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仕事終わりに古書店巡り

木曜に祝日があると変な感じだ。いつもより仕事に身が入らない気がする。月から水まで集中できていたのに、一日休みを挟むことでリセットされてしまう感じ。まあ昨日一日中ダラダラしてたせいだと思うけど。

最近は読書のモチベーションが高い。前回ポール二ザンを読んで、今、次の本がない状態。具体的に読みたい本があるのだが、その本は書店にも近くの図書館にも置いていない。目当ての本をAmazonで注文したが届くのは一週間後なので、ムラムラしている。次の本がないまま土日を迎えたくなかったので金曜の晩の今日、仕事終わりに天満の商店街に行って古書店を回ってきた。

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天満駅を降りて商店街に入ってすぐ「エンゼル書房」がある。行きたい古書店は3つあり全てが19時閉店だったので、一番遠いところから行くことにした。なので一旦スルー。

8分くらい歩くと、残りの2店が急に現れる。「矢野書房」と「栞書房」だ。

矢野書房


「矢野書房」は本命だった。ネットでも「文学に特化している」と書いていたので期待大だった。古書店というが綺麗に整頓されている。店内にも入りやすい。

入ってすぐに三田誠広の「僕って何」を見つけてたまげた。これは絶版になっていて、実物を見たのは初めてだった。他にも村上春樹の珍しい単行本や「聞いたことはあるが見たことない」本が次々に見つかって、これはすごい!と思った。
口コミ通り文学ばかり置いていて、僕が好きな本もまだまだ眠っているはずだ。しかし僕はこの時トイレに行きたくて仕方なく、あまり集中して拝見できなかった。時間も18時を回って残り2店を控えていたので、今日はこれで退散。

ほぼ隣に栞書房がある。ここは断トツで小さい。僕が欲しいものは多分ないだろうな、と思って入る。漫画や同人誌がメインの店で、文学の割合は3割ほどだった。ここは5分ほどで外に出た。

最後に「エンゼル書房」。店先のセールスワゴンにいきなり村上龍の「走れ!タカハシ」を見つけた。レアだ。しかも50円。
ここは文庫が豊富で、ジュンク堂に並んでいるような本も安く売ってある。上下巻で200円みたいな売り方もしている。

僕がハッとしたのは、庄司薫の「狼なんかこわくない」を見つけた時だった。「赤ずきんちゃん」以外の本が並んでいるのを初めて見た。反射的に手を伸ばした。これは絶対買おうと思った。値段は500円。値札がなかったが、一番最後のページに鉛筆で500と書いてあった。

500→半額で250円

レジに持っていくと250円と言われた。どうやらこの店はもうなくなるらしい。それで閉店セールをやっているとのこと。僕はがっかりした。これから通えそうな古書店を見つけたのに。記念に走れ!タカハシも買っていった。

エンゼル書房は、BGMで古いロックン・ロールが流れていて、それを店主が鼻歌で歌っていて、いい感じの雰囲気だった。いつもこうだ。こういう場所に限ってお別れが近いのだ。転校する直前に気の合う友達ができるみたいに……



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