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Yell note :Page55 絆のアリル第22話「未知数の私たち」感想

ソフィアの提案により3DM8のライブはぶっつけ本番。

だがこれにより三者其れ其れが

ヒメナが敵ポジションになってしまった

※記事中のアニメ本編画像は絆のアリル公式サイト(©KA/絆のアリルPJ ©絆のアリル製作委員会)より引用しています。


1.ゴーイング・スリーウェイ

ユニットライブのトップバッターでいきなり実力を見せつけたVICONICの二人。そもそもあの二人なんで最初はユニット組むって表明してなかったんだ…?という疑問はさておいて、次は3DM8の出番。

タイムリミットギリギリでのユニット結成となったソフィア、ヒメナ、ゾーイの三人はどんな準備をして本番に臨むのやら…と思っていたらソフィアから驚きの提案が。

ヒメナのリアクションはなぜエセ欧米人っぽいのだろうか

ヒメナの部屋を訪れたのはまさかのソフィア×2。これは仁王くんのイリュージョンソフィアが用意したコピーアバターとのことで、どうやらバーチャル世界ではアバターの複数所持が認められている…のか??何か裏技というかチート的なことしてません??まあそもそもソフィアほどの能力を持っていればリアル世界から複数のアバターを同時に動かすとかもできそうですけど。

3DM8においては発起人であるソフィアが楽曲制作と振付を行っているというまさにプロデューサーポジション。その準備ができるまでヒメナとゾーイはコピーアバターと自主練に励むことに。

一見ちぐはぐな3人ですが…?

ソフィアが言うには3DM8のキーマンにしてフロントマンはゾーイのようです。バンドだとフロントマンはボーカルを指すことが多いですけど、この場合はセンター的な意味合いなのでしょう。
自分なりの計算に基づいて行動するソフィア、独特の感性を持つゾーイ、相対的に一番常識人ポジションのヒメナ。ユニット内での役割が何となくわかってきましたね。

そしてソフィアの生い立ちについての情報が明かされます。彼女は世界的IT企業の社長令嬢で、ソフィア自身も天才プログラマーであるという。神経衰弱対決でリズが勝てなかったのも納得の経歴です。それにしても幼い頃から立ち姿が完成され過ぎてる…!ていうかなんで別分野のXRアーティストを目指したのやら。

曲の準備と並行してソフィアは相変わらずクリスにちょっかいをかけ続けていました。その姿はもはやちょっとしたストーカー。
さてここで問題です。ソフィアは文化祭でいつクリスにトラッキングアプリを仕込んだでしょう?(ていうかクリスの端末にあるアリのアプリは何なんだ…)

①最初に声をかけた時
②クリスがミラクの後ろに隠れた時
③「怖くない怖くない」の時

ソフィア「答えは④。別れ際の投げキッスに紛れ込ませた♠」
(第18話を見返したらそのシーンでちゃんと帽子のアイコンが出てた…)

大人っぽいソフィアさん

ソフィアが機能的にバーチャル世界を把握しているのとは違い、クリスは感覚的に(あるいは観念的に)この世界を捉えているらしく。ソフィアがクリスを気にかけているのは自分と違う感性を持っているからのようです。かつてクリスがバーチャル世界を無機質なデジタルと捉えていたのは、なんとなく映画マトリックスのネオを思わせますね。ある意味で本質を見抜いているという。
そしてソフィアからの問いかけにより、クリスは自分にとってミラクがどういう存在であるかを改めて自覚します。彼女にとっての世界のあり様を変えた存在。それがミラク。

2.二項対立?

ソフィアかっこよすぎんか

ヒメナ、ゾーイはそれぞれ自主練を続けていましたが結局メンバー全員で一度も合わせることなくついに本番の日を迎えてしまいました。
そういえば今年2月のアリルズお披露目配信でも、スケジュールの問題でチームエレクトロは5人そろったのが当日だったみたいな話があった気がするのである意味リアルというか。

曲を完成させたソフィアの提案により3DM8のライブは本番の一発勝負に全てをぶつけることに。まさに本当のライブ感を生み出すための逆転の発想と言えるでしょう。(なお12月2日のユニットライブではちゃんとリハもゲネもやった模様)
例えばこれがユニットの一体感をウリにしているなら息を合わせるための練習は不可欠ですが、3DM8はアニメ攻殻機動隊の荒巻課長の言葉を体現するチームと言えるでしょう。

『我々の間にチームプレーなどという都合のよい言い訳は存在せん。あるとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ。』

攻殻機動隊SAC 第5話より

確かにVICONICのように長年の付き合いで阿吽の呼吸が図れるならまだしも、この3人はお互いのことをまともに知らない正真正銘の即席チーム。それならば自分のパフォーマンスを最大限発揮することのみに集中するのは理に適っています。そしてソフィアの見出したこのユニットはそのスタンドプレーを融合させられる器になりえる。

ソフィアが用意した曲「Remotework」はまさに三人の個性がぶつかり合うアグレッシヴなHIPHOPナンバーでした。このアニメでこんな攻め攻め曲を聴けるとは…。

(それにしてもソフィアのライブ衣装ってアニメ絵だとちょっと野暮ったく見えちゃうというか、普段着と系統が違いすぎるやろ…)

これだけのパフォーマンスならオーリス学園長もきっとお喜びになるのでは?と思っていたら何やら不満げな様子。「つながりガチ勢」となったこのAI学園長からするとスタンドプレーが目立つ3DM8に良い印象は無いようです。反対に「コラボ絶対許さないウーマン」たるエイダは褒めちぎっていました。
VICONICに引き続き学園長と大会実行委員長の評価が真っ二つに割れているユニットバトル。果たしてPathTLiveとBRT5はこの二人を同時に納得させることができるのでしょうか?

3.第22話で判明したこと

・アリルズの楽曲制作陣がガチすぎる

こっそりと楽曲派オタクを自称している私はアリルズの新曲が出るたびに制作陣のことを調べるようにしているのですが、「Remotework」を手掛けたSTY氏のwikiを見たら楽曲提供先が錚々たるメンツでビビりましたよ。
EXILE、三浦大知、宮野真守…などなど一度は聞いたことがあるアーティストばかり。アニソンというジャンルからは一歩外したテイストでしたけど、アリルズプロジェクトがジャンルレスにチャレンジしているという証明でもありましたね。


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