ゲームの難易度の決め方

今回はゲームの難易度の決め方について考えてみます。

■難易度とは何か

ゲームにおける難易度とはゲームの難しさの指標です。難易度が高いほどゲームクリアが難しく、難易度が低いゲームは簡単にゲームクリアできるとされています。

現代的なゲームの難易度の肌感としては、「誰でもクリアできるように難易度調整されていると良いゲーム」とされている印象です。

■誰でもクリアできるゲームとは

誰でもクリアゲームにするには「難易度を低め」に抑える必要があります。ゲームが上手い人には物足りないですが、ゲームが得意でない人にはちょうど良いゲームバランスとなるためです。
また、子供向けのゲームにする場合は基本的に「難易度を低め」にするのがセオリーとなっています(実際に子供向けゲームを仕事で担当した時には、何度もそのことを言われました)。そのため、想定するプレイヤー層に子供を含む場合は、必然的に難易度を抑える必要があります。

■現代的なゲームの難易度の調整方法

「誰でもクリアできる(低くする)」という前提で考えると、ゲームの難易度は以下のような調整方法にならざるを得ない気がします。

1. ゲームクリアまでは簡単にして、ゲームクリア後のやり込み部分で高難易度モードを追加して、長くプレイしてもらえるようにする
2. ゲーム中に難易度を変更できるようにして、プレイヤーが自由に難易度を調整できるようにする
3. ミス・失敗に対しても報酬を与えるようにして、ゲームクリアしやすくする

ゲームクリア後に、本来遊んでもらいたかった遊び方(敵が強くなる、便利アイテムが使えないなど)を用意するのも1つの方法です。ゲームクリア後にプレイヤーが「物足りない」と感じれば、難易度の高いモードで再プレイすることで手応えのあるゲームプレイをすることができます。
もしくは、実績やアンロック、コンプリート要素で、それらを達成するための目標と高めに設定する方法もあります。
この方法の欠点としては、ゲームに "繰り返し遊ぶ魅力がない" 場合、再び遊んでくれず、中途半端な評価になってしまうことです。

また、プレイヤーに難易度を選ばせる、という方法もあります。ゲーム開始時だけでなくゲームプレイ中でも選ぶことができれば、間違った難易度を選んでしまっても、ゲームを最初からやり直すことなしに、自分にあった難易度を選び直すことができます。
ゲームプレイ中に難易度が選べる仕組みは、ゲームクリアまでが長いRPG(「俺の屍を超えてゆけ」「ペルソナ」シリーズ、など)で採用されています。
この方法の欠点は、「難易度調整」をユーザーに任せることで、遊ばされている感がどうしても出てしまうことです。

最後に、ミスや失敗をしても少しずつ報酬を与えることでゲームクリアまでの難易度を下げる方法です。例えば「グラディウスV」ではプレイ時間によりコンテニュー回数が増えるという仕組みがあります。これにより一定時間遊ぶことで、コンテニューが無限になって、誰でもクリアできるようになる仕組みが用意されています。
また最近のFPSでよくある仕組みとして、瀕死状態になっても物陰に隠れてハァハァしていると(じっとしていると)HPが自然回復するようになっています(昔のゲームは決まったHP内でクリアしなければならなかった)。これにより、何もできない時間を消費することで、比較的簡単にゲームクリアできるようになっています

この方法の欠点としては、「救済措置が目に見えてしまう」ことで手加減されている印象を受けて、ゲームに馬鹿にされているような気がすることです。
そこで、実装は少し難しいですが「Left 4 Dead」シリーズで採用されている "プレイヤーのスキルに合わせた難易度の自動調整AI" を作れると自然に調整された難易度でゲームを楽しむことができます。もしくは「ゼビウス」「バトルガレッガ」などのシューティングゲームで採用されている難易度(ランク)の自動調整。
ゼビウスの動的な難易度調整については以下の記事が詳しいです。

* 一定時間経過で難易度が上昇する
* プレイヤーのミスによって難易度が下がる
* 特定の敵を破壊すると難易度が上がったり下がったりする
* 難易度の影響を受けるのは一定の敵のみ

■個人開発ゲームでの難易度の決め方

これらを踏まえて個人開発ゲームでの難易度の決め方ですが、基本的には難易度を高くした方が良いと考えています。
理由としては、難易度が高いことによって、以下のメリットが享受できるためです。

1. ゲームのボリュームの少なさを難易度の高さでごまかせる
2. 難易度が高くなることで、やりがいのあるゲームだと錯覚させることができる
3. ゲームが簡単すぎると印象に残らないことが多い

ゲームを簡単にするとすぐにクリアできてしまい、ボリューム不足という批判を受けやすいです。
次に、難しいゲームはプレイヤーに「このゲームには何かある」と錯覚したり思い込ませることができます。
最後に、簡単すぎるゲームは引っかかる部分がないためプレイヤーの印象に残らない可能性が高いように感じます。

ただゲームを遊んでもらう対象がゲームをあまりしないカジュアル層の場合は、難易度を低くした方が良い結果になることが多いような気がします。

……と難易度の高いゲームを作ることをオススメしてみましたが、できれば難易度の高さに頼らないゲーム作りをした方が良いと思います。というのは難易度を高くすれば、それだけで面白いゲームと思えてくるからです。

「ゲームをシンプルに、難易度を低くしても面白いゲームか?」

これを常に自分のゲームに問いかけながら作るべきではないかと思います。

またゲームとしての不自由さを導入して難易度を上げることで、ゲームの面白さがアップする例もあります。「カービィボウル」では当初のシステムは自由に発射角度を決められたのですが、そのシステムでは狙った角度に100%発射することができてプレイヤーの工夫が必要なく退屈なゲームでした。そのため、発射角度を固定にして力加減によって発射方向を制御するようにしたら、ゲームとしての面白さがアップしたそうです。
難易度を上げる場合には、こういった「ゲームの本質的な楽しさ」をアップすることを念頭にした方法を採用するのが、良いゲームを作るための近道なのではないかと思います。

■参考になる動画

高難易度のゲームを作る場合にはこちらが参考になります。

1. ルールに一貫性を持たせて、プレイヤーをだまし討ち・不意打ちで殺さない
2. 納得のいく選択肢を用意する。結果を全く予想できない選択肢を用意しない
3. 不意打ちで殺してやり直しに長い時間かかるのは苦痛。即死ゲームを作る場合はリトライを早くできるようにすること

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しゅん

個人ゲーム開発のための記事

個人ゲーム開発に役立つ記事をまとめたもの ・モチベーション管理 ・アイデア発想法 ・ゲームを完成させるための方針や考え方 など