っているすべてのあなたへ』のdisc2”恋の痛み”の13曲目にも収録されています。
この曲はコンセプトアルバムを出すまでアルバム未収録だったため、あまり知られていない立ち位置の曲なんですよね。簡単に説明すると、”彼に浮気され別れ話を切り出されても彼を嫌いになりきれない女心”が描かれています。残念ながらMVはありませんが、YouTubeにて音源がありますので載せておきます。
それでは、歌詞や曲について語っていきます。
一番Aメロの歌詞
イントロからドンドンドンという激しいドラムの音で始まるのがインパクトがあり、そしてAメロでベースの音がとても際立っている演奏が個人的に好きです。
歌詞の内容を見てみると主人公はわざと彼との連絡を無視していることがわかります。なぜ、そうするのかはこの後に続きます。
一番Bメロの歌詞
なんと、彼から別れ話を切り出されたという展開。Aメロの歌詞は彼との関係を終わらせなくなかったから、連絡を無視をしていたんだと読み取れますよね。
一番サビの歌詞
「気の済むまでぶっていいよ」というフレーズ。彼はもう彼女と別れたいと思っていることがわかります。ただ別れたいという話ではなくて、"ぶっていいよ"なんて言っていることから彼は他に好きな女ができてしまった(浮気している)と彼女にさらけ出しているということになりますね。
その後の抱きしめてくれたらチャラにしてあげるというのが主人公はひどいことされた上でも彼のことが好きなんだということが痛いほど伝わってきますよね。彼は彼女が自分をぶつことなんてできないと分かっていそうなのがまた本当にずるいですよね。
二番Aメロの歌詞
主人公の女の子は彼と出会った時のことを思い返しているというシーンですね。本当に彼が大好きで一途に思い続けていたことがわかります。彼女を思うと胸が痛くなりますよね。何も悪くないと言ってあげたい…。
二番Bメロの歌詞
「許しを乞う」とは自分の非などに関して他人に詫びる事で、相手に勘弁してもらえるように働きかけるという意味だそうです。歌詞に当てはめてみると主人公は彼にプライドなんか捨てて許してほしいと言ってよということになります。
でも、そもそもこれまでの展開から彼は主人公との関係を終わらせたいと思っていますよね。つまりここのフレーズというのは「許してほしい」と一言さえ言ってくれたら全部無かったことにしてあげるから、まだ私と一緒に居て欲しい、関係を終わりにしてほしくなんかないという主人公の気持ちが描かれているように思われます。主人公が彼を想う気持ちの大きさが浮気されてもそう思わせるんでしょうね。
最後のサビの歌詞
「そんなことできなの分かっているくせに」のところで、”ふーう ふーう うーうーー”というコーラスが入っているのですが、そこが演奏と凄くハモっているので是非注目して聴いてほしいポイントです。
「気の済むまでぶっていいよ」と彼が言うのはもう関係を終わらせたいからということなんでしょうね。
最後のフレーズ「全部嘘だと言ってキスしてよ それだけで全部チャラにしたげるから 君のために私 馬鹿になってあげる」が辛いですよね。浮気されてもやっぱり好きで、許してあげるって思っても彼は関係を終わらせたいと思っていて、女の子は何も悪くないのにやりきれないですよね。
まとめ
大好きな彼に浮気をされた挙句、あっさり別れて欲しいと言われてしまった女の子の歌でしたね。女の子からしたら啞然としてしまいますよね。普通浮気が発覚したら許してほしいという展開になりそうじゃないですか。でも、今回の彼は「気の済むまでぶっていいよ」と言っているのが許してほしいなんて既に思っておらず、完全に他の女に乗り換えようとしているのが見え見えですよね。
浮気されたらどうするかってきっと人それぞれ違いますよね。直ぐに別れたいと思う人もいれば場合によっては許す人もいると思います。今回の主人公の女の子は多分相当彼のことが大好きで浮気されて許せないけれど好きな気持ちがそれを上回って、それでも一緒に居たかったんだろうなと思います。傍から見ればそんな浮気男さっさと別れるべきだと思うんでしょうけど、本人にとっては好きだった気持ちをそんな簡単に踏ん切りできるものではなんでしょうね。早く目を覚まして今度は報われる恋愛をしてほしいなと思います。
ちょっと歌詞の内容はヘビーですが、カッコいいサウンドになっているので、是非皆さんも聴いてみて下さい。
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