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ライムスター宇多丸の「ラップ史」入門を読む②【ジブラの若手に思う事】

スチャダラパー「今夜はブギーバッグ」イーストエンド「DA.YO.NE」のヒットでヒップホップが表舞台に登場しはじめた1994年。

スチャダラは「俺たちが先にヒットしてしまったなあ。もっと不良みたいなやつらが先に売れてくれないと・・。俺たちの本当の良さは出ねえ笑」的なことをBOSEがおもっている裏で本物の悪たちが登場しだす。

muroやD.OなどがいるマイクロフォンペイジャーにジブラやKダブがいるキングギドラ

ウタマルがラップを始めたときの話などを聞きつつヒップホップシーンを日本に根付かせようとしてきたジブラの心意気を聞き出しつつ話は「フリースタイルダンジョン」などで一気に加速した日本ヒップホップシーンについて。

ジブラ「最近の若手はアメリカのヒップホップを聞いてない」「アメリカよりいい音楽を作ろうと思ったら、まず聞くしかない」「英語の表現を日本語で表すとどうなるかを考えるところから新しい日本語表現ができることもある」と日本国内だけでなく世界に目を向けろと一喝。

これはフィールドは違うもののアメリカからの輸入文化として「野球」がある。ベースボールは野球・野球道として甲子園など独自の進化をして日本に深く根付いたのは事実。しかし、時代の流れと共に限界に達してきていたのも事実。しかし、野茂・イチローがアメリカに築いた土台に松坂・斎藤隆・岩隈・岩村・井口・田口・上原・松井秀に稼など毎年のポスティング攻勢で日本人が目で見るものが変化。そこで野球界は「昔は○○だった」「アメリカ人だからできる」「一日休むと取り戻すのに3日かかる」という発想からの脱却を地道に進めざるをえなくなる。ようはアメリカベースボールの日本版とも言える動き。広島カープのベースボールパーク構想、メジャーリーガー輸入と逆輸入などで見た目もどんどんアップデート。野球はおじさんがスポーツ紙とテレビで観るという発想からだいぶ変わってきている。また技術論に関しても、インスタグラムやツイッタ―で最新の情報や映像が繰り返し見られる環境も整った。こうして野球人気の減少に何とか歯止めをかけている。

どんな世界でも、自分の身の回りでなく広い視野を持って最先端を模索する姿勢がなければ衰退は免れない。

野茂英雄・イチロー・大谷翔平

最高に尖った個性をもってれば世界で戦える。そんなラッパーも見てみたいし、8マイルみたいな映画になってほしい。

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