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花を生ける(自己流)

私の家の玄関にはいつも花がある。
何かの流派を習ったわけでもない、華のある植物を店で買ってくるわけでもない。普段の生活のなかで目にする植物を生けるのが好きだ。どんなに長くても1週間から2週間しかもたないのでそのスパンで新しい種類に変わる。生けるのは私か父。美的センスは父の方が優れている。
(冒頭写真は観賞用柿と雑草?と金魚草)

生まれた時から山沿いの自然の場所でひとりっ子で育ったせいか、植物のことがすごく愛おしく感じる。もし今ある趣味の中でひとつだけ一生してもいいから選びなさいと言われたら、迷わず植物栽培を選ぶだろう。

学生の頃長期入院をしていた時もゴールドクレストの鉢を買ってきて育てていた。今は植え替えて立派に成長して、(あまり根が張らない品種のため)大風が吹くたび倒れてちょっとめんどくさい(笑)
花のイラストの参考にと300ページ程ある園芸大百科を買ってきたこともある。今も色々と役立つのでこれは買ってよかった。
高校の後輩のお母さんからもらったヘデラは5年以上経った今でも家族の一員だ。

写真左上から
・家にある菊2種と買ってきた菊1種
・同時期に咲くヤマアジサイと菖蒲とクチナシの花
・本で見て一目惚れしたニゲラと地元スーパーで母の日先着何名様プレゼントでたまたまもらったカーネーション1輪
・山椿と蝋梅(ヤマツバキとロウバイ)
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常緑種も一年草も秋になれば葉が散るものも、静かにただずむ観葉植物達も忍耐強い多肉植物も、四季折々の移り変わりを眺めながら日々暮らすことが楽しい。その景色を一部切り取って花瓶に生ける生け花も美しいと感じる。できるだけ枝の形をそのまま活かしたやり方が好きだ。

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花を生けるためにわざわざきれいな花瓶を用意しなくても良い。ドレッシングやお酒の空瓶でも充分味わいのあるものになる。ぜひそこら辺の雑草ひとつでもいいから花を生けてみて欲しい。くれぐれも人の家の草や花を勝手に取らないようにだけ気をつけて。

以前とあるテレビ番組で見たオランダのチューリップ農家の一家の家も、食卓や棚の上、玄関に浴室と家の至る所にお菓子のカップのような容器で短くちぎった花を生けていたから、花を愛でることは万国共通でこれが日本文化と言っていいのか迷う。

けれど淑女の嗜みとして生け花を習うことがステータスの1種だった時期もあるし、古来掛け軸の画の題材として使われたり詩や短歌にも植物はたくさん登場し、お茶席にも生け花は必須アイテム。なので生け花も日本文化と呼んでもいいと思う。

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こういうイベントも開催されている。

まだ始まって数年のイベント。
香川県に全国から生け花を愛する高校生が集まり、決められた時間内で即興生け花をする。審査員は観客席の人達。私も観客として1回行ってみたい。

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これからもどこかの流派で習うつもりはない。自己流で好きに日々の景色を切り取った生け花をしていきたいと思う。

目覚めの珈琲を1杯。ありがとうございます。