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脱「ヤバい」のゲーム実況論


無意識にヤバいヤバいと言ってませんか?

Vtuber、ゲーム実況者、配信者などで、ゲームを配信・実況動画を撮っているあなたへ。
「ヤバい」をとりあえず使ってませんか??
僕もなんですけど……それはヤバくないですか??

ホラゲーが怖くても「ヤバい」し、対戦ゲームで相手が強くても「ヤバい」し、自分がヘマをしても「ヤバい」し、配信中急にうんちしたくなっても「ヤバい」し、困ったコメントに対する生返事も「ヤバい」し、ソシャゲのガチャが当たっても外れても「ヤバい」から、ヤバくないですか??

こないだ、久しぶりに大手のVtuberさんを見てみたんですけど、言葉選びがすごく丁寧だったなという印象を持ちました。
「ヤバい」も言っているんですけど、ちゃんと選んで言ってるような気がしました。まあここらへんは記憶が曖昧ですし大手バイアスもあると思います。

選ぶとか、何を言ってるんだこいつはって感じなんですが、語彙力を伸ばすコツというのは、「実は選択肢を持つこと」らしいです。どっかで読んだんだけど、思い出せないな……今井むつみさんだったか、石黒圭さんだったか、全く違う人だったか……。

汝、類義語を知れ

つまり、「ヤバい」の類義語をたくさん知ることがこの場合の処方箋。状況が逼迫していることに対して、たとえば「あっぷあっぷ」というオノマトペが調べたら出てきました。ホラゲーでびっくりしたなら、素直に「びっくりしたあ」で良いですし、物々しい雰囲気に不安を感じているなら、「不安です」で良くて、具体的に不審な人物がいるのなら、「あの人が不審」、特定の場所が怪しいのなら「あそこは不穏」などなど。

「あの人ヤバい」と言うこともできるけど、「あの人不審」という選択肢も持つ。「あの人近づきたくない」という選択肢も持つことができる。大事なのは、一択ではなく選択肢を持つこと。

それには、類語を知るのが一番です。

ヤバいだけの実況者はつまらないのか?

でも、ヤバいヤバいってそんなヤバい? というと、リスナーさんにつまらない印象を与えているかと考えると、場合によります。
語彙には、理解語彙(聞いたり見たりして意味がわかる語彙)と使用語彙(実際にパッと口に出したり書いたりできる語彙)がありますが、
理解語彙が少なく、ヤバいだけの方がありがたいリスナーさんもいるでしょうし、理解語彙とは違ってその語彙に共感できるかどうかなので、共感語彙としてはヤバいは万能だとは思います。

それでも、例えばAIがVtuberとかをやるようになったら、ヤバいだけの人は真っ先に淘汰されてしまうんじゃないかと僕は不安を憶えるのです。

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