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今日の仕事

今日は編集会議の日だった。編集会議は1ヶ月に1、2度ある。1ヶ月後締め切りの雑誌の特集をこの会議で決める。

特集を決めるといっても、1から決めるわけじゃない。大抵は編集部長が特集のネタを何個か提案して、その中から決まる。別に僕が企画を持ってきてもいいのだが、なかなか企画を考える暇がない。締め切りに間に合わせるために記事を書くので必死だから。それに部長は「取材の労力がそこまでかからない且つ、読者への情報量もちょうどいい」企画を考える。僕が思いつく企画は多分、その記事で1ヶ月が終わってしまうほど労力がかかるし、その広告効果は0だろう。業界誌だがらスポンサーからの広告出稿なければ、印刷代がまかなえない。

僕はBRUTUSが好きだ。特集が自由で、文体も自由だから。でも実際、マガジンハウスはBRUTUSでどれほど儲かっているのか? 確かに広告は充実している。大抵はファッション。スーツとか、革靴とか。カラー1ページで30万円としよう。それでどれだけの社員をまかなえている? 

★★★
午後は2週間後に締め切りの、ドキュメント風記事を書いていた。原稿とレイアウトは先週金曜でほぼ終わっていたから、今日は仕上げだった。文章を1から読み直して、助詞の組み替えたり、写真の明るさをワントーンあげたり。あとはタイトル。タイトルがまだ決まらない。この時間は楽しい。

このように僕が今日した仕事は、あんまり会社に貢献していない。貢献というのは、費用的な面で、ということだ。例えばスポンサーが集まりそうな企画を出したらそれは貢献だろう。スポンサーが喜ぶ記事を書いたら、それも貢献だろう。でも僕は今日、会議でウンウンとうなづいて、自分のブログのような記事をちょこっと触っただけだ。でも僕は文章に関して集中したし、ベストは尽くした。タイトルが浮かばなかったのは、考えすぎただけだ。

他社の編集者はもっとキツイだろうか。それとも似たようなものだろうか。僕よりも残業しているのか、それともタイトルが5秒で出てくるのか。

こういうことは、就活の時点では全然わからなかった。


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