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気になる生成AI備忘録-vol.14-

■気になる生成AI備忘録とは
個人的に気になる生成AIのポスト(X)をまとめた・あるいは単発の備忘録を共有する連載シリーズです。

より気になるもの・深追いしたいトピックは当サイト『はじめての生成AI比較.com』にてUP予定ではありますが、サイトは生成AIはじめての方・初心者の方向け、こちらnoteでは、基本的には脱初心者目線で取り進めています。

今回紹介するのは、2つ。

こちらはGoogle DeepMindが研究中のロボットサッカーについて、ロボットがサッカーをする様子を撮影した動画が添付されたポストです。

動画を見ると、ロボットは以下のような動きを披露しています。

・ボールを巧みにコントロールしながらドリブルする
・相手のロボットをかわして、ゴールに向かって突進する
・ゴール前に到着したら、シュートを放つ

これらの動きは、人間がサッカーをする際に必要な基本的な動きとなります。

現状の研究では人間の動きよりは劣るものの、ロボットがサッカーをするという点では非常に画期的なものです(ロボットがこれらの動きを習得している=技術的な進歩と言えるかと思います)。

↑ポストによると、Google DeepMind強化学習と呼ばれるAI技術を用いて、ロボットにサッカーに必要な様々な俊敏な動きを習得させたということがわかります。

強化学習とは、ロボットが試行錯誤を繰り返しながら、報酬を得られる行動を学習していく手法です。

まだ少しぎこちない感じは見て取れますし、人間のようにスムーズにボールをコントロールできていないこともわかります。

ロボットが強化学習によって習得した動きを完全にはマスターしていないということの表れなのでしょう。

・ボールコントロールの精度向上
・より複雑な戦術の習得
・他のロボットとの連携プレー

と、今後はこれらの課題を克服し、より人間の動きのようにスムーズなサッカーができるようになることが期待されます。

そのためには、強化学習アルゴリズムの更なる改良ないし、ロボットのはーハードウェアの改良・改善が必要になるのかなと考えられます。

私としては、このGoogle DeepMindが研究しているロボットサッカーについて知った時、非常に興味深いなと感じました。

それは、当研究は単なるスポーツ競技の枠を超え、様々な分野での利活用が期待されているであろう点です。

その1つが、AI(人工知能)の進歩です。

ロボットサッカーは、複雑な環境下でのリアルタイムな意思決定と行動制御、チームワーク、学習能力など、人工知能にとって重要な要素を全て含んでいます。

つまり、人工知能の技術全体を大きく進歩させることが期待できると。

もう1つは、スポーツ科学の進歩が挙げられるかと思います。

ロボットサッカーは、人間のパフォーマンスを分析したり、新しい戦術を開発したりするのに役立つものかと考えられるからです。

例えば、ロボットは、選手の動きを精密に追跡し、分析することができるとなれば、選手のフォーム改善や怪我の予防などに役立つでしょう。

また、ロボットを使って、様々な戦術をシミュレーションすることで、効果的な戦術の開発にもつながりそうです。(その先に新しいスポーツの創造もありそうな)

さらには様々な社会解決にも役立つようになることも期待されそうです。

具体的には、ロボットサッカーの技術を活用した災害救助(災害時に被災者を捜索や物資の運搬等)や、高齢者介護(高齢者の運動能力の維持、孤独感の解消なんかも有)の方面での活用です。

Google DeepMindのロボットサッカー研究は、単なるスポーツ競技の枠を超え、様々な分野での利活用が期待されるのではないでしょうか。



続いては、以下のポストです。

こちらのポストは、Adobeの公式Xのポストです。内容と概要をまとめると以下のようになっています。

Adobe Premiere Proに搭載される新機能「GenerativeAI」

Adobeは、近日中にPremiere Proに「GenerativeAI」と呼ばれる新機能を搭載することを発表しました。この機能は、人工知能(AI)を活用して動画編集を自動化・効率化するものとされています。

主な機能

発表されたGenerativeAIの主な機能は以下の3つです。

  • オブジェクト追加: 動画にないオブジェクトをAIが自動的に生成し、追加することができます。
    ⇒例)風景に木や動物を追加したり、人物に眼鏡や帽子を装着したりすることができます。

  • オブジェクト除去: 動画から不要なオブジェクトをAIが自動的に除去することができます。
    ⇒例)動画に映り込んでしまった人物や看板などを消去することができます。

  • ジェネレーティブ拡張: 動画のフレームをAIが自動的に生成し、動画を拡張することができます。
    ⇒例)動画の冒頭にタイトルやオープニングを追加したり、動画のエンディングにエンドロールを追加したりすることができます。

これらの機能は、

  • 映画やドラマなどの映像制作における編集作業の効率化

  • 広告やプロモーション動画の制作におけるクリエイティブな表現の拡大

  • 個人向けの動画編集における操作の簡略化

などに役立つことが期待されています。

さらに、ポストの添付動画を見ると 「here's an example of their Sora model generating the perfect B-roll」という表示とともに、OpenAIモデルを選択しています(0:37~)

この意味は「Premiere Proの新機能では、Soraモデルを使用して、自動的にBロールを生成することが可能」

つまり、動画のシーンや台本に基づいて、適切な風景や人物の動きを生成することが出来るということがわかります。

…と、AdobeのPremiere Proに、OpenAIのSoraが統合されるということがわかりました。

また、Soraのほか、RunwayMLPicaも統合されてPremiere Proで使えるということが、添付動画から見て取れます。

これはつまり、現状の主流のアニメーション系動画生成AIがPremiere Proで使えるようになるという、個人的にはなかなかのビッグニュースでした。

OpenAIのMira Murati氏は、「年内、早ければ数ヶ月以内」と、ウォール・ストリート・ジャーナルの取材で答えています。

↑のAdobeのポストは、年内導入予定の先行公開といったところかと思われますが、2024年内に一般公開され、普通に触れるようになればいいなと、個人的に思っているところではあります。

↑の記事で、生成AIサービスは基本的には有料なのが一般的になっていくといったことを触れていますが、SoraRunwayMLPicaの現状の料金体系は以下、表の通りです。※2024年4月18日現在

この辺りの各料金体系についても、Premiere Proの新機能としてSora等が使えるとされる年内、このまま据え置きか、改定あるのかも気になるところです。

「Premiere Proさえ使えれば、RunwayにしてもPicaにしても個別で有料利用しないでいい」と考える方は少なくなさそうな感じです。

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