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第88回 「宇治十帖」の開始時期と人気作品続編の持論

「宇治十帖」がいつ書かれたか?勿論特定はできません。数年で『源氏物語』全てを書いたという説もありますが、私は一部、二部、三部とゆっくり間隔を空けて書いた説を支持します。
例えば昨今の人気作品でいえば、1965年発表の三浦綾子さんの「氷点」-小学生の私も夜10時なのにテレビ放送を一緒に見ていました。自分の娘を殺した犯人の娘を引き取り育てる事になってしまった夏枝の葛藤。そして犯人の子と思われ苛められ続け自殺を図った陽子は実は犯人の娘ではなかった・・・平均視聴率30%以上、最終回が42.7%という人気なので、5年後今度は本当の犯人の娘が出てくる「続・氷点」が発表されます。
コミックの世界ですが、「巨人の星(原作:梶原一騎さん)」も大人気で1966年から途中何度も考案中のための休みを挟んで1971年に完結します。しかしまた長嶋巨人が1976年に最下位から優勝した事で「新・巨人の星」が出てきます。
少女漫画「エースをねらえ!」も1973年から75年でコーチの宗方仁が亡くなって一旦終結したと思ったら、78年に宗方の親友だった桂大悟が傷心の岡ひろみをコーチします。最初は女子高生のテニスクラブだったのが、だんだん全日本、世界大会と話が大きくなって、作者の山本鈴美香さんも体調を崩してしまったといいます。

とにかく人気作品は強い要望で何年か後にまた続編が登場するのです。香子も宮中を退いた後、今度は自分の為にも物語を書いたのではないでしょうか?
すでに光源氏は亡くなっています。あの運命の子、薫はどうなっていくの?という声と、自分の自叙伝の様な構成にしたのではないでしょうか?
即ち二人姉妹と世渡りの下手な父とのひっそりとした生活。
恋愛ですから定番は三角関係です。薫と、彼にライバル意識を抱く匂宮。そして宇治の姉妹で話を展開していきます。姉は若くして亡くなります。香子の姉も27歳で亡くなりました。宇治十帖の中の君は明るくて可憐と、自分を少し持ち上げた感じで投影しています。しかし匂宮と中の君が結婚してしまうと香子は困ってしまいました。
しかし自分たちには異母妹がいたのだという事を思い出しました。中の君の妹ー浮舟を登場させて、また薫と匂宮が奪い合うという展開にしていくのでした・・・・(全て私の想像・妄想です!)

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