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発信力を鍛えるために、ブランディングやマーケティングはいらん。


自分を仕事にする生き方。


SNSのフォロワー数が多くて、影響力のある人。つまり発信力のある人はまさに、「自分を仕事にする生き方」を実現できている。俗にいうインフルエンサーだ。

だいたいの相場として、Twitterのフォロワー数が1万人いれば、それだけでもうお金に困ることはない。何かのプロジェクトを遂行したくなればクラウドファンディングで資金を集めることができるし、どこかで旅をしていても「暇な人集まれ!」とツイートをするだけでいろんな人が集まってきてくれる。そしてたぶん飯も奢ってくれる。それはもちろん、その人の生き方自体に価値があるからで、まさに自分自身を商品化できていることになる。

「インスタグラムのフォロワーの増やし方」「Twitterの運営戦略」などの有料記事を最近よく目にするが、それが爆速的に売れている現状を鑑みると、自分を仕事にする生き方を望んでいる人が数多く存在していることになる。ていうかほぼ100%の人間が、それができることならやりたいわ!とぶっちゃけ思ってる。

もちろんぼくもそのうちのひとりだ。ぼくはこの生き方をしてみたいと、大学時代に強く願った。でもほぼ100%の人間と同じように、いまの自分にはできない!という結論をその時出した。なので就職することを選んだ。(というのも理由のひとつである)

というのも、自分を仕事にするためには、ブランディング能力とマーケティング能力を身につける必要があるとおもったからだ。

広告会社で働いているぼく(現在入社2年目)にとって、この2つのスキルは必須になってくるので、もちろん日々の仕事にはこのスキルを活かしながら取り組んではいるのだが、


この能力を会社で身につける必要なくね!?



と最近おもっている。いや確信している。こんなことを学んでいる暇があったら、ただただ好きなことに熱中しているほうがいいと。そもそも「Twitterの運営戦略」てきなものは、好きなことに熱中してそれを発信し続けたやつらの結果論でしかないのだ。

自分自身のブランディングとは、自分は何者なのかを具体的に設定すること、つまりキャラ作りなのだが、中途半端にマーケティングをかじってしまったぼくのような人間はたいてい、「ニーズ」と「他者との差別化」を考えるとこから始める。でもその頭で考えた差別化では、絶対に差別化できないとぼくは言いたい。

たとえば365日ラーメンを食べ続けるYouTuber(SUSURU TV)や、毎年1000種類以上のアイスを食べるアイス評論家(アイスマン福留)などのインフルエンサーがいるので、「よし!じゃあぼくは日本中の春巻きを食いまくってレポートしよう!」と差別化をはかるために思い立ったとする。(ぼくはけっこう春巻きが好き)

次に考えるのはターゲットだ。ぼくのこの配信のターゲットとしては、

・無類の春巻き好き(いるのか?笑)

・いろんな中華料理のお店を知りたい人

・春巻きの作り方を知りたい人(アレンジ春巻きとかを作って配信もするとして)

まぁ考えればもっといるのかもしれないが、ざっくりこんな感じだ。これらのターゲットに響くように配信方法を随時改善していく。この一連の流れがマーケティングだ。

これは成功するのだろうか。絶対に成功しない。いや、少なくともぼくがやっても5万パーセント成功しない。

その理由は、シンプルにモチベーションが保てないからだ。継続することができない。ある程度好きくらいでは。

でも、ガチで春巻きが好きで、四六時中春巻きのことだけ考えていて、夢の中でも春巻きを食べていて、まくらは春巻き型のまくらを使用していて、喫煙所では春巻きを吸っていて、トイレットペーパーは春巻きの皮…みたいなやつがいればこれはたぶん成功する。

ぼくは先日このようなツイートをした。

ぼくが言いたいのはこういうことで、だれかにとっての好きは、他人からすると異常なのだ。さっき例にあげたラーメン野郎とアイス野郎はまったく無理をしていない。好きだからやってる。ただそれだけなのだ。でもその熱狂っぷりは他人には理解ができない。コワッと感じる。でもその狂気じみた姿をぼくたちは次第に気になってくる。異常なまでの熱狂が人を惹きつけるのだ。

だから差別化を考えるまえに、好きなことにとことんのめりこむべきだとぼくはおもっている。夢中になればなるほど勝手にオリジナリティがでてくる。勝手に個性がでてくる。キャラができあがってくる。そしてなにより、日々の発信をくりかえしているうちにマーケティングなんか自然に学べるということだ。もっといえば、ターゲットは過去の自分でほぼ解決できるとおもっている。

こいつのことを知ってほしい。こいつはぼくの大学の後輩で、いまも同じグループ会社で働いている。

こいつはいわゆる筋トレ野郎で、写真のとおり1年5ヶ月の筋トレでガリガリからマッチョに変貌をとげた男だ。

彼は中学生の頃からマッチョになりたい願望があったものの、まったく太らないガリガリ体質。体質のせいにしてマッチョになるのを諦めていた。しかしとある日、海外から帰ってきた弟が少しマッチョになっていたことをきっかけに、「弟に負けるわけにはいかない!」と兄としての面目を保てなくなることに焦り筋トレを始めたという宇宙兄弟みたいなやつである。緻密なカロリー計算をしながら筋トレにはげんでいるうちに、みるみる身体が肥大化していった。「努力すれば人は変われるんだ!」という事実を身をもって体感してからは、ますます筋トレが楽しくなってきて、就職してからも毎日欠かさず仕事おわりにゴールドジムに通っている変態である。

彼はこのマッチョ記録をブログで発信しているのだが、いまではもうちゃんとそれでお金を稼げるようになっている。じゃあ彼はちゃんとマーケティング能力を活かして発信をしていたのかといえば、そうではない。彼のターゲットは過去の彼自身だからだ。

彼は、マッチョになりたいけど体質のせいにして自分には無理だとおもいこんでいた過去の自分に問題意識がある。そこに問題意識があるからこそ自分を変えてくれた筋トレに熱狂することができるし、過去の自分と同じようにあきらめている人に対して堂々と発信することができるのだ。


あなたの熱狂が人を惹きつける。


これは間違いない。頭でうだうだ戦略を練っている暇があったら、好きなことを好きだと言って、やりたいことをやりまくればいいのだ。多少荒削りでも、下手くそでも、いま夢中になっているものをはやく世に出したほうがいい。プロ野球よりも高校野球のほうが時には人を惹きつけるように、下手くそでも全力でプレイする狂気じみたあなたの熱狂を人は見たいとおもっている。成長していく過程自体がコンテンツになる時代だ。そういうやつこそ応援したいとおもえるのだ。そしてファンをつけるためにはコツコツ続けなければならない。続けるためには好きなことをしなければならない。好きでもないことを会社でやってスキルを学んでいる暇があったら、いちはやく好きなことに時間を割いたほうがいい。このほうが圧倒的に成長もはやい。

そんなことを考えていると、ふとスラムダンクの湘北vs山王の試合が読みたくなったので昨日漫喫でいっき読みした。

熱狂が人を惹きつけるとはまさにこのことだとおもった。荒削りでも下手くそでも、勝利のために、後先のことなど考えることもせず、泥臭く自分たちを変化させながら、満身創痍でいまを生きる人間の姿にやっぱりぼくは胸をうたれる。

だれかのためにとか考える必要はない。自分のためだけにやりたいことをやる。それをやり続けているうちに、必然的にだれかのためになってくる。これが、発信力の本質だといまのところぼくはおもっている。


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基本的に記事は喫茶店で書きます。その時のコーヒー代としてありがたく頂戴いたします。