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cheer for "SELECTION PROJECT" #10 よもやま話②

アニメ本編は2次審査が終了しついに最終審査へ。
Twitterでは某アニメとのネタかぶりが盛んに言われてますが(私はそのアニメ見たことないです)、むしろハンター試験な感あるなあって思っちゃうんですよね。キルアとか「他のやつはほっとけよ」みたいなキャラでしたし。

それはさておき。
セレプロに関する個人的小話を紹介しつつ、今回は第7話までに感じた矛盾点や疑問について自分なりの解釈(というか妄想)を紹介したいと思います。

お品書き

1.リリイベの伏線回収

こちらの記事で10月のリリイベのことを書いたので未読の方はぜひ読んでいただきたいのですが、その時にやらかしたあれこれ(キャストに承認欲求全開のリプを飛ばしたりレス乞食をしたこと)のアンサーがあったので紹介します。

凪咲の中の人である荒井瑠里さんが12月に舞台「令和版!!そして龍馬は殺された」に出演するということで、幕末のエピソードが好きだった私は興味本位でチケットを買ったわけです。
で、なんとチケットの役者指定(説明が長くなるので知らない人は調べてみてください)を荒井さんで購入した人に対し、動画メッセージのプレゼントという何とも粋な企画が行われるとのこと。

早速申し込みを済ませ待つことたった2日ちょい(早すぎる!)。
朝起きてIphoneを覗くと荒井さんの事務所からDMで動画が届いていた。

「シュウさんはセレプロのリリイベにもご来場いただき本当にありがとうございます。あの、踊ってるときからステージ上で緑のマスクがバッチリ見えてました。ふふっ(笑)」

朝6時の寝起きの脳には刺激が強すぎて変な声が出てしまった。
平時なら「なにわろてんねん」などと切り返すところだが、何せこのご時世だと推しとコミュニケーションをとる機会自体が希少である。

予想では仮に私個人へのエピソードがあったとしても、「いつもTwitterやshowroom配信でコメントありがとうございます」とか「セレプロのラジオにメールありがとうございます」あたりだと思っていたので完全に油断していたのだ。

事務所のアカウントにはDMで殊勝な返事を書いたが、
おそらくスタッフから「こいつ絶対『陰ながら』とか思ってないだろ」とつっこまれてそうだ。

2.アニメ本編を解釈していくよ

自分語りが長くなったがそろそろ本題に入っていこう。

①チアーズの希薄化

劇中のオーディション「SELECTION PROJECT」では再三チアーズからの投票である「エール」が重要であることが強調されている。
第7話では鈴音のチアーズである病床の少女のエールが彼女を立ち直らせるきっかけになった。

しかし逆に言えばチアーズの具体的な反応が描写されたのはそれだけであり、候補者9人に対しエールを送った数十万のチアーズ(1人1エールと仮定して)が彼女らに何を想っているのかはわからない。

これを現実に置き換えるとTwitterを少し見ればわかるように、SNSに蔓延する賛否両論という名の圧倒的な悲喜こもごもが候補者の目に入ることだろう。凪咲あたりがそれを目にしたらあっという間に病んでしまいそうである
某リアリティー番組への出演者が視聴者の誹謗中傷をきっかけとして自ら命を絶った事件は記憶に新しい。
よって劇中の候補者たちが目にしているのはあくまでもエールの「数だけ」でありSNSの反応は見ていないか、あるいは劇中世界でのSNSは誹謗中傷めいた投稿が極端に少ないということだろう。
そしてチアーズが描写されないのはその不自然さを目立たないようにするため、というメタ的な理由があるのではないだろうか。

「リアリティショー」というのはあくまで候補者たちの話であり、チアーズの方がファンタジー化されているのである。百合作品で男性キャラが出ないようなものだと思っておけばよい。

ちなみにこうした「インターネットを通した大衆の反応と、それに翻弄される若者たち」というテーマを上手く作品に落とし込んでいるのがアトラスから発売されたRPG「ペルソナ5」だと思う。

②エールの価値

上記でエールについて少し触れたが、劇中ではエールの価値についてやや描写がぶれている。

例えば第7話で鈴音や野土香がエールはチアーズからの期待でありそれに応えなければならないと自覚したわけだが、北関東予選で24,000以上のエールを獲得したセイラは第2話においてあっさりと代表候補を辞退している。

辞退の理由については「鈴音に負けたから」というのも本当だろうが、「(元々レベルの高いアメリカでレッスンすることを考えていたが)鈴音に負けた(と感じたことで決心がついた)から」と解釈した方が自然な気はする。

①のチアーズの希薄化にもつながる話だが、セイラの辞退についてのチアーズの反応はほぼ描かれておらず一体世間が彼女の振る舞いをどのように受け止めたのかはわからない。
エールを送ったチアーズからすれば渡米を応援する派と裏切られたと感じる派で分かれそうなものである。
好意的に考えるならセイラのチアーズは何らかの方法で彼女の活動をフォローしていくことが可能であるということだろうか…。

なお、第6話までと異なり第7話で9人のエールが100,000でカンストしていたのは最終審査前に人気順位を可視化しないためだろう(得票数下位2名を落とせばいいという安易な理由付けになってしまう)。

③鈴音の水着にまつわるトラブル群

このトピックスの解釈がある意味最も難しいので細分化して見ていこう。

・鈴音は水着審査を予想していなかったのか?
 かなり苦しい解釈になるがセイラの辞退が晴天の霹靂であり、審査の内容や対策について頭から抜け落ちていたのではないだろうか。

・なぜ広海とまこは「夜ふかしサミット」を提案(もしくは許容)したのか?
 あんなオープン状態で本音を言える人間などほぼいないだろうが、広海の口ぶりからして「鈴音が他の候補者や審査自体に不満を持っている」と思っていたようである。そういう意見を言うのもオーディションのうち…とはいえ鈴音の性格上、仮に広海の予想が当たっていても言わなかっただろう。玲那はばんばん言っていたが。

・候補者たちは鈴音の事情に全く気付かなかったのか?
 10代の女性が「肌を晒したくない」となれば常識的な人であれば答えはいくつか思いつく。野土香に流れ弾が飛んでいた体形のことはもちろんだが、肌の疾患や外傷なども当然思いつく範囲だろう。
 なぜそこに思い至らなかったのかというと、「(鈴音以外は)水着審査があることを事前に予想し承知していた」→「水着審査があるということはその対策も当然行っている」→「なのに鈴音が水着を着ないのはきっと作戦だ(凪咲談)」といった流れだろうか…。この辺の不明瞭さのおかげで、機微に聡いはずのまこが若干割を食ったような描写になってしまっていた。

・鈴音が水着を着ることができた理由
 第7話で明示された「エールをもらった者の責任」というのも当然あるのだが、水着のデザインについてもちょっとした注目ポイントがある。
 玲那の水着について第6話と第7話を見比べてほしい。第6話では他のメンバー同様に胸元が見えるデザインだが、第7話では鈴音と同じく胸元が隠れるデザインになっている。
 これによって鈴音の水着がより自然に見えるようになっていて、違和感無く「9人の中の1人」になっている

キャラデザの平山さんによる非公式イラストでは鈴音と玲那がおそろいの髪型にしている描写があり、もしかしたら玲那が自分の水着を選ぶときも鈴音に気をまわしたのかもしれない。